2019年06月08日
一体何が起こったのやら?
順当に考えて、100m以上とかの長い距離を100km/h前後の速度を維持する様なフルアクセル状態で踏み間違い続けることは、通常起こり得ないと思います。
すなわち、いくら踏み間違えたにしても、踏力に比例するレスポンスを感じるはずで、たとえパニックで最終的に踏み間違いで完結したとしても、その前に一時「あっ!」と気付いて、そこそこある時間の中で踏み込みを止めるタイミングがあるのが普通かと思います。
この常識からすると、これまでの暴走事故報道はおしなべて画一的で、運転者が「踏み間違っていない」と主張するケースで実際どうだったのかが、全く明快でありません。
警察側の見立ては、『アクセルとブレーキの踏み間違い』で締めくくられているものばかりではないかと思います。
(そうでは無い重要参考の案件をご存知でしたらコメント願います)
前記事にも記しましたが、EDRがアナログ的にそこそこのデータを残していれば、各事故報道のドライバーのシロクロはかなり明確になり、『いずれは我が身』と恐れおののく予備軍ドライバーの事故の未然防止に役立つはずが、メーカに向けて調べてみると極めてグレーと言うか、ブラックボックスな状況です。
そうなると、そうはあり得ない『パニック状態でアクセルをブレーキと勘違いして何百メートルとかの長時間踏み続けることが起こり得る』ことを前提として考えねばならなくなりますが、そうならないための日頃からの運転の習慣を考えてみました。
既に私が励行していることになるのですが、まずは『ブレーキはダラダラ踏まない』。
ブレーキペダルの上に足を置いて待機するのは良しとしても、ブレーキが効き始めないストップランプが点灯するかしないかの踏み込みを持続する様な事はしない。
時々、追走していて車速がほとんど変化しないにもかかわらず、ストップランプを頻繁に点灯させる、ひどい場合には延々スモールの如く連続点灯させているケースを見かけますが、後続がイライラするのは当然というだけで無く、ドライバー自身が『ブレーキペダルを踏んでいるんだ』という意識の欠如に繋がり、アクセルペダルとの踏み間違いに気付き難い要因になると思います。
要は、『ジワジワ、グィー』と踏んでいることが間違い無くブレーキペダルを踏んでいると疑わなくなることが、踏み間違いに気付き難い要因になるということです。
ブレーキにメリハリを付ける運転が望ましいと思うところ、あくまでも心構えとして『ダラダラ踏むのでは無く、極力踏まない+ポンピングブレーキ』で、効き具合は同乗者を考慮しつつ、後続への減速表現をポンピングブレーキによるストップランプで行う感じが好ましいのではないかと思います。
次に、『逆にアクセルはジワジワと踏み、原則ベタ踏みはしない』。
要は、ブレーキとは逆で、スイッチ踏みをしないことで、ブレーキペダルとの踏感覚を足に覚えさせるのです。
これには燃費的なメリットもあって、『電子燃料噴射に時代の車ではベタ踏みしても燃費が変わらない』かの見解がありますが、これは微妙に間違っていて、車両にもよりますが、負荷に合った踏み込み以上の微妙な燃料分が浪費されなくなります。
負荷が切れた瞬間に噴けさせる燃料分減で、もし瞬間燃費が表示可能であれば、実際の車両での差を把握できるはずで、これに従ったアクセルワークのドライバーの燃費は良好となり、平たく言うと『葉っぱマーク表示とかのエコ運転』を継続させるアクセルワークとなります。
巡航速度運転では、登り等の負荷の状況を見ながら、ギアをハイ気味に保ち走行する感覚です。
これ以降、純然たる習慣件ではありませんが、シーケンシャルシフトと申しますか、パドル等のセミマニュアルシフトを使用すれば、ハイギア走行を維持することで、パニックによる踏み間違い時のキックダウン(シフトダウン加速)状態を防止することができます。
MT車に乗ることがかなり有効な対策であることは言うまでも無いですが、社会環境としてそこまでは行かない中、積極的なパドルシフト等のセミマニュアルシフトを活用するのはかなり有効で、免許返納しない選択をせねばならない場合は、車両の選択としてアリと思います。
あとは、楽を取るかリスク回避を取るかになると思います。
なお、そもそも100km/h前後で暴走していて、それがアクセルによるものであるなら、通常それはキックダウン状態であるはずで、そのレスポンスからたとえ踏み間違っているとしても気付いて足を放さない方がおかしいでしょう。
もし、それが体感でわからないと言うのであれば、車の運転はやめた方がいいと思います。
未だ正確には何が起こったのかさえわからない今、その状況を再現させて、免許更新時に実体験させることも、対策の一案と思います。
