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2025年04月27日

2025年時点でのオールドレンズとカメラ事情

こんにちは、銀匙です。

私は2007年頃からカメラの趣味を始めたので、後数年で20年になります。
そして時々中古カメラやオールドレンズ事情とかオススメレンズとかを紹介してきたので、今回もちょっと触れてみようと思います。

まず結論から言うと、カメラもレンズも高くなり過ぎて、おいそれと手が出せないものになってしまいました。
主たる要因は国内外の給与格差とインバウンドに紛れた外人転売屋の流入です。
そこにNISA等による円資産での米国株購入で歴史的な円安に振れていることも外人にとって割安感を加速させています。
元々あった半導体不足と物価高のトレンドなどがぴたりと嚙み合い、2013年発売の初代α7Rが18万円前後だったのに対し、最新のα7R5はついに57万円に達してしまいました。
ちなみに初代無印α7は14万9800円だったりします。
更に言うとAPS-Cボディでは初代NEX-3がレンズキットで7万円でしたが、現在のα6400はボディだけで13万円です。

α7系だと第2世代のα7Ⅱ、APS-C系だとNEXと呼ばれていた頃はまぁまぁ買える値段だったわけですが、その後はうなぎのぼりでしたね。
とはいえ、その頃はまだ「新品の価格」だけであり、中古価格は妥当でした。
ところがコロナショックの後の異様ともいえるスタグフレーションで円の価値が暴落し、食料品の値上げに気を取られている間に中古市場もまた、静かに急速に値上がりしたのでした。
さらにここ2年程度に限るとコンパクトカメラがブームになっているようで、たとえばもう修理すらしてもらえないGRDigital4でも5万以上の値が付いています。
新品でも39800円だったニコンのB700なんて、まともな程度なら5万円です。
ただし、何でも買取値はしょぼいままなんです。だから売り時でもない。
例えばGRDigital4は完全動作している物でも下取りで大体2万円、B700に至ってはたった15000円にしかなりません。
ちょっと異常ですよね。

なので今からボディを買ってレンズを買って1から始めよう、ちょっと試して合わなければ売れば良いや、というスタイルはさすがにタイミングが悪いです。
特に新品で買うのは費用対効果が悪すぎると思います。
待ったところで値が下がるのかと言われると、金相場を見る限り・・ね。
プーチンが死んで欧州の穀物事情が落ち着かない限りは無理な気もします。
更に言えば何でもスマホが駆逐していくので、状況が戻ってももはや製造してくれない、なんてこともあるかもしれません。
コンデジは防水モデルとかを除けばそうなりそうな気がします。
実際、車のアフターパーツでもカーオーディオとポータブルカーナビは本当に国産品が駆逐されかけています。こちらはスマホと粗悪な中国製品のダブルパンチによるものですが、車内でショートして燃え出しては困りますから、ちゃんと製造された国産メーカー品が消えない事を願いたいものです。

さて、カメラの中古市場で始めようとした場合ですが、こちらも考える事は皆同じですし、さらに外人の転売ヤーと争う事になります。
現に最近新宿の中古カメラ屋に行くと、中国人と思われる連中が何人も店内で中国語で通話しながら店内を我が物顔で歩き回り、日本人の客を押しのけて店員を呼びつけては大声で結果を通話する、なんてことが日常茶飯事なのだそうです。
私も現地文化を無視した傍若無人なさまを見ていましたが、こんなことなら1ドル70円位の超円高時代の方が良かったなあとしみじみ思いました。
だから中国人は世界から嫌われるという事をそろそろ学んだ方がお互いの為だと思うんですが。
ただ、日本人もエコノミックアニマルとか言われてたバブル時代、欧米であんな事してたんだとしたら恥ずかしい限りです。

とはいえ。
いわゆる性能では最新の物には劣りますが、エントリー機として普通に使えてオールドレンズの相手位なら出来るよ、という選択肢はあります。
現状だと例えばα7の第2世代、α7Ⅱ、α7RⅡ、α7SⅡ辺りですね。
オススメはα7SⅡでしょう。
このシリーズはバッテリーがNEX系と同じNP-FW50なのですが、純正も互換品も数多く出回っており、初代よりはボディ強度も受光部のクセも少ない。
連写性能や果てしない細部の描写となれば最新型の方がいいでしょうが、今度はオールドレンズの方が対応しません。
例えば私はライカのズマールというとんでもないクセ玉を持ってますが、α7SⅡに取り付け、ピクチャプロファイルをPP7のモノクロとかにして撮影してます。
この方がクリエイティブスタイルでモノクロを選ぶより色々弄れるんですよ。
α7SⅡは35mmフルサイズ機ですが、高感度対応する為に1200万画素しか持っていません。その割に暗いとすぐノイズ入りますけどね。
しかし第2次世界大戦前の1938年とかに作られたズマールはCMOSなんて設計前提にしていません。
それどころか何でも受け入れてくれる銀塩フィルムの、それも大して技術が進んでいない時代のレンズですから、受光部側が悪食であればあるほどいいわけです。
ちなみに64GBのメモリカードで撮影可能枚数は6000枚を超えます。
1週間の撮影旅行でスナップショットし続けても使いきれませんし、MF専用のオールドレンズだとバッテリの減りも穏やかなので、実質バッテリ1本で1日撮り放題です。
PCにコピーする時も1枚2MBくらいしかないのでとても快適です。
それでも画像サイズは2700x1800くらいなので、24インチ前後の2Kモニタならそのまま、フルHDMI程度の画面なら切り取るか縮小して壁紙として使えます。
先ほど言ったピクチャプロファイルとかで色々弄るとフランス映画風の写真になったりモノクロ写真でも設定の幅が広いので面白いです。

