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イイね!
2013年05月17日

がんばれトヨタ紡織!

本日はTBスポーツシートに関してトヨタ紡織さんにお話を伺うことができました(^^)
このシートはiQ GRMN S/Cに初搭載されたシートではあるのですが、
その開発スタートは2008年に遡り、トヨタ紡織の中のBR-SP室というセクションで開発されました。
当初はデザイナー平井さん(こちらで紹介されている方です)とシート機能実験室の後藤さんら
ごく少人数でスタートしたそうです。

TBスポーツシートの開発話はとても興味深い内容で、もともと4ドア車用に開発されたシートであること、
表皮一体発泡成形を採用した初めてのシートとなること(つまりiQ GRMN S/Cは限定車として
搭載された第一号車となり、量産レベルでは5/16に発表された新型ISが初らしいです)、
成瀬さんと「日本のレース車両に海外サプライヤーのシートではなく日本製のシートを搭載したい」と
話したエピソード、iQ GRMN S/Cに採用されるにあたって施されたチューニングなど、
シート設計メーカーとしての意地とプライドで作り上げた製品であることを知ることができたのでした(^^)/

そして最後に「今回、TBスポーツシートを世に出せたのは、トヨタのガズー推進室、スポーツ車両統括部、
そして身内の関係部署のお陰あっての事で、開発者としてたいへん感謝しながら、
より張り切って情熱傾けることができた」とのお話でした。



トヨタ紡織レポートという小冊子があるのですが、その中に「TBスポーツシート」の開発ノートが書かれているので、
その一部を抜粋してご紹介します。

「自動車メーカーの要望に応えるだけではなく自分たちが本当に良いと思うシートをつくりたかった」

「スポーツシートは、高速走行で大きなGがかかっても身体の軸がぶれないホールド性、身体に密着
 しながら不快感を感じとさせないフィット感、マニュアルシフトなどをスムーズに行うことができ
 る操作性など、ドライビングに特化した性能が求められます。自分たちが本当によいと思うシート
 をつくることは、すべてのシートに通じるノウハウを蓄積することにつながる」

「私は、これがモノづくりに携わるデザイナー本来の仕事であると考えています。単にスタイルを
 優先するのではなく、製品の性能を100%引き出すために、どんな困難な条件が提示されても
 デザイナーの意地にかけて美しい意匠にまとめあげる心意気で挑みました」

この技術は更にニュルブルクリンクで24時間耐久レースに出場したLFAに採用されたHANSシートや、
また別の開発チームで製品化された86/BRZスポーツシートへ繋がります。



以下は86/BRZスポーツシートの開発者の言葉です。

「技術的に一番苦労したのは、これまでのスポーツカーの中でも、特に低い車高に合わせたヒップ
 ポイント(着座位置)です。尻が前にすべらないように工夫するとともに、カーブ走行時の高いGでも
 サイドサポートが変形しないように剛性を高めています」

「最も重要視したのはドライバーの姿勢を安定させることです。尻の収まりがよく、身体になじむ
 シート形状を追求しドライバーとシートの一体感を目指しました。また、日本のサーキットだけでなく
 ニュルブルクリンクでもテスト走行を行いました。そこで得た官能評価を定量化していって
 開発の最終段階まで改良し、スポーツシートとしての性能、乗り心地、安全性を高めていきました」

「最大のポイントは、サーキットでスポーツカーとしての走りが楽しめる一方で、乗り降りがしやすく、
 日常でもストレスなく使えるように設計している点です」

現在、トヨタ紡織ではトヨタ車の大半のシートを手がけていますが、スポーツシートはこういった拘りが
詰まったシートであるというメッセージを受け取ることで、またドライビングの愉しみが増しますね(笑)
ブログ一覧 | GRMN | 日記
Posted at 2013/05/17 22:40:51

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この記事へのコメント

2013年5月17日 23:48
確かに86のシートは良かったです。
何もアフターメーカー製に替える必要性を感じなかったですもんね!ただ・・・(乗ったのがGだったせいなのか僕が知らなかっただけなのかわかりませんが)あそこまでの出来でヘッドレストが動かせない?のが残念でした。一番走りやすいポジションに合わせたら後頭部がピッタリ良い位置なんですがヘルメットを被ったら首が変な位置になるなと感じました。
サンデーサーキット走行もできる車のレベルなのにその1点だけ気になったんです。
LFAのシートは競技用シートとしてなのでそういう坐り心地とポジションでした(シートだけ展示のとき坐ってみました)。
コメントへの返答
2013年5月18日 0:42
確かに86のシートのヘッドレストは前のめりになっているので、ヘルメットしていると少し押される感じがするかも(^_^;

