
おはようございます、銀匙です。
うちにスイフトXSをお迎えしてからまもなく4年。
西に東に北に南に、近所のスーパーから北の果てまで行きました。
おかげで現在約4万9千キロ。年内に5万キロ行くかなあという所です。
なのでこの辺りでのレビューでもしてみようかと思います。
まず、スイフト君に死角は無いか。
あります。
代表的なのが絶望的に狭すぎるトランクです。
冗談抜きに買い物袋4つで一杯になります。
なのでこれには工夫が沢山必要ですし、それでもスーツケースが入るようになるわけじゃないので、次の話の意味も含めて後部座席は事実上荷物室状態です。
その2つ目の問題ですが、後部座席にエアコンが届きません。
夏はいつまでも蒸し暑く、冬は暖房をかけてもいつまでも薄ら寒い。
これは車重を軽くする為にガラスが薄いんだと思います。
特に0度を下回ってくるとガラスからしんしんと寒さが降りてきます。
氷点下10度を下回ると内窓が凍ってきますからご注意。
え?そんな所行かない?そうですか・・
そしてフロントシートと違って後部座席って特に天地方向に全く余裕が無い。
要は低いんで頭がつかえるんですね。リクライニングしても変わりません。
マツダの現行デミオ君の方がもっと狭いですけど・・
まぁそんなわけで、後部座席は誰も乗りたがらないので荷物室になってます。
3つ目は、地面からのロードノイズが遮蔽出来てない事。
これは特に525とかの高級外車にはどうやっても適いませんね。
うちの車は防音対策をしてますけど、それでも大きいです。
特に郊外の荒れた舗装を60km位で走る時と、高速を100km巡航する時。
耳が疲れてくるレベルです。
やるならリフトアップして、ボディ下回り全体にアンダーコートを厚塗りして、ホイールハウスにカーペット貼り付けるといった抜本的な対策が要りそうです。
室内も一旦シート取って、絨毯剥がして、その下にニードルフェルト敷き詰めるとか、その位は絶対要りそうですね。それで済むかな?
ドアの内張りとかも防音対策した方が良いかも、かも。
4つ目はアクセルとCVTプログラムの下手さです。
低速域でギクシャクするのは有名ですが、これはアクセルの踏み始めの所がキツ過ぎるのと、CVTプログラムが合ってないから。
渋滞ならPIVOTスロコンでECO5まで下げるとかなり良い感じに騙せます。
ただ、それだと普通に走りにくいので、随時切り替えて運用する必要があります。
スイフトスポーツのCVTモデルを代車として数百キロ乗りましたが、こちらでは問題無かったので現行型はマシになってるのかも・・・ただスイスポはアスリートというか筋肉の固まりというか、ピュアホットハッチなので手に余る・・
まぁ、強いて言えばパドルシフトのCVTじゃなくゲート式の4ATか5ATだと嬉しいんですけどね・・今更MT乗りたくないけど、もう1回買うならMTも考えますね。
このCVTはクセありすぎます。燃費は良いですけど。
RSが旧型4ATだったら買い替えましたね。
5つ目はアームレストです。
XSは運転席側「だけ」アームレストがあります。
アームレスト自体はディーラーオプションのカップホルダーに刺すタイプよりしっかりしてるのですが、助手席の人から「俺のは?」と聞かれます。割と真顔で。
で、運転席側にアームレストが付いてるのでディーラーオプションのアームレストは付けられないし、運転席の背もたれに連動するので助手席側に延ばしても意味が無いし、微妙に位置が低いしで、うーん。
せめてXSモデルは助手席側もアームレスト付けてあげてほしい。メーカーオプションでも良いから設定してください・・真顔で責められるの怖いです・・
という事ですが、まぁこの5点は買った直後から気になってました。
やっぱり昔からの定説通り、
買う前に気になった事は手放す時まで気になる。
という事ですね。
とはいえ、それぞれ対策なり、慣れるなりで今は付き合えてますから、まぁGoサイン出したのは正解だったと見て良いでしょう。
まぁ、のっけから5点も不満をあげましたが、それでも車としては不満は少ない方なので、私が手を出した所も少なかったです。
トヨタのアベンシスのようにもう嫌だタマランと思ったら、新車で買おうが1万キロも走ってなかろうが売り払いますからね、私は。
