
こんばんは、銀匙です。
PENTAX-Qを昨年夏に買ってまもなく1年になります。
(当時の紹介内容は
こちら)
で。
それから色々なレンズを買いました。手放しました。また買いました。
結果的に、風景撮りにQを使うなら、これだけあればシステム完成と見て良いだろうという組み合わせが残りました。
今日はそのレンズをサンプル写真付きで紹介してみようと思います。
まずはカメラシステム全景です。タイトル画像と一緒ですが。
写真下の方に写ってるシャーペンは、皆さんが普通に手にしてる事務用シャーペンです。
Qの小ささが改めて解る1枚ですね。
さて。
レンズを左から紹介しますと、
ホルガ PENTAXQ用10mmF8(35mm換算55mm)
PENTAX03FISHEYE3mmF5.6(35mm換算16.5mm)
ZUNOW 6.5mmF1.1(35mm換算35.75mm)
ZUNOW 13mmF1.9(35mm換算71.5mm)
CINEMAX TELE38mmF1.9(35mm換算209mm)
と、なります。
では1つずつ。
●ホルガ PENTAXQ用10mmF8(35mm換算55mm)
Amazonで3000円ちょっとで買いました。今も見かけます。
このレンズには2つの意味があります。
1つは「薬臭くない、自然なトイレンズ」という意味、もう1つは標準レンズの意味です。
標準というと、PENTAXの01もあるんですが、01はガチで高性能です。
緩くないんですね。
ところが風景を前にガチの標準レンズを手にすると、却って使いどころに迷うんです。少なくとも私は。
人物用とか別の使い道はあるので手放さなくても良いですけども。
じゃあコイツはどうだというと、こうなります。
一応ピントは合わせたつもりですよ。でも、あまり合わせる気も起きません。緩々ですからね。
ただ、PENTAX07マウントシールドレンズと違って、厳密に同心円を描いて描写が崩れていくといった薬臭い緩さじゃありません。
HOLGAの崩れ方は一切修正が効かない。07より遥かに酷く、人の手に負えない崩れっぷり。
けどね、それが味を出しているんです。自然なグチャグチャ。
各マウント用にHOLGAは出てますが、Q用は他のHOLGAよりも崩れてる感じです。
まぁチャイナクオリティですから、この個体だけかもしれませんけど。
ですから間違っても「標準レンズ」に普通期待する、「とろけるようなボケ」「絞ればしっかり描写」といった性能を期待してはいけません。
換算55mmってだけで、あくまでもトイレンズです。
オモチャとしては結構楽しめますよ。家に帰ってきてから驚く感じですね。
●PENTAX03FISHEYE3mmF5.6(35mm換算16.5mm)
Amazonで新品8000円でしたかね。
デジタル一眼で使える160度対角魚眼としては驚異的な低価格を誇ります。
しかし、HOLGAと対極的に、さすが純正と唸らせる描写能力を有してます。
まぁ見てくださいな。
いかにも魚眼、という写真をピックしてますが、貝の質感とか、砂浜が潰れずに描かれてるとか、HOLGAと比べると「あぁ、そうそう、一眼レンズってこうよ」という感じです。
HOLGAは目隠ししてバット振り回したらたまたまホームラン的なトイレンズですが、03FISHEYEは明らかに構図や焦点位置等を計画して、頭に写真の絵図面を描いて計画的に撮るトイレンズです。
つまり、狙いがつまらないとつまらない絵しか撮れませんが、意図がはっきりしていれば意図通りの絵が出せます。
これ、本格的な魚眼レンズと全く同じです。値段やネーミングにダマされてはいけません。
PENTAXはカリカリのマジでこのレンズを作ったに違いないのです。
Q持っててまだ買ってない人、押さえて吉ですぞ。
●ZUNOW 6.5mmF1.1(35mm換算35.75mm)
私はオークションで買ったのですが、値段がね、セットでまとめて買ったので覚えてません。
ただ、今はオークションで出てこないです。そして新宿辺りだと2万オーバーです。
先に言っておきますと、同じ6.5mmのF1.9のモデルがあり、こちらはやや安いですし、
はっきりいって撮影に使う上でF1.1とF1.9に決定的な違いはありません。
どちらでも予算内で見つかれば押さえて吉です。
このレンズはDマウントなので、Dマウント-Qマウントの変換アダプタが要ります。
オークションで1000円か2000円です。安いので御心配なく。
で、描写ですが、もう安心して任せられる広角レンズ。この一言です。
モノクロで撮りたいと思わせるレンズですが、銀残しでも雅でもOKです。
そして、広角Dマウントレンズでは珍しく、ちゃんとピント合わせが出来ます。
(Dマウントの6mm系広角レンズでは、絞り制御しか出来ない物が割と多いです)
で、どんな絵かというと、
です。
35mmらしく、標準よりはやや遠近感の誇張が見られますが、きつくはありません。
魚眼のようにグニャリと曲がる事もありませんから安心して振り回せます。
また、無限ちょっと手前でF5.6にでもしておけばパンフォーカスです。
存分にラフな撮影で楽しみましょう。
留意点はサンプルで解るとおり四隅にケラレが出ます。これは絞り込むほど顕著です。
ただ、気になるか?というレベルですから私は無視してます。
得られる絵の価値の方が高いので。
ただ、好みがありますから、御自分の感性と相談してくださいませ。
●ZUNOW 13mmF1.9(35mm換算71.5mm)
このレンズもDマウント-Qマウントの変換アダプタが要ります。
私は6.5mmと同じくオークションで買いました。
こちらはF1.9版です。
F1.1が銀、F1.9が黒だったようですね。
このレンズの特徴は闇に強い事と、安定のピント性能、でしょうか。
71mmと標準とは言えない焦点域ですが、ガチでピント合わせして撮らなきゃいけない被写体に向いてます。また、AWBを暴れさせないので夜でも使いやすいです。
昼によし夜に良しのオールマイティレンズです。
どんな絵かというと。
ちなみにこちらではケラレはありません。
焦点距離長めの標準レンズという感じですかね。
●CINEMAX TELE38mmF1.9(35mm換算209mm)
このレンズもDマウント-Qマウントの変換アダプタが要ります。
私はある店で買いました。8000円くらいでしたかね。
風景に望遠は基本要りませんが、超望遠の圧縮効果を必要とする場合、200mmあれば充分得られます。
そういう意味で換算209mmのこのレンズくらいが持ち運びもしやすくて良い感じです。
どんな絵かというと、
ね、普通の200mm望遠でしょ。
ちゃんとピントもあわせられます。親指くらいの大きさですけど、侮れないですよ。
ちなみに、超望遠レンズに関しては、あまりハズレもないですし、違いも少ないです。
なので、ヤシカでもCINEMAXでもZUNOWでも、欲しいなと思って見つけたら押さえておけば良いです。
ちなみに、Dマウントレンズはシネレンズとも言いまして、アメリカ製の場合インチで表示されてます。
1インチが2.54センチなので、1.5インチが38mm、0.5インチが13mm、0.25インチが6.5mmです。
日本製のレンズが何で38mmだの13mmだの6.5mmだのといった変な焦点距離なのかというと、元がインチだったってことです。雑学でした。
と、いうわけで、100円ショップの布ポーチにカメラ本体と全てのレンズが納まってしまうけれど、写したらしっかり実力があり、撮って楽しいレンズ達のご紹介でした。