大正期の地場産業を象徴する産業施設・鳥上木炭銑工場角炉施設〔日刀保たたら〕
2024年12月08日
鳥上木炭銑工場は、株式会社日立金属安来製作所の施設です。製鉄用の角炉2基に覆屋をかけた構成で、この施設での製鉄は,大正7(1918)年に創業,以後数度の改良を経て,昭和40(1965)年まで続きました。角炉は,煉瓦造の1号炉が創業時,鉄製の2号炉が昭和27(1952)年の建設です。
大正期の地場産業を象徴する産業施設として広く親しまれています。
たたら製鉄は大正12(1923)年に一旦操業を終了しましたが、昭和6(1931)年に満州事変が勃発する時勢の中、軍刀用の鋼材生産のために復活が望まれるようになり、財団法人日本刀鍛錬会が事業主となり安来製鉄鳥上工場内に「靖国たたら」として操業が再開されました。靖国たたらは第二次世界大戦終結までに約50tの玉鋼を生産しました。
「たたら」の技術を保存伝承し、刀匠に玉鋼を安定供給するため、日本美術刀剣保存協会(日刀保)が文化庁の支援を受けて「たたら製鉄」を昭和52(1977)年に復活させました。「日刀保たたら」に携わっているのは、日立金属安来工場の社員8名と刀匠4名で構成される「たたら養成員」です。たたらの築造とその操業方法に精通した村下と呼ばれる総監督や、そのほか吹子大工、鋼造工などの技術者が生存しており、靖国鑢操業時のままの玉鋼を生産しています。毎年2月に操業されますが一般の見学は不可だそうです。
平成10〔1998〕年、国登録有形文化財に指定されています。
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R6.11.23
住所: 島根県仁多郡奥出雲町大呂529