LFAのレーシングシートはニュルを走ったLFAに乗り込んで座ったことがあるのですが、あれは良い経験をさせて貰いました(^^ゞ

あのシートは窮屈で人を選ぶような感じですけど、あれで結構いろいろな体格差を吸収できるように工夫されていると紹介されていました。

TB/BOSHOKUってロゴが良い感じに目立っていて、今回の話を伺ったことで車内にLFAのごとくBOSHOKUのロゴを入れたくなりました(笑)
2013年5月18日 2:50
IQスーチャーのシートに座った時に、レカロ並にイイじゃないかと思いましたよ!
これだけ拘ってるなら納得ですね。
特にシートの材質、肌触りは最高でしたよ(^-^)v
コメントへの返答
2013年5月18日 13:21
あの柔らかいのにホールドするというのが一体発泡成形のメリットなのかもしれません。

今回、かなり意欲的な技術を盛り込んだシートであるということが分かって、さらに愛着が湧きました(^^)
2013年5月18日 5:35
ウチの愛車は純正でレカロ本革ですが、レカロのネーミングはありません。
ま、ロゴを出すと契約が変わったりすると思うのでコストカットとは思いますが。
サイドサポートは結構弱くて押し付けるとグニョってなります。
固めに作ってくれたらなぁ〜って思ってました。
腰痛持ちなので腰のことを考えるとフルバケットなんて使えませんからねぇ〜。
コメントへの返答
2013年5月18日 13:33
レカロって意外と高(ピー)なところがあってロゴを入れないと搭載させないって話は聞いたことがあります(^_^;

メーカーは逆にダブルネームを嫌がる傾向があるので、レカロのネーミングなしというのはむしろ貴重なパターンかもなんて思いました(^^ゞ

今回の話の中でサポート部ってアバラと腹部で同じGが掛かったときの身体への負担の違いがあるなんて話もあって、ウレタンの圧力や製造方法による違いなどかなり面白い話を伺うことができ非常に興味深かったです(^^)
2013年5月18日 8:47
86のシートデザインとかいいですよね(*^▽^*)

ヘッドレスト動かせないし前のめりなんですね。。。

シートで運転かわりますもんね(^-^ゞ
コメントへの返答
2013年5月18日 13:35
シート、重要ですよねぇ(^_^;
iQ GRMN S/Cって、これだけ拘ったシートが入っているのに単にシートに関する話が盛り込まれていなかったんですよね(^_^;

だからブラックボックス的な存在だったんですけど、今回の話で余計に愛着が湧きました!(笑)
2013年5月18日 12:04
これからもユーザー目線で、開発をして貰いたいですね!
コメントへの返答
2013年5月18日 13:39
今回、トヨタ紡織さんのユーザーに対する姿勢に深く感銘を受けました。

こういう1ユーザーの声をきっちり聞いてくれるメーカーというのはそうそう無いと思いますし、製品に込められた想いを受け取ることができて、より良いシートだなという見識が広がった気がします(^^ゞ

だからこういうメーカーには今後も頑張って欲しいと応援したいと思っています!
2013年5月18日 17:55
こんにちは♪

開発者のコメントは総て、その通りに出来ています(^^)

っが、トヨタ車の常として、あまりにも日常での使い勝手の良さに目を向け過ぎた製品になってしまってます。

もう少しだけ割り切って、スポーツ性に振り向けて欲しかったです。
コメントへの返答
2013年5月18日 22:07
シートメーカーって発注メーカーの希望に応えてデザインしていくものですけど、iQに搭載されたTBスポーツシートがそういう形ではなくて自分たちが良いと思うものを突き詰めてデザインしたというのが分かっただけでも収穫でした。

かなり面白い話を色々聞けたのですけど、ここでは書けない話も一杯あってもどかしいですが(^^ゞ
2013年5月18日 18:26
86の純正シートは全然悪くないですね^^そういう考えで作られているんですねヽ(*´∀`)ノ

ただ、腰は良いのですが足のサポートが足りないので、ゆうきちは交換しました!

おかげで、乗り降りは最悪ですw 腰を痛めます(爆)

コメントへの返答
2013年5月18日 22:10
86/BRZのシート設計自体はトヨタ紡織が行いましたけど、やはりスバル側の意見もかなり取り込まれているという話を伺うことができました。

しかもスバル側はかなりシートに対する拘り(要求)があったとも聞きました(笑)
スバル側の拘りを感じた話でした(^^ゞ
2013年5月18日 21:43
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪

マイ・カローラちゃんも!!

