昨年に引き続き、富士山登山に行ってきました。
登る場所は富士宮口。
マイカー規制を避けてお盆の過ぎた頃の平日に
職場の仲間数名で登ります。
昨年は午前4時半に富士宮口から登山開始、午前10時に山頂到着でした。
今年も富士宮口からですが、山頂からご来光を見ようという事で、
夜間登山となりました。
今年は私を含め6人パーティ。
富士宮口五合目には20時頃に到着。
車内で1時間仮眠してから21時に起床。
装備の準備をして、21時20分頃に五合目より登山開始。
昨年は登り始めた頃には既に日が昇りかけていたので
周りはうっすらと見えていたのですが、
この時間帯だと当然真っ暗。登山道に照明は無いので、
自分のライトが無いと前方と足元が見えません。
この時間帯に登ろうとする人は、
大部分が頭にゴムバンドで装着するタイプのLEDライトを
使用していました。
私もそのタイプです。
後は登山用ストック。
昨年は借りて使用させてもらいましたが、
今回は2000円位の安物を購入。
それでも充分機能してくれます。
正直これがあると無いとでは雲泥の差ですね。
登り・下りともに絶大な威力を発揮してくれました。
この時間帯に登ろうとする人はご来光を目指して登る人達なので、
周りを見渡しても人がかなり多いです。
山小屋も営業している所もありました。
トイレの前には、見張り番をしている人がいて、
200円を支払わないと入れてくれませんw
登山のペースとしては昨年と較べると結構ゆったりです。
夜間で足元を照らしながら慎重に登って行きます。
上を見ても登山客のライトが点々と光っていて、
どれが次の山小屋の灯りなのかよくわかりません。
結局は足元だけ見ながら淡々と登って行くので、
いつの間にか次の山小屋に着いているという状況でした。
この時間帯は上から降りてくる人はいないので、
登り・下りのすれ違いも皆無なのは歩きやすくて良かったですね。
歩きやすいと書いていますが、
実際はゼエゼエと息を切らしながらこまめに休みつつ登っています。
今年から装備に加えた携帯酸素も、
山小屋に着いて休憩する度にこまめに使っています。
まだそこまで苦しい訳では無かったのですが、
さらに登った時の高山病対策としてですね。
今回の一番の敵は高山病。
昨年は山頂広場までは辿りつけたものの、
頂上で高山病を発症してしまい、
本当の富士山頂上である、剣ヶ峰(3776m) までは辿りつく事はできませんでした。
今年こそは剣ヶ峰へ、という目標がありました。
山小屋に着いて休憩を取る度に、時間の記録を付けていく事にしました。
携帯の電波がどこまで使えるのか。そのテストにもなりましたね。^^
休憩の度にウイダーインゼリーとクエン酸飴で色々な成分を補給。
飲料水はスポーツドリンクと水の1本ずつですが、
冷えるので、飲むのは少なめに。
写真の元祖七合目の時点で、標高は3010m。
気温は氷点下までは行かないにしろ、間違いなく一ケタ台なので、
真冬の服装とウインドブレーカーを着込んでおかないと
かなり冷えます。
リュックサックを背負っている背中が汗をかくので、
汗が冷えるとかなり寒いです。
手袋をしていないと指がかじかんできます。
夜景もかなり遠くの町まで広範囲に見渡せます。
光の形で海岸線もくっきり判りますね。
写真も高感度にしてやっと輪郭が見えるくらいなので、
イメージ画像と思って下さい。
あとは真上を見ると満天の星空。
下界には雲がうっすら掛かっていますが、
この地点から上は雲が無く、ダイレクトに見えますね。
山小屋到達記録にもある通り、
約1時間ペースで順調に進んでいます。
休憩後は身体が冷え切っているので、
身体が温まるまでは動きが鈍いのと疲労が溜まりますね。
休み過ぎもあまり良くないようです。
八合目、九合目あたりまで来たあたりで
徐々に頭痛がしてきたような・・・
携帯酸素を積極的に使い、ペースをさらに落として、
じわじわ上を目指します。
富士山の上の方には勾配のきつい岩場を登って行く箇所が