で、手を出した事で良かったもの、あんまり効果が無かったものを分けてみたいと思います。
効果があった物:
・
防音関係のあれこれ
・乗り心地向上の為にあえてインチダウンしたタイヤとホイールに買い換えたこと
・
スイフトスポーツの部品の一部をディーラーにつけてもらったこと
・
エンジンにマイクロロンを投入したこと
・エアコンガスにWAKO'sの添加剤(PACパワーエアコンだっけ?)を投入したこと
・
PIVOTのスロットルコントローラを入れたこと
こんなもんでしょうか。
効果があまり感じられなかったもの:
マッドガード:
→つけましたけど、結局大きな効果は無かったので止めましたね。
大枚はたかなくて良かったです。
MSEローポジションシートレール:
→シートはそのうちへたってきますので、下がってくるんですね。
18mmダウンさせる為に3万払う意味があったかと今問われると微妙。
つけた事によるデメリットは、ちょっとだけ前後スライドのロック間隔が大雑把になった?かな?くらいですかね。物はしっかりしてます。
カーナビも5インチの小型の奴を専用台座で据えつけてますが、自分で引き回したリアカメラまで対応してましたし、良かったです。
リアカメラの室内設置もなかなか良かったですよ。DIYでやれちゃうくらい簡単でしたし。
あー、当初使ってた中華製モニターはクズでしたね。毒電波出しまくりだし、夜は眩しいし。
こんな小さな車にリアカメラなんて要るかなと思ったんですが、便利です。
ドア開けたら自分が落ちそうって傾斜でのバックとか、崖っぷちギリッギリまでバックしてUターンとか出来ますもの。
え?そんな事しない?そうですか・・
次に故障関係ですが、リコールを除くと、故障らしい故障はステアリング関係(ロッドでしたかね)の異常が1回だけ。
それも、ハンドルを切りきった時に時折「キュイッ」というゴムっぽい音がするというだけでした。
交換し終えてみると多少ステアが軽くなりましたので、まぁ少しへたってたのかなという程度です。
それだけ。
ほんっとーにそれだけでした。
内装とかのガタツキもありませんし、気がついたらそろそろ4年かって感じです。
日本車としては常識かもしれませんが、E30世代のBMWやボルボS80とかを乗った経験のある身としては
点検の時に何も異常が見つからないなんて本当に大丈夫なの?!
と、思いましたからね(事実何も異常なしなんですが)
余談ですが、それくらい外車は良く壊れます。
BMWのE39なんかはそれでもまだ消耗品っぽいところが壊れますから(ヘッドライトのアレが消耗品かどうかは別として)まだ解りますが、ボルボとか3年落ちの中古車でさえいきなり訳の解らない所が壊れます。
例えばパワーウィンドウの操作スイッチが折れるとか、ドアロックの連動装置が壊れるとか。
ですので、日本車から乗り換えると結構精神的に来る人は来ると思います。
私もATのロックピン(内部パーツ)が折れて、しかも直したのに2日で再発した時はマジ泣きしましたもの。なんでそんなもんが壊れるんだって。
まぁそれは東京の某ボルボディーラーが訳の解らない別の所を交換してて壊れた所直してなかったというミスだったんですが、まぁ昔の事なので・・
それはさておき、とにかく楽ですよ。
壊れない車とのお付き合いって。
夜な夜な安い修理方法や良いショップを探してネットを彷徨ったりする必要が無いんですもの。
そりゃ、確かに車と付き合う密度が希薄だといわれたらそうですけど、本来車とは移動する為の手段ですから、車を使ってどこに行こうかと考えるものであって、車の為にどこに直しに行こうかと悩むものじゃないはずです。
うん。
事実、この約5万キロの間、スイフト君は私を様々な所に運んでくれました。
氷点下10度を下回る酷寒の地にも、37度を超える酷暑の地にも、標高2000mを超える地にも、もうちょっとで海面というようなギリギリの地にも。
壊れないと信じられるからこそ乗って行こうと思う気になるのです。
1回の旅で2000kmを超える事も何度もありました。
腰痛持ちの私がそんな旅に耐えられるくらい乗り心地が良いんです。
これが出来る日本車って本当に少ないです。足回り、シート、ボディ、そういうものを地道に良くする事を積み重ねないと到底出来ません。
