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イイね!
2019年02月17日

Sigma 60mm F2.8 DN Artという中望遠レンズ。

こんばんは、銀匙です。

さて、先日、私にAF限定で単焦点の中望遠を選ぶなら何が良いですかというご相談を頂きまして、
ブログで紹介してなかったなあと気づいた1本がありました。

それが、今回タイトルでも書きました、シグマの60mm F2.8 DN Artです。
Artとシグマが命名するレンズは、レンズだけで色収差等の問題を出来るだけ解決するようにしたレンズで、描写の良さを売りにしています。
特にこの60mmレンズは解像度の高さが評判となっていました。

ただ、このDN Artのシリーズである19mm、30mm、そしてこの60mmの3本をNEX系のカメラで使う際には注意点があります。

1つ目は、電源を入れていない時にレンズを振るとカタカタという小さな音がすること。
これは駆動方式にリニアモーターを使ってるからだそうで、Sigmaも心配しないで下さいと書いてるくらいですから、気にする人が多いのでしょうね。

2つ目は、これはNEX系のボディにAFレンズを使う場合全般の注意点でもあるんですが、スイッチを入れてから使えるようになるまでに軽く10秒かかるようになります。
ちなみに電子接点のないMFレンズだと3~4秒ですから圧倒的に遅くなる。体感できます。

3つ目は、割と派手目のゴーストが出る事。
斜め方向から強い日光が入ると、割と簡単に緑のゴーストが出ます。だから順光以外はシャッターを押す前にファインダー内を一通り確認する方が無難です。

更に、先行して発売されていた19mmと30mmは正直それほどの描写力ではなかったので、サイズ面を考えても両方の中間ともいえるSONY純正の20mm買う方が良いと思います。

これら4つのファクターから購入を躊躇う人は多いですね。
ただ、60mmはちょっと別格なんです。

まず、手始めに1枚。
近距離同士のボケです。


一見パンフォーカスですが、黒い時計の右下の文字にピントを当ててます。
そこから左奥に見える白い箱まで50cm位でしょうか。
なだらかにボケてます。


次。
やや離れたボケです。


こちらは右下手前にあるガラス入りの黒いドアにピントを当ててます。
すると椅子全体が柔らかくぼけています。
距離差がそこそこあっても均等にボケているという事です。
また、ピントを当てたガラス表面の汚れが認識できる程度に解像しています。


次。
遠方のボケです。


道路のアスファルトの一部だけフォーカスされていて、鉄塔などはボケています。
アスファルトの解像の仕方、そこからのボケへのつながり方も不自然じゃないです。


次。
少し観点を変えて解像度の方です。
まずは近距離から。


車の室内灯を写したものですが、プラスチック部のレンズが1つ1つ緻密に見えますね。

次。


天井は全体的に毛羽だった素材ですが、ピントが合っている部分の描写の細かさは特筆すべきものです。これくらい描けるレンズは普通はマクロです。ですが、こういうマクロはタムロンの52系マクロでもない限り、ボケが硬くなるものですが、それもないのです。

次。

APS-Cの受光部に60mmのレンズを装填したうえでハンドルの半分が入るような位置からすると、ハンドルとメーターの距離差はほとんどありません。
それでもこれだけボケますし、一方でハンドルの縫い目、樹脂や革の凹凸、スイッチの刻印はよくわかるわけです。


次。
中距離の解像度です。


自分と木の撮影した距離は5mほどでしょうか。
大木の一部なんですが、ポイントは枝と空の境界部です。
例えばCanonのEF-M11-22mm辺りでこういう景色を写すと、枝と空の境界部にピンクの色収差がはっきり表れます。
しかし、このレンズにはそれがありません。


次。
遠方の解像度です。


まぁ画面端まで文句ない解像度だと思います。


こういうレンズですから、やはり解像度を生かしつつボケにも役立ってもらいたいわけです。
例えばこういうショット。


大口径ほど急激なボケへの落ち込みはありませんから自然ですよね。
いつの間にかボケている、という。

本当はこういう80-120mm前後のレンズは人を上半身、あるいはバストアップ程度で撮影して肌の描写とかで語るべきなんでしょうが、生憎そうした被写体に縁が無いものでして。
ただ、上の例でも例えばアスファルトのピントが合ってる所に人物を立たせたら結構いい感じの写真になるような気はします。

あと15cm寄れたらもう望遠マクロとして扱いますけどね。
それこそ152Eの再来ってやつですよ。メーカー違いますけど。

後は35mm換算で90mmという長さを受け入れられるか、ということ。
なお、このレンズは2019年2月現在、ヨドバシでは販売終了となっており、おぎさくもEマウント用のブラックは売り切ったようです。Amazonでは2万円を突破するプライスタグが付いていますし、中古はほとんど見かけません。だからヤフオクもバカみたいな高値がついてます。
中野のフジヤカメラは今も1.5万くらいで出してますが、まぁ在庫限りという所でしょう。
シグマ自身も56mmF1.4のコンテンポラリーを売り出しましたから、この60mmは売り切ったら終わりでしょうね。
ただ、Artラインと違ってコンテンポラリーラインはカメラボディでの歪み補正を前提とした設計ですから、好みの問題ですけど、私はレンズ単体できちんと補正しているArtラインの方が好ましく思いますので、こちらを所有しています。

個人的にはdp3クアトロが最適解だと思っていますが、この焦点距離の出撃頻度に10万は支払えなかったので、NEX6にこれを付けることで妥協しました。
カタカタ音は気にしませんし、我慢してるとすれば起動時間ですかね。

AFは爆速ではないですが、プリAFがあるので遅いと思ったことはないです。
α6500辺りなら起動も早いのかな?持ってないのでわかりませんが。

というわけで、そうですね。このレンズの性格は70-200のレンズを使いこなせるかどうかの試金石、あるいは中望遠のレンズが必要な時に信用していい1本だと思います。

価値的には16000円を上限として並程度の中古があったら買ってみていいのではと思います。
もちろんこの予算で新品が手に入るならそれでいいと思いますが、2万以上出して買わなくても良いかな。2万出すならもうちょい出せばSONY純正の50mmが手に入りますし、あれはあれで神レンズです。10mm短く開放Fも明るい。描写は全く違いますが、こと人物系ならその差はあまり感じられないかも。植物や風景ならSigmaの方が良いでしょう。

このレンズをα7Rに付けてAPS-Cモードで使ってる人もいるようですが、NEX系につけて違和感のない胴体の太さなので、私は素直にNEX系のボディにつけます。

早くα6300の中古の値段がこなれてほしいんですけどね。
具体的には1万円台くらいまで下がってほしいw

というわけで、既に生産終了していますが、比較的新しいレンズのご紹介でした。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/02/17 21:05:14

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