
M42愛好家の方、片足を突っ込んでしまった方、こんにちは。
銀匙です。
物凄くお久しぶりです。
私は2007年頃からM42レンズをデジタル一眼レフに付けて撮影するという趣味を持っておりまして、08年1月にはM42規格とマウントアダプタ、そして当時購入出来るボディでの制約事項などをつらつらと書かせて頂きました(関連リンクを参照ください)
このブログが今なおグーグルでそれなりのランクに居りますので割と参照されているようなのですが、レンズ規格等の話はともかく、デジイチのボディはさすがにもう絶版ばかりになってしまいました。
なので、ちょっとアップデートしてみようかと思います。
しかし、このアップデートはかなりショッキングです。
何故なら今からM42を始める場合でも、ボディは実はそう変わりなかったのです。
見つけられるならα55がベスト。
次点で*istDS2か、K-7。
という、とんでもない結論になったからです。
マウント毎の事情はほとんど変わっておりません。
フランジバックや素子面積規格が大幅に変わる事はありませんので、例えばニコンボディは相変わらず補正レンズが必要ですし、フォーサーズは焦点距離が2倍になってしまいます。
微妙なのはキャノンで、以前はファインダーが甘めらしかったのですが、今の事情は把握しておりませんので、もしかしたら好転しているかもしれません。
だとしたらフルサイズもあるし、経済性を無視すれば羨ましい話ですね。
変化があったのは、ソニーとPENTAXです。
ソニーはαとNEXの2系統になりました。
このうち、NEXはM42とのフランジバック差が大きいので、マウントアダプタが大型化してしまい、折角NEXボディもM42レンズも小さいのにマウントアダプタが長いのでずんぐりしてしまうという結果になってしまいました。NEXはライカLなど、もう少しオールドでフランジバックの短いレンズに向いてそうです。
次にαですが、こちらはトランスルーセントにより使い勝手の良いライブビューを搭載してきました。
これを始めて搭載し、なおかつボディサイズを最小化したのがα55です。
α55は動画撮影時の熱暴走問題で批判に晒されましたが、写真撮影能力は全く問題ありませんでしたし、ファームアップが何回も行われた結果、非常に多機能なボディとなっています。
このライブビューはリアルタイム性が良く、液晶モニターは手前180度、左に270度回す事が出来ますので、撮影方向を選びませんし、電子水準器をあわせたり、画面の一部を拡大して正確にピントを合わせたりする事が出来ます。
実戦上でいえば、多機能かつリアルタイムな液晶モニターはペンタプリズムファインダーより使い勝手が良いです。絞って被写界深度が上がったのを電子水準器越しに見つつテイストやHDRを選択して撮影、といった事が出来るのですから。
電子接点対応のM42-αマウントアダプタを購えばフォーカスインジケータも作動します。
ボディ内手ぶれ補正も作動します。
ISO自動追従のほか、輝度差の大きな場面で威力を発揮するDRO(ダイナミックレンジオプティマイザ)やHDR、手持ち夜景撮影モード等、最新カメラに必要とされる機能も揃えていながら、バッテリー込みで500gしかなく、幅12.4cm、高さ9cm、奥行8.4cmという小ささと相まって、小さくて軽いM42レンズとの相性が非常に良いのです。
タイトルに使った画像はα55とPENTACON auto 50mmF1.8を組み合わせて撮影したものですが、小型軽量のボディは取り回しがしやすいので、地面すれすれに水平に支えても苦になりません。
というわけで、軽さと機能の両方を併せ持っているという事を考えると、α55がイチオシとなります。
後継のα57はかなり大きくなったのと、EVFが余り良くないのでちょっと選外ですね。
α57の後継がもう少し小さくなるか、α3系がα55の血を引いてくれないかなと期待しています。
ちなみにα700も一時期所有しましたが、α55以降のトランスルーセントの持つ威力が絶大なので良さが霞んでしまいました。なのでα55以前のαボディは問題はないですが今更感が強いです。
次にPENTAXですが、K10D以降もM42向きのはずでした。
しかし、SR(シェイクリダクション)搭載機種ではM42を使おうとすると、
電源を入れるたびに焦点距離を聞いてくる
という非常にイラッとする仕様になったので、即応性の面で大幅な減点をつけざるをえなくなりました。
なので、PENTAXボディでM42最強は、SR非搭載かつペンタプリズム搭載の、*istDS2に自動的に決まってしまいます。
中古市場でも反映されており、2013年3月時点で程度の良い*istDS2は12000円を超えてます。
でも、逆に言えばそんな値段でしかありません。
しかし、何でこんな仕様にしてしまったのか・・・
鳥追いとかの時には電源入れっぱなしにも出来ませんし、イチイチ入力もしてられないのです。
検知出来なかったら強制的に50mmとするカスタムモードとかが欲しかったです。
K-30とかにはあるのかなあ・・
そういう意味ではK-7なんかはモロにそうなんですが、出て来る絵は悪くないですし、ペンタプリズム搭載機種にしては安いのです。(リミテッドは高いです)
新品のボディは高いですから、それを払ってこの「イラッ」仕様と対峙すると余計ムカムカすると思うので、安くなった高級機種で如何でしょうかという意味で、次点としました。
ただ、K-30の受光素子はK-7世代のより飛躍的に良くなったらしいので、値段以上に性能が上がってる可能性も無きにしもあらず。
なので、色々考えると機能は割り切ってCCDの温かみを感じながら、手のひらにしっくり納まる*istDS2でM42遊びってのがオツな気がします。
CCDは今となっては貴重な色合いですし。
ちなみに、PENTAX用でピン押し対応するマウントアダプターですが、2013年3月現在ですと近代インターナショナルさんは手を引いてしまったようなので、レイクォール社製品しか選択肢が無く、大体7千~1万円というところです。
なお、α用は電子接点付き(ピン押し無し)は通販でしか見かけませんが、送料込みで7~8千円です。ピンを押してくれない事が不便ですが、フォーカスインジケーターは実に便利ですので手放せないです。
しかし・・余談ですが、PENTAXさんはそろそろM42専用のデジイチを出しても良いと思うのですよ。
APS-Cサイズで良いから、見やすい超大型マットスクリーンのファインダーつけて、完全自動絞り仕様の各メーカー対応M42マウントで、JPG+RAW出力で。
ライカレンズでいうEPSON R-D1Sのような立場を、PENTAXさんならM42市場で掴めると思うのですが・・・メリットが無さ過ぎるのかなあ。
ブログ一覧 |
M42 | 日記
Posted at
2013/03/23 23:19:11