そしてそれが今も続いているんです。
ハンドルだってチルト&テレスコ両方付いてますからちゃんと調整出来る。
だからこそ適切なシートポジションが選べます。
ステアへの追従性も良いですし、段差のあしらい方も上手です。
高速の追い越し車線でいきなり現れた落下物を避けようとしてフルブレーキで急ハンドル切っても追従してくれましたからね。あれ525なら慣性重量で突っ込んでたんじゃないかなぁってくらい。
軽い車体にABS・ESP付きの4輪ディスクブレーキは伊達ではありません。
ヒルホールドも付いてますから坂道発進も楽々です。
ちなみにタイヤなのですが、私は夏冬ともミシュランを導入しています。
夏タイヤは
ミシュラン エナジーセーバープラスで、冬タイヤは
ミシュラン X-ICE XI3です。
これを天候お構いなしに10月下旬頃に夏から冬へ、4月下旬頃に冬から夏タイヤに入れ替えてます。
使ってないセットは物置に立てて放り込んでますが、この運用で夏冬どちらとも未だ8部山(店員いわくほとんど新品)残ってます。
ミシュランは元々ロングライフですし、スイフトの車重が1トンを切る軽さって事も影響してると思いますが、とにかくお財布に優しくてありがたい。
1.5トン近かったE39の525やS80では2万5千キロで4部山切るくらいズルズルでしたからね。
確かに初期投資としてタイヤホイール2セットの20万近い出費は痛かったですが、4年持つなら1年あたり5万円。月にすれば4千円ちょい。
それでこれだけ晴れから雨から雪から氷から構わずひゃっほうと突っ込んでいけるんですからね。良いタイヤは車を変えます。本当に。
そして良いタイヤを長持ちさせるには軽い車に乗る。これですね。
スタックしたのは真冬の日光の湯滝駐車場の例の坂道くらいですかね。
早朝過ぎてまだ除雪されてない所に突っ込んで亀状態になっちゃったんで自業自得ですし、その後からチェーン巻いて普通に脱出出来ましたし。
では、実燃費はどうだったか。
私の乗り方の場合、市街地オンリーで18km、高速主体なら簡単に20kmに乗ります。都内で大渋滞に捕まり続けると15km代って所ですかね。
現時点の総平均で18.8kmですから、まぁ感覚と合ってます。
さすがにカタログ燃費の23kmは「出ねーよ」ですが、巷ではガソリン車はカタログの7がけ、ハイブリッドは5がけが実燃費なんて言われてますから、15~16kmくらいかと見当をつけてたので、それよりは良かったです。
そしてそれは約5万キロとなった現在でも続いてます。
色々ありますが、総じてスイフト君は大変良い車です。
現金200未満で新車が買えるカテゴリとしては驚異的な走行性能を誇ります。
長く乗るほど体への負担が少なく、ランニングコストが安く、故障率が低い事がじわじわありがたい事として実感出来ます。
ちょっとした近距離から千キロのロングドライブまで真面目に応える車。
確かにゼロヨン競争では勝てないかもしれないけど、高速を90kmで何時間も延々走り続けても腰に来ない車。
後からお金をかけてもどうにもならない、走行性能と乗り心地という車としてとても大事な事にちゃんとお金と手間隙をかけている珍しい国産コンパクトカー。
それがスイフトなんだと思います。
ただ、今後において心配してるのがスズキのインパネデザインの方向性です。
うちのも数字が円周方向に沿って書いてあるので正直読みにくいですが、チカチカ色の変わるインパネは昼でもうっとうしいですが、夜に走り続けるとウザい。
代車でインパネ見た時、一気にデュアルジェット系を買う気がなくなりました。
幾らなんでも深夜に長距離移動する人の事考えてない、酷い物だと思います。
あれが変わらなければ次は別メーカーに行くしかないです。
車のインパネは長時間目に入るものですから、安っぽいSFチックな派手さなんて追って欲しくないです。
せめて1グレード、RSかXSだけでも現行SX4と同じ物を使って欲しいです。
メーカーオプションでも良いです。
センターメーターもコストカットの為でしょうが、運転者にとっては斜め前なんてわざわざ首を動かさないといけなくなり、見づらいだけなので止めて欲しいです。
あれのせいでソリオは試乗しましたけど候補から外れました。
次期スイフトが変な方向に行かない事を切に祈ります。