どうもこんばんは。
首都高の合流で一時停止違反の切符を切られた銀匙です。
標識見落とした私が悪いんですけど、どうもこの連休、白バイの遭遇率が高過ぎです。
何回検挙中のシーンに遭遇したか覚えてられないくらい。
年度末で大キャンペーン展開中なのかしら。
特に休日の高速やバイパスでは、皆様くれぐれもご安全に。
とほほ。
さてさて。
タイトルの台詞を言いたい相手は白バイに乗った巡査部長様ではなく、皆様に対してです。
ええ。
前回、前々回のブログでα7s褒めました。
凄い事やってるカメラだよって書きました。
価値はあるよと書きました。
でもね。
どうやらその対象者に私は入ってなかったみたいなんです。
α7sに私が求めたのは、例えば日の出の撮影スポットとかで、おじさま達が立てた三脚の森の後ろをさくさくとα7sだけを持って通り、おじさま達の肩越しにひょいひょいと無音で撮影を済ませ、いつの間にか来ていつの間にか居なくなってる。
そういうスタイルでした。
しかし。
α7sが強かったのは「都市および室内の」夜景だけでした。
ええ、その事実を認めるまで自分なりに散々あがきました。
毎日のように空に向けて様々な設定で撮影し、しまいにはSILKYPIXやLightroomまで引っ張り出し、ガチのRAWで撮ってみたりもしました。
でも荒れるのを抑えられませんでした。
偽色が出るしノイズが酷い。
特に雲や林のような細かく、かつ繊細なコントラストを持つものに、夜明けのような色々な色が混じった複雑な光が当たるとどうしようもない。
そりゃ、三脚に括りつけてISO1000未満で長秒シャッターで撮れば出ませんよ。
でもそれはα7でも一緒ですし、そもそも三脚を捨てたいからこそα7sを買ったわけで、私にとっては無音シャッターなんておまけです。
α7sⅡでも受光部やエンジンが変わってない以上、変わらないでしょう。
高過ぎて買えないし。
途方に暮れながら改めて考えたのですが、私が一番忌み嫌うのは「荒れ」。
ノイズやゴースト、サッポロポテトといった、いわゆる本来の風景に無かった人工臭を感じる偽物の色。カメラ、あるいはレンズのバグ。
これが大嫌いなのです。
でもα7sを薄明かりのネーチャーフィールドに持ち込むと100%発生する。
グリップとか作って一生懸命見ないふりをしようとしました。
誤魔化そうとしました。
でもダメでした。
偽色は、嫌い。
大枚はたいて迎えたんだから私の希望に合う仕事をしてほしい訳ですが、α7sのリストには入ってなかった。
そんな訳で、私はα7sを手放しました。
ええ。
リコーのGRが最短記録ですが、それに次ぐ短さで手元を去っていきました。
売買差額を考えると、自分の決断のせいで8万以上損しましたかね・・
とはいえ、α7Ⅱを買いなおしても結局死蔵するだけなのは目に見えてます。
以前から皆様に言っていた通り、オールドレンズの相手をするのはAPS-C受光部を持つNEX-5RとNEX-6の2台で十分なのです。
α6300は高過ぎるしAF使わないしでパス。
唯一、その2台とオールドレンズでカバーしにくかったのが28mmという焦点域。
ですが、現時点ではGRD4とDP1Xがある。
とはいえ、そうも言ってられない状況もある筈。
そういう訳で、あまり期待はしてないのですが、1本レンズを買いました。
フォクトレンダーのカラースコパー21mmF4です。
もちろん中古です。
3万未満で探してたのですが、フード込みで3万ちょっとだったので妥協。
専用角型フードなんかがあるんで、まぁ見てくれは格好良いです。
ただ、この子はストレートな射光で奇抜なゴーストを出します。
それも茶色系なのでかなり目立つ上に、ファインダー上では小さいので見つけにくい。
すなわち家に帰ってきてギャーとなりやすい。
解ってるなら買うなよと言われそうですが、まぁ先日も申しましたとおりAPS-C換算28mmの系統に万能選手的な銘レンズは存在しないんです。
だからこそα7にORION15をくっつけてたんですが、ORION15も実はゴースト持ちです。強烈かつ真正面に近い逆光では明らかに形の解るゴーストが出ます。