スポーツ・シートに換えたいなぁ♪

シートって結構高いよねぇ?^^)。
コメントへの返答
2013年5月18日 22:15
シートの値段は拘っていくとそれなりの値段になりますね(^^ゞ

でも長距離時の疲労に最も左右するのがシートじゃないかと思うので、トレゾーさんみたいに走り込む人には効果大ですよ(^^)
2013年5月18日 22:51
過去にS203のシートに何度か座りましたが・・・
かなり人を選ぶシートでした(苦笑)
↓このシートですね!
http://response.jp/article/2004/12/29/66781.html

品質を上げるためにも、国内の景気を上げるためにも、
他の部品も国内生産に戻すべきですよ^^
コメントへの返答
2013年5月18日 23:43
1脚55万ですか!
レース寄りになればなるほど窮屈感って出てきますよね(^_^;

記事を見るとかなり自信作みたいですが、このクラスの車を買う人にとってはこれくらい尖ったシートを装着される方が喜びそうな気もします(^^ゞ

まぁ一般用途との両立がセミバケかと思うのですが、総じて言えるのは良いシートはドライブを楽しくするってことでしょうか(笑)
2013年5月19日 7:16
スポーツカーのシートを作るのは、レーシングカーのシートを作るよりも難しいでしょうね。

レーシングカーを早く走るためには、どんなG下であっても、人体の弾性や関節曲がりなどを考慮して、両手両足を操縦操作する範囲で、脳の指示量だけ確実に動かせるようにすれば良い(それさえ、とてつもない研究の果てに・・・)のだと思いますが、量産車のスポーツカーは実用性も兼ね備えねばならないですから、乗降性や疲労軽減、耐久性など公道で発揮せねばならない性能・機能も盛り込むのですからね。

この兼ね合いは難しいですよ。

車両の開発主管のコンセプト次第で、トヨタ紡績さんの無限に近いポケットから出してくるのでしょうから、86の場合は多田氏が「ヘルメットは仕様想定外」としたのでしょうね。
コメントへの返答
2013年5月19日 22:05
確かにオールマイティなものというのは専用に特化したものを作るより難しいかも(^^ゞ

そうそう86のシートを開発された人たちって現在GNCB開発部(Global New Customer Business)というところの所属になるみたいです。

iQ GRMN S/CのTBスポーツシートを開発したのがBR-SPというところだったので、いろいろ開発セクションがあるみたいですね。

でも開発者の方の話を伺っていると色んな困難を乗り越えて製品化されているのが分かって、プロジェクトX(古い(^^ゞ)を直接伺っているような印象でしたよ(笑)
2013年5月19日 14:56
こんにちは♪

86用の場合は、あまりにもスポーツ走行用の性能を満たしていません。

街乗りとかロングドライブでノンビリと流す走りでは疲れにくくて、適してます。

背面はまあまあ考えられてますが、座面の形状が街乗りメインのため、、、、

ニュルとか鈴鹿とかラリーでモリゾウさんが走る時みたに、一般道でも四点式以上のベルトを締めれば話しは違ってきますけど(^^)
コメントへの返答
2013年5月19日 22:11
シートの性能をホールド性を第一に取るか、疲れにくさを取るかによって評価は分かれるという感じですね。

ある程度、ぶん回す人には役不足なので、それなりのシートに交換、街乗り+αの人にはなかなか優れもののシートということになりそうです。

でもトヨタのリクエストはもちろんのことスバル側の要望もかなりあったそうなので、今までのシートよりはOKが出るまで大変だったんじゃないかな、とは思います(^^ゞ
2013年5月20日 0:45
このシートは秀逸です!
最初からピタッと位置が決まるシートは初めてです。

値段をつけるとしたら1脚いくらくらいになるのでしょうね☆

『ここでは書けない話し・・・』
とても気になります!!!
コメントへの返答
2013年5月20日 11:51
ホント開発責任者の方から熱い話を聞くことが出来ました(^^)/

1脚のコストですけど、開発費と生産数で変わってくるそうなのですが、当然100+α台分ではとんでもない値段になるとのことで、後の需要も見越して頑張って値段を下げたそうなのですが、それでも1桁台では無理で2桁台になってしまうというお話でした。

おそらくディーラーでの1脚の定価設定は更に高い値段で出ていると思うので、今度、調べて聞いてみますね(^^ゞ
2013年5月21日 1:23
メーカーの方と直接お話できるとは貴重な経験でしたね。

以前、採り上げてもらったショルダーパッドのお話などはされましたでしょうか?
コメントへの返答
2013年5月21日 9:28
ショルダーパッドの話もしましたよ。

ただ「GRMN」として出すのには色々とハードルが高いようでした。ある程度、形にはなっているのですが、そこから先が進まないという形でしょうか。個人的には是非市販化を実現して欲しいところなので、その期待も込めてタイトルの「がんばれトヨタ紡織! 」を付けておきました(^^)

プロフィール

「@ussi3 自分も撮影車を冬タイヤに履き替えたけど、今季はノーマルでいけた感じ~(^_^;」
何シテル?   02/11 23:11
小さな車にカメラをのせて、まだ見ぬ世界へ ゆらぶらり♪
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