何箇所かありますが、私はこの岩場地帯が苦手です。
基本的には足をあまり上げずに小さい歩幅で登っていますが、
岩場地帯は険しい登りなので、それが通じず、
大きくよじ登らなければならないので
足の負担と疲労が大きいです。
まあ富士山は火山なので溶岩が冷えた岩場地帯が多いのは当然ではありますが、
私のようなニワカにはちょっと厳しいポイントですね。^^;
九合目と山頂の中間地点、九合五勺(標高3590m)の山小屋に
なんとか到着したのが3時頃。
到達記録をアップする余裕が無くなりました。
明らかに高山病の症状が表れているようで、
頭の左右こめかみがズキズキと痛み、多少吐き気も出ています。
ここまで来たら、山頂は目前。
皆には先に行ってもらって、完全な牛歩ペースで進みます。
しかし数歩登っただけで激しい息切れと動悸。
耳鳴りもしていて目がかすんできます。
路肩に横になって少し休めば回復するのですが、
また登りだすとすぐに同じ状態。
九合五勺から山頂までのルートは昨年である程度判っているんですが、
最初は緩やかな登り、最後の難関に険しい岩場地帯が待っています。
正直この体調で、あの岩場を乗り越えられるとは到底思えませんでしたし、
ご来光目的の登山者渋滞が始まっていて列を成しており、
狭い岩場では休憩もできず、後ろからも次々と登山者が押し寄せてきます。
この状態で自分のペースと休憩場所を確保する事は困難と判断し、
九合五勺から半分まで登った所でリタイヤしました・・・
山頂を目前にしてのリタイヤは無念だったのですが、
あまり限界まで追い込んでしまうと、翌日の仕事に支障が出てしまうのと
ここからの下山もままならなくなるので・・・
リタイヤを決めてからはその地点で日の出まで待つ事に。
ご来光の人の渋滞が延々と続いていた事と、
真っ暗な中の下りは危険が大きそうなので。
既に山頂に到着している仲間にも、携帯でリタイヤする事を報告。
皆には山頂で楽しんでもらって、
私はここから単独で下山し、頭痛の緩和と
どこかで横になって休む所を確保するつもりでした。
日の出待機中は冷たい風が吹いていて、防寒着を着こんでも
じっとしていると寒くて震える位です。
睡魔も襲ってきて眠くなってくる・・・^^;
なんとか耐えきり、TOP写真の通り、この地点でもギリギリご来光を迎えられました。
(頂上からではないのでご来光とは言わないかも^^;)
周囲が明るくなってきて、ようやく登りの人の列が途切れてきた頃に下山開始。
日の光で気温も上がってきて身体の冷えも収まり、
順調に高度を下げて行くと、徐々に頭痛も引いてきました。
この日は夜~朝にかけても雲がかからず、
快晴と呼べるほどの天候で、降りてくる時も
絶景を見ながらの下山でした。
疲労した身体で写真も何枚か撮ってみましたが、
高感度設定のまま撮りっぱなしなので、
ノイズが入りまくりのコンデジ写真です。
朝の8時過ぎ頃、五合目駐車場まで下山完了。
車の中で皆が降りて来るまで寝ていました。
頭痛もほぼ引いていて、車の運転にも支障が無い位に回復。
今回は高山病対策で色々とやってみたのですが、
結局のところは発症してしまいました。
体質なのか、私の身体がヤワ過ぎるのか。
私には標高3000m以上の環境には順応できないのか・・・^^;
今回剣ヶ峰はおろか、山頂までも辿りつけず、
自分の情けなさに辟易しています。
ブログでの準備記事や何シテルで風呂敷を拡げ過ぎたにもかかわらずこの結果では・・・
残念なネタになってしまった・・・w
この有様では来年はもう登れないかも・・・^^;
しかし皆に聞いたところ、山頂に着いた時点で
寒さにやられてしまい、剣ヶ峰には今年は誰も行かなかったそうで・・・
まあともかく途中までではありますが富士登山を行い、
高高度からの絶景も堪能できました。
現時点では来年登る計画はありませんが、
来年のこの時期になるとまた登りたくなってしまうんだろうなあ・・・
もしその場合は今回の事を教訓に、対策を考えて臨みたいと思います。