ただしこちらはシアン系のゴーストなので始末しやすい。
しかしフルサイズは売り払ってしまったのでこの手は封じられました。
まぁ28mm系で逆光条件はGRD4に任せるしかない状況です。
先々がとても不安ですが、それは昔からなのでね。
ちなみにDP1Xは逆光条件では話になりません。
早々に白飛びしちゃうんで。
話を戻しますが、カラスコさんの欠点を理解しつつ撮るとなると、この位がギリギリといったところでしょうか。
これ以上日光がキツイとゴーストのお出ましです。
とはいえ、逆光以外での描写力は大したものです。

NEX-6と組み合わせればjpg撮って出しでこれぐらいは楽勝です。
この子は使ってみるとファインダーが欲しくなるので、5Rより6を勧めます。
で。
さらに広角はどうするかというと、伝家の宝刀である、
NEX-5RにUltraWideHeliar(12mmF5.6)
となります。
これで35mm換算18mm。
やはりSEL1018より圧倒的に逆光性能で信頼が置け、真夜中でも∞が出せるというのは何物にも代えがたい。
というわけでSEL1018はドナドナ。
えっそれも売るのかよと言われると思いますが、やっぱりF8まで絞らないと周辺が酷い。
それに、OSS入ってても真夜中にAFがすっぽ抜けるとどうにもなりませんからね。
私の使い方にはまだAFは追いつけないようです。
α7sでも抜ける事がありましたし。
というわけで、うちに使わないレンズを置いておく余裕なんて無いんです。
じゃあカラスコはどうして買ったんだって?
MFで使いやすい28mmは本当にずっと探してるんですよ・・
もうリコーの株を買って「お願いだからGRD復活させて」と株主総会で頼み込むしかないのかと思い始めてますけどね・・
冗談じゃない冗談はさておき。
実はもう1つ、買ってしまったものがございまして。
その為にSEL1018売ったというほうが正しいわけで。
余りにデカイ箱で速攻で家の者にバレたんですが。
そう、dp0、それもLCDビューファインダーキットでございます。
別にファインダー要らんのですが、中古で最安値だったもので。
何故にdp0のみの中古よりファインダーキットの方が安いのか謎でした。
どうも長期在庫だったようですね。
値札が3回書き換えられてましたから。
というわけでこれからdp0の話に入りますが、サンプル写真は例によってゲートブリッジ周辺ですし、現像者も撮影者も私ですから、DP1Xの現像結果と似てしまうのはご容赦ください。
ただ、dp0は21mm、DP1Xは28mmという違いがあります。
dp0を携えて2時間くらい撮りまわった印象ですけど、意外とバッグから取り出しやすいです。
無造作に入れててもあのデカイボディのどこかをむんずと掴めば良いんです。
もちろん専用バッグじゃなく汎用リュックです。
逆に撮影時のホールディングはイマイチです。
それは右手の指の掛かりが浅いからです。
あと、撮影者に強いる作法は相変わらず中版のそれというか、DP1Xとまったく同じです。
撮影中は結果を期待しつつ撮るだけ撮り、家のPCで現像しながらよく見る。
そしてカラーバランスは色再現性の良い別のカメラの写真で確認する。
例えばα330に24-85やNEX6にカラスコを付けて撮った写真とか、です。
ですから最低2台持ちになりますね。
ただし操作性というか、撮影前のパラメータ設定レスポンスは上がりました。
電子水準器はかなり優秀ですし、SONYと違って他の情報を出しながら併用出来るので便利。
偉いですSIGMAさん。
ついに独自のインターフェースを確立しつつありますね。
まぁ個人的にはDP1X系の物理ダイヤルでのMFは残しといて欲しかったんですが、AFがDP系よりかなり優秀になったし、MFモードもあるので大丈夫。
重さは500gありますが持った感じはもっと軽いです。
私は相変わらずハンドストラップオンリーで持ってます。
で。
出力された絵を云々言う前に一言。
dp0、ちょっと常識外れです。
何せ1枚のRAWファイルが
45~60MB
あるんですよ?
