海中電柱に行ってきたり、月崎トンネルに行ってきたり、向山トンネルに行ってきたりしました。
千葉も行きたいところがたくさんあって困りますね。
今回のメインコンテンツの一つ、三島隧道を見に行きます。
旧国道410号線の君津市~鴨川市間をつなぐトンネルとして1953年~1993年まで活躍しました。
2000年頃までは、旧道として開放されていました。
今は高規格な君鴨トンネルが、1993年より供用されています。
場所を君津市と鴨川市の間へ移します。
大体、このあたりです。
北側が君津市、南側が鴨川市。
国道410号線の旧道ルートが赤いルートです。
左が林道渕ヶ沢奥米線です。
こんなところも、意外と交通量がありました。
私がここにいたわずかな時間で、プロボックス1台と自転車3台が通りました。
林道渕ヶ沢奥米線は、割かし舗装も良い林道のようです。サイクリングにも良いのでしょう。
自転車載せてるけど、他人事のよう(^-^;
ゲートがあるので、カカッっと内側へ。
あのゲートを突破し、粗大ごみを捨てていく不届き者がいます(^^;
汚れ具合からして、さほど前では無いようです。
車が入れない場所柄、一人のワザとは思えませんので…大のオトナと思しき人々が、情けないものですね…。
これより大きいものを棄ててくヤツがいるんだろうか。
下に見えるは、三島隧道に引導を渡した君鴨トンネルです。
きみかも?疑問形?
超便利になったのは間違いありません。
ガードレール外から君鴨トンネルの上まで行けそうですが、ドライバーが驚くと思うのでやめましょう。
相当の治山工事を伴ったことが見受けられます。
少し進むと、土砂が。
わざと盛った様にも見えます。
この盛土を乗り越えると
25年前まで、房総の南北を繋いでいた国道とは思えません。
路面は残っていますが、路肩の崩壊が進んでいます。
2000年頃に封鎖されたのは、こうした崩落が進んだためと言われています。
山側見ると、小規模な洗い越しだったんじゃないかと思えます。
高度は上がらず、尾根へ向かっていきます。
道は多少荒れていますが、徒歩であれば問題ありません。
この雰囲気、そろそろ近い…。
(国道だった事は忘れそうです。)
見えてきました。
鉄板で封鎖しているようです。
ここに来て、高さ2.9m制限です。
国道でこの高さ制限は、物流的にきついでしょう。
何か見えますね。
食器棚より大きい不法投棄。トヨタ・ランドクルーザーシグナスです。
100系ランクルの最上位にあたる海外専用車LX470の日本国内版として、1998年~2007年に販売されていました。
希望小売価格550~650万円程で、もちろんラダーフレーム仕様の高級クロカンです。
4,890×1,980×1,890(年式で差異有)の大柄なガタイは、三島隧道には少し窮屈に見えます(隧道は閉まってるんだけどさ)。
販売終了から10年以上経過していますが、10万キロ前後走ってもなお、現行86の新車価格を上回る中古車もあります。
4,700cc V8エンジンに2,500㎏の重量は、リッター辺りの燃費は6キロ前後。
希望小売価格もさることながら、大排気量に高級部品をふんだんに使用した悪燃費車両を維持するには、相当の出費を覚悟しなければなりