
こんにちは、銀匙です。
今回はうちの7年目のスイフト君のヘッドライトについて、失敗談と教訓をお話したいと思います。
大体4~5年乗ったあたりから、ヘッドライトの内側にくすみが、外側にはヒビというか甲羅状の線がポツポツ見えるようになってきました。
ディーラーや整備工場に相談したものの、どこに聞いても経年劣化(だから仕方ない)と言われ、また、
「巷で言われてるウレタン再塗装は止めた方が良いよ」
と、異口同音に言われたんですね。以前そうしたサービスを提供していたところも評判が悪くてやめてしまったという話も何件も聞きました。
さりとてうちのヘッドライトレンズの程度はどんどん悪化していき、どうにかならないかなとずっと思ってました。
ただ、思い返すとこの時は黄ばみは出ていなかったんですね。
2年ほど迷ったのですが、今年の春頃にセールをしていたので、いわゆるヘッドライトクリーナー&コート剤というものを使ってみたんです。
薬剤で汚れを落とし、劣化予防の為にUVカットのコート剤を塗布するというやつです。
1回目の施工は、外側のヒビに関しては割と綺麗になりました。
内側のくすみかと思っていたモノも結構取れましたので、手頃な価格で済んだし、これなら定期的にやって誤魔化せるかなと思ったものです。
ただ、コート剤塗布の時にマスキングをサボったのでボディにコート剤がはみ出てしまい、何やっても取れませんでした。
板金屋さんいわく「ボディにアロンアルファ垂らしたようなモノ」で、無理に剥がそうとすると塗装剥がれるよと言われたので諦めてます。
そしてコート剤は最長2年くらい持つと書いてあったので、話半分で1年くらいは持つかなと思っていたんですが・・・
今年の夏が以上に暑かったせいもあるのかもしれませんが、3ヶ月もしないうちにヘッドライトレンズ全体が黄ばんできた。斜め上から見ると白っぽい黄色に濁っているんです。
施工前より明らかに悪化してしまったわけで、大変よろしくない見た目です。
なので涼しくなった頃合いを見計らって2回目の施工をしようとした訳ですが、これが黄ばみが落ちない。
一生懸命やって少しずつ黄ばみがポロポロと、タイルを剥がすかのように細かく剥げてくる。
で、私は1枚目の途中で力尽きまして、結局ヘッドライトレンズを左右とも新品に交換するハメになりました。
ZC72スイフトはヘッドライトの面積が大きいので20万ぐらいかかりました。
そして遥か昔の記憶を辿りますと、似たような事例があったんです。
自動車用のウィンドウフィルムが今ほど手頃では無かったころ、ウインドウガラスに塗布することでUVカットしますよ的な薬剤が売られてたんですね。
当時のガラスは素通しだったので日焼けに困っていたので、安価だし試してみようかと塗ってみたんです。
ところがこれが1週間もしないうちにフォグランプのレンズかというくらい窓ガラス全体が黄色く変色しまして、慌てて落とそうとしたんですがガラスにこびりついてしまい、ウインドウガラス全面から剥がすのに何時間も擦り続けたのです。
朝から晩までやって両腕パンパンになりました。
ここで共通しているのが、「UVをカットする薬剤自体が黄変する」ことです。
常に降り注ぐUVをカットする化学反応というか代償的に黄色くなるのか、それとも薬剤が劣化することで黄色くなるのかは分かりませんが、いずれにしても接着力が落ちる前に黄変する訳です。
また、先ほど出てきた板金屋さんの話ですが、ヘッドライトの材質であるポリカは経年劣化で白濁するとともに表面に凹凸が出来るので、そこに汚れが噛みこむ事で黄色くなるんだそうです。だからこっちは洗えば落ちる。
しかし2回目の施工の時は洗っても全く落ちなかったので、これは薬剤自体が黄変したのだろうと。
また、ウレタンも屋外保管の場合は1年もたないのと、施工するにはヘッドライトユニットを外し、削って磨いてウレタン塗って組付けて光軸調整するプロセスが必要であり、工賃を考えるとコスパが悪いですよ、と。
ちなみにそちらのお店でやってた時は左右両方で6万だったそうです。
新品交換が20万ですから短ければ1年半でほぼ新品と同じ費用。
そりゃ割に合わないですね。
話をまとめると、
・薄く白いくすみ程度でヘッドライトのクリーナーをかけてはいけない。
(すぐ黄変するから)
・コート剤の寿命は2年持つとうたう製品でも青空駐車なら2~3か月持てば
いい方である。
(2年はあくまでも「最長で」らしい。屋内保管かな?)