16GBのSDメモリカードで200枚ちょっとしか取れない。
そしてjpgに現像してもなお12~22MBくらいある。
重いよと言っていたDP1XでさえRAWで12MB、jpgで3~4MBです。
USB3.0のリーダーでも延々時間がかかるので気づいたのですが、待たんかいワレと言いたくなる。
ですけど。
まぁこういう絵を出してくるんです。
もちろんこういう淡白な絵にする事も出来る。
逆光は相変わらずすぐ白飛びしますし、そうなると現像工程でもほとんど救いはありません。
ただ、FOVEONに広角は他の追従を許しません。
それはモノクロであってもです。
そこまではDP系もそうでした。
でもdp0は、違う。
阿呆みたいに色を乗せても飽和しない。
こんな青をDP系で作るのは至難の業ですが、dp系は、出来る。
だからこんな絵が作れる訳です。
もう1つ。
dpクアトロ形の中でもdp0だけにある特徴である、ゼロ・ディストーション。
一眼レフ用レトロフォーカスレンズにしろ、オールドレンズにしろ、その水平垂直線は必ず歪みます。
陣笠形、樽形等といわれるアレです。
それがdp0には、ほとんどありません。
例えばこの写真。
まっすぐな道が、まっすぐに写ってます。
たったそれだけですが、他の広角レンズでは出来ません。
それこそUltraWideHeliarなんかは結構歪みます。
だからこういう写真が気持ち悪くない。
この感覚は間違いなく中版、大版のそれです。
やつらは50mmとか85mmといった焦点距離のレンズで歪みを抑えつつ、馬鹿みたいに広いイメージサークルと広い受光部(というかフィルム)で広範囲を押さえるわけです。
ですがdp0は恐ろしいほど長い鏡筒と高度なガラス技術を駆使してそれを実現したわけです。
それはこういう写真に現れてきます。
一眼レフにおいて広角レンズを使う時の作法はただ1つ。
まっすぐ写したい物は決して上下左右端に寄せない事。
なぜなら端の方が強く歪むからです。
ですがdp0はその制約が無い。
つまり、まっすぐ写したい物であろうがどこに配置してもいい。
下端に水面を持ってきても良い。
さっき見せたこの写真も、下端に都市を写し込んでも地平線が歪んでません。
あまりにも歪まないがゆえに
「広角っぽくない」
「らしくない」
などと酷い事を言われる事もあるようですが、今のところ唯一無二の歪まない超広角レンズです。
多少持ちにくいことくらいどうでも良いです。
逆光にとにかく弱く、絞ればサッポロポテトまで出るのはシグマ特有の悪癖ですから何とかして欲しいですけどね。
ここまで良い物作るんだから逆光耐性にももうちょっと、もうちょっとだけ気を配ってくださいお願いします。
結局、α7sやSEL1018をどうして売り、dp0やカラスコを何故買うかと言われれば、私の優先順位とその製品が持つ特性との相性なんでしょう。
そして私は割と厳しいというか変なポイントを求めているようですが、それが楽しいからカメラの趣味を続けてる訳で、嗜好の方向性を変えることはしません。
最初からα7Ⅱを売ってdp0買ってれば大損しなくて済んだのになぁと溜息をつきつつ、そんな事知らなかったし、調べた情報ではそんな事出てこなかったし、それはさておきdp0良いわーとSigmaPhotoProの画面を見ながら思うのです。
軽くて高剛性の三脚買おうかなぁ・・
でもどうせ逆光弱過ぎ、高感度耐性無さ過ぎで日の出や星空には使えないから良いか・・