あと、過去記事でも触れましたが、今問題となっている高齢運転者と言うのは、恐らく間違いなくMT車世代である訳で、そう言う意味において避けたいのが、プッシュスタートと非サイドパーキングブレーキ車になると思います。
プッシュスタートは、従来車では機構上至極当然だったメカキー抜き=パーキングブレーキオンが、エンジンストップ=パーキングブレーキオンでは無いところで、意図せぬ動き出し発生の可能性の点で高齢者には習慣的に危ないと思います。
サイドブレーキ車であれば、暴走のエマージェンシー時、足ペダルを全開放して、サイドブレーキのみで減速や停止が可能かつ、事の是非はともかく助手席からも操作可能で、バスの運転手が意識を失った事件の対処が可能となりますが、現状のペダルパーキングや一般的な電磁ブレーキでは、そういったエマージェンシー時の対処が困難となるからです。
シフトレバー関係では、Nのレバー位置でDやR維持ということかつパーキングが別スイッチで、多数のYouTube動画で問題指摘されるプリウスは避けたほうが無難と思います。
『昔取った杵柄』が全く意味を為さなくなった仕様であるとともに、人命にさえ関わりかねない昨今、常にお孫さんやひ孫さんをPS4や任天堂スイッチで負かしてしまうほどの手腕の持ち主でも無い限り避けた方が無難で、もし個人的にもPS4や任天堂スイッチの扱いがおぼつかなくなる様なことにでもなれば、現状のプリウスは避けると思います。
あとは、過去記事の『MT車の運転がおぼつかなくなったら』を視野に入れるでしょう。
その他余談として考えられる点は、近年の車両サイズアップで、売れ筋のプリウスでさえ1.7m幅すなわち5ナンバーサイズをどんどん超えて来ています。
売れる数が少ない国内市場より海外市場をターゲットにする様になったことが要因と言われていますが、そもそも国内の売れ筋は5ナンバーサイズ車であり、インフラ自体が大幅にサイズアップしているばかりもありませんので、万が一の事故を考えて無難と言えば、やはり5ナンバーサイズになると思います。
もし、ビッグサイズを堪能したいと言うのであれば、ビッグサイズと5ナンバーサイズ以下を2台持ちするとかが理想的ではないかと思います。
そういう意味では、廃版となったトヨタのプログレとかは好適な車かもしれません。
Posted at 2019/06/08 09:22:48 | |
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交通安全 | クルマ
2019年06月07日
世の中の暴走事故原因は『アクセルとブレーキの踏み間違い』とされているのがほぼ全ての様に思いますが、普通『踏み間違ったまま放すことも無く何百メートルも走行し続ける』とかいかにも不自然です。
意図しないとあり得ないのではないかと思います。
実際、「踏み間違っていない」と申告しているドライバーが結構みられるところ、その実「確実に踏み放したところ効かなかった」という申告だったのかが全くわからない報道ばかりで、釈然としないところがあります。
要は、誤動作の類が考えられないのかです。
EDRの状況報道にしろ、『正常』とか『アクセルが踏まれていた』かに言われているものの、ゼロイチのデジタル報道で、アクセルが延々ベタ踏みなのか途中で切れているのかのアナログ報道が全く無いのも異様で、有効な参考にはなりません。
EDRベースとかで『ブレーキを踏んでいなかった』といった明確な報道も無く、防犯カメラ画像のブレーキランプ点灯無しくらい?
少なくとも「踏み間違っていない」と申告しているドライバーにおいて、そのアナログ情報は極めて重要であり明確にせねばならないはずが、ほぼ報道されないのはいったいどうしてなのか?
いくら捜査情報だからと言っても、将来的な事故防止には詳細原因として不可欠ではないかと思います。
そこで、トヨタのお客様相談センターにEDRについて確認を行ってみたところ、得られたのは、
(1) 衝撃ないしはそのエアバッグ動作をトリガーとして動作する
(2) アクセルペダル、ブレーキペダル、車速を記録
(3) 個別にはデータ引き出しは受けておらず、警察ないしは弁護士からの依頼で開示する
程度の肩透かし回答で、(1)のトリガーはともかく、どれだけ遡ってとか、どれだけの間隔、どれだけの期間、あと特にアクセルペダルやブレーキペダルがどれだけ踏み込まれているのかの情報を含むのかの開示はできないとのことでした。
何をどう言う形で開示して、当該ドライバーやその調書にどう反映するのかも全く不明です。
『EDRは単にメーカ都合のデータ取りに過ぎないのが現実』?