画質で言うとα7RⅡが一番ですね。4240万画素は伊達ではありません。
撮影した一部を切り取って壁紙に使う、なんてことも出来ます。ファインダーもT*コートですし見やすいです。α7SⅡと比べてもさほど高い訳でもありません。
注意点としては1枚の画像サイズが大きいので撮影テンポが遅くなること、それなりに転送速度が高く、記憶容量のあるSDHCメモリカードが必要ですという事ですが、後者は今なら大丈夫。十分良いものを選んでも妥当なランニングコストで運用できるでしょう。なお無印は初代からの伝統通り一番そつがなくお安いです。
α7の第2世代は複数のオーナーを渡り歩く間に荒っぽく使われた個体も増えてきているようです。液晶のコート剥がれ、本体の凹み、傷、塗装の剥がれなどが目立つ機体は避けましょう。
また、インバウンドのせいでしょうが、日本語非対応の個体も見受けられますので買わないようにしましょう。Ebayとか見てて思うのは、海外の人って使い方が荒いです。傷とかゴム剥がれとか何も処置せずに使ってますし。
何がExcellentだMintだジャンクだろうこんなものと立腹したのは1度や2度じゃありません。

APS-C受光部のボディについては、今は買う理由がありません。
NEX系のカメラボディは中古屋でほぼ値段がつかなくなりましたし、市場からも消えました。
αの4桁ボディに関しては地味に高いのに電子水準器さえついてない個体もあり、さらに撮影範囲が狭くなること、販売価格などを考えると推奨できません。
7万でα6300を買うなら8万でα7Ⅱ買った方が良いと思います。
まぁ連写性能を重視し、APS-C専用のEマウントレンズだけでやりくりしていくんだっていう考えなら止めませんけども。
後は奇跡的に出てきた程度の良いNEX6で遊んでみたいとかね。

そして何より勧められないのがコンデジです。
上に述べたGRDigital4を5万で買うとか、GR3を12万で買うなら、正直スマホに良いカメラアプリ入れた方がいいんじゃないかと思います。
確かにスナップショット専用とか価値が無いわけじゃないんですけど、今のブームの理由はレトロな写りだそうですから、スマホでレトロ風に撮影したも変わんないと思いますし、意外と普通に写るんですよ、コンパクトカメラって。
ただ、困るのはアフターレタッチがほぼできません。パパッと撮って誰もがまぁ及第点といえる写りを大体のシーンにおいて行えて、そつのない写りというのが大抵のコンデジの作り方です。
ただ、そうじゃないコンデジもある。
私もこう言ってますけどGRDigital4やdp0クアトロ、RX10M3とか持ってますしね。
ただ、稼働率という意味で言えばクセの強いdp0クアトロが一番多いです。
「完全静止状態で風景を撮影する持ち運べる中判カメラ相当のコンデジ」と、ハッキリ使途が決まってますからね。それが必要なら必ず持ち出します。
遠方に出かける際にRX10M3だけとか、出来るだけ荷物減らしたくてGRDigital4だけってこともしなくはないです。ちょっと不安ですけど。
ただ、いずれにしても今買うには高すぎるんですよ。
せめて今の半額位でないと。
GRDigitalは3なら5年くらい前なら2万切って売ってましたからね。
さすがに今の相場はおかしい。

それと、レンズの方でも1つ注意したい情報があります。
名指ししてしまいますが、コシナ、つまりフォクトレンダーとライカ用の一部のカールツアイスレンズです。
何が問題かというと、もう修理不可なんです。
例えばUltraWideHeliarの初代は修理不可と断られます。これはメーカーもそうですし、一般の修理業者でも私が知ってる所はアウトでした。
確かに新規発売年は2000年であり、そこから考えれば25年前なんだから無理と思われるかもしれませんが、同じく電子部品を持たない金属とガラスの塊という意味では100年近く前のライカの戦前のレンズなんかは普通に修理してくれるところがある訳です。