・クリーナーは1度目は汚れも落ちるし綺麗になるが、2回目以降は
黄変したコート剤を剥がすのがとても大変。
・ヘッドライトを外してのウレタン塗布はDIYでやるにしても光軸調整は
依頼しないといけないのと、コート剤とそう変わらないので割に合わない。
ということになります。
だからあと2年くらい乗りたいけど、白濁が酷くて照度不足で車検通らないって言われたから、奥の手として1回だけ試すってのがヘッドライトクリーナーとコート剤という事なんでしょうね。
もうちょっと何回もやって良いものだと勘違いしてて大損こいてしまいました。
なお、冒頭の写真は新品交換した直後のヘッドライトレンズですが、まぁ純正新品だけあって綺麗なもんです。最初はこんなだったのかと驚いたくらいで。
ヘッドライトの黄ばみ問題は、元々ヘッドライトレンズの材質に白濁黄変するポリカを採用してるのが悪いのであって、自動車メーカーが4~5年で買い替えさせたいから相変わらずポリカを採用し続けるのかなと疑いたくもなります。
もちろん表向きに色々な理由を言ってるのは知ってますが、実際、ガラスレンズを使っているパジェロミニ君は27年経った今でも非常にクリアな状態を保ってますし、なにより同じスイフトのテールレンズはアクリル製であり、同じ期間同じ状況で使っても全然曇りも黄ばみもしないわけです。
となると、次に車選びをする際は(ユニット単価が安いであろう)ヘッドライトの面積が小さい物を選び、そして光源がハロゲンだったら速攻でLEDに変えるなど、発熱を下げることを留意しなければならないのかもしれません。
うちのスイフト君の大きいヘッドライト好きなんですけど、こういう時にあだになりますね。
ちなみにうちのスイフト君はわざわざメーカーオプションでHID入れてしまったので、今からLEDに変えたくてもヘッドライトユニット自体がハロゲン仕様と全く異なる為出来なかったです。
まぁHIDからLEDにする製品もあるにはあるのですが、素直にハロゲンからLEDに変えることに比べるとリスクが多いです。
また、メーカーオプション装着を外すのってディーラーが大変嫌がるし、純正状態に戻すにしてもあれこれ部品を変えないといけないのでバカ高いわけです。
素直にハロゲンにしとけば簡単にLEDに出来たんですが、当時は明るいライトが欲しければHIDしか選択肢が無かったんでね・・
蛇足ですが、冒頭の写真はRX10M3で撮影したのですが、こんな真夜中の撮影にもかかわらず手持ちでもブレないし芯のあるシャキッとした絵が出てきます。
三脚使って撮ったものと比べてもはっきりした違いには至らなかったです。
望遠を綺麗に撮る為に手元に置いてるのですが、夜景もRX10で十分ですね。
星系写真にRX100M3を使うと好成績だったのですが、おなじセンサーを使っているのでRX10系も良いのかもしれません。
今となればRX10M4とかα7C2とか気になるんですけど、世界的政情不安・円安政策・半導体不足のトリプル役満でカメラの値段が高いこと高いこと。
中古までつられて跳ね上がってるのでびっくりしました。
廃番になったマニアックなカメラが値上がりするってのは過去にもtvsデジタルとかありましたけど、それにしたってdp2メリルが中古の並程度で11万円というのは異常だと思います。
このまま世界的に冬の時代にならないと良いのですが。