詳細不明な報道の状況もあり、これではドライバー(ユーザ)を助けると言うか、適切にサポートする機能とは決して言えないのではないかと思います。
特に(3)、もしメーカに都合の悪いデータが保存されていたとしても、この手の業界の常で隠蔽するのではないかという疑念さえ生じます。
まな板の上に乗っている関係者が立ち会って確認する訳でも無いでしょうから。
EDRについて、ワイドショーとかでその存在は言うものの、そこまで掘り下げて報道した番組は見たことが無いですが、加害者の情報を警察から入手したとしか思えないドラレコ映像を放映するくらいなら、EDRこそ『独自入手』するくらいで無いと、全くインパクトに欠ける様に思いますが、それほど情報開示がグレーである背景があるのではないかと思います。
暴走事故多発のこの期に及んでは、各メーカ、EDRの詳細仕様や運用を明確に開示し、事ある時も公明正大詳細にべきではないかと思います。
特にトヨタのプリウス、20、30、5x。
『こんな車に乗ったら、せっかくのEDR情報もメーカの思いのままで、殺人犯に仕立て上げられる』かの状況になっている訳で、この危機的状況を認識しているのであれば、いくら言っても上記の如くしか開示しない企業の現状は、何を考えているのやらとしか言い様が無い様に思います。
昨今、家電機器が誤動作するのが常態化し、公共交通機関のシーサイドラインさえ接続の問題を原因とする逆走が発生した中、自動車だけが完全無欠とは考え難く、何らかの稀な誤動作が発生している可能性も考えられる訳ですが、現状況ではEDR情報があまりにも明朗で無いと思える状況だからです。
事はプリウス、アクセルの持続的全開だったかどうかはもちろん、ハイブリッドの回生ブレーキ機能に異常が無かったかどうかはかなり重要なポイントだと思います。
すなわち、シーサイドラインの逆走的発想をするなら、何らかの限定的条件が揃うと、本来発電機モードの回生動作状態であるはずが電動機モードの駆動動作状態になってしまうとか。
電気設計的発想からすると、発電機と電動機は裏腹と言うか、極めて可逆的ですから、インバータの動作によってはいとも簡単にひっくり返る物理構造をしているはずで、『ブレーキを踏んだら急加速』と言う場合には、最も疑わねばならない状況と言えます。
ここで、かつての車両の場合、ストップランプは、ブレーキペダルの近傍に踏み込みに連動したスイッチがあって、制動がかかる手前の位置からスイッチが入って点灯する構造でしたが、昨今の追従クルーズ車とかではそういったスイッチでは無く、自動制御が制動するタイミングで点灯させる仕様になっています。
即ち、ストップランプが点灯しているか否かは、ブレーキペダルを踏んでいるか否かとは全く整合していない場合があります。
(防犯カメラ映像でストップランプが点灯していないからと言って、必ずしもドライバーがブレーキペダルを踏んでいないとは断定できない場合がある?)
即ち、これが追従クルーズ車やハイブリッド車のトラクションコントロール制御上でシステム暴走に陥った場合、ブレーキペダルの踏み込みが制動では無く駆動制御で動作する場合があった場合、あたかもアクセルペダルが踏み込まれた様にストップランプが点灯すること無く暴走することがあるのではないか。
特に、回生制動と電動機駆動が可逆動作であるハイブリッド車では、加えて疑わねばならない場合があると思います。
果たして、そういった検証を行っているのか?
トラブルシューティングの経験からして、『正常動作』する前提で解析すると、先入観から見落とされることが多いですから、それこそ『教科書を疑え』の発想でかからねばなりません。
そう、まさにシーサイドラインの見落としの様なものと言えましょうか。
もし、こういった可能性が払拭できないのであれば、現在開示されているEDRの項目が如何にアナログ的に細かかったとしても、システム全体のステータスを記録していない限り、ドライバーをクロとするには不充分であり、もし本当にこういった暴走の想定が現実であれば、明らかに『冤罪』を生むことになっているのではないかと思います。
あと、個人的に懸念しているのは、2.4GHzとかの飛び交う電磁波の影響です。
昨今、スマホを持っていれば、BluetoothだのWi-Fiだの様々な電磁波が飛び交っている訳で、コインパーキングの料金所に至っては、何がしかIOTの電波が飛んでいても不思議ではありません。
『踏み間違い』と言うなら、かつての車両で同様に発生していても良さそうなものが、あまりにも近年の暴走事故は度を超えています。
この裏には一体何があるのか?
『単純踏み間違い』のみの既成概念を取り払って周辺に目を向けると、何か見えてくるのでは無いかと言う気がする今日このごろです。
Posted at 2019/06/07 19:16:16 | |
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