私が外国というか欧米で評価している数少ない点の1つに、レンズに限らずとんでもなく古い製品でも部品が手に入るという事。
車で言えばイギリスやアメリカでは60年代の車であろうとも部品を作ってくれる業者が無数に存在し、T型フォードでさえ直せるわけです。
日本車のように製造終了後7年経ったら後は基本的に在庫部品のみ売るという姿勢よりこの辺は好ましく思います。中国もこの辺は欧米を真似したらよかったのに、どうして日本や韓国の使い捨て文化を真似してしまったのか・・
まぁ日本車の部品を中国製の互換部品があった所で買いたいかと言われると微妙ですけどね。ミッションギアとか焼き入れして無くてアクセルひと踏みで歯が欠けそう。それで連絡しようとしたら既に倒産してて行方不明ってね。

さて。
カメラボディを持ってる人なら次にレンズとなるでしょうが、こちらも新品市場はあまり芳しくありません。品数は確かに増えましたが、初代NEX-3とかの時代に比べ、ミラーレスカメラ用のレンズは信じられない程大きく重く高くなりました。
結局一眼レフのデジカメが駆逐され、ミラーレス自体が肥え太った形です。
プリズムファインダーがEVFになっただけやんかってね。
個人的にはNEX6の受光部がフルサイズになった物を見たかったですが、それをもう少し太らせたのが今のα7Cシリーズと言えなくもありません。
圧倒的に重くて大きいですけど。

で、レンズに話を戻しますが、特定個体をオススメすると外人転売ヤーに荒らされるから言えない・・というわけでもなく、さすがに1980年代のレンズと言えどもう40年前なので、一概に勧められないんです。
まず状態の話があって、直せるのか直せないかがあって、ちゃんと動くならどれくらいの良さや特長があって、それで販売価格が幾らだから買って良いよ、みたいな感じなんですよ。

例えば私は先日、ずーっと探していたカールツァイスのフレクトゴン25mmF4のゼブラモデル(M42マウント)を25000円で買いました。
注釈にオーバーホール済とあって、実物でもレンズが大変綺麗で、絞りもピントリングも滑らかに動いていて、それでこの値段なら良いという判断です。
実際α7Ⅱにつけてますが悪くないですよ。昔から良いとされている広角レンズですからね。
ただ、まぁ28mmクラスのレンズがゴロゴロ良いものがありますし、値段も安いわけです。それこそEマウントレンズの最初の1本であるSEL16F28だって35mm換算24mmで、大きさ比べたら天と地の差があります。
そしてそこまで写りに差が出るかと言われたら、出ません。
SEL16F28だってF8くらいまで絞り込んだら結構いい写りしますよ。さすがに両者横並びできちんと撮ったらフレクトゴンに軍配が上がりますけど大きく重いのはそのとおりですからね。
だから25000円なんだと言われればそうなんですが、まぁ書物やレビューとかで見ていて、いつか縁があったら手にしたいなと思っていた1本と巡り合ったから買ったという、その人にしか分からない部分込みでの「買い」な訳です。
ちなみにこれは昔の方が高かったです。
10年前は6万とか8万とかのタグがついてる事もありました。
新しいレンズが11mmとか14mmといった超超広角レンズがゴロゴロ出てきて、今となっては25mmなんて広角でもないよ的な評価になったんですかね?
かくいう私も最広角はHeliarHyperWideの35mm換算で10mmというレンズを持っていますけど、18-24mm程度の広角の方が撮影しやすいんですよね。それ以上広いと余計なものを画面から外すのに苦労しちゃって。

そういうわけで、例えば私のようにカタログとかレビューとかで想像を膨らませつつ巡り合った時に買えたら買うとか、常に世界で最も広角を集めるんだとか、カーレースの撮影の為に超望遠の一番良いレンズを探し続けるんだとか、自分の旅行にあったセットを探すんだとか、自分と同い年のレンズをコレクションするんだとか、まぁ人によって理由も用途も違います。
ただ、いずれにせよオールドレンズは傷んでいて普通です。一概には言えませんけど、新品で売ってる最新のレンズに比べたら性能で劣るかもしれません。
必ず言えるのは、自分の目で実物を確かめて、動かせる部分は動かして、何となく引っかかる気になる点が無ければ買ったら良いという事です。
見落としてたら自分が損するだけですし。
見る所は異なりますが、概念としては中古車買う時と同じ嗅覚が求められます。

全体的に回りくどかったり曖昧な表現になっているのは転売ヤー対策ってのもあるんですが、上辺だけさらって自分のネタとして発表するどこぞのチューバー対策という意味もあります。
彼らは自分で探さずボットに収集させてAIで要約しますからね。
なのでここにたどり着いた普通の人はさらっと書いてある事とか、行間を読んで頂けると嬉しいです。

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Posted at 2025/04/27 14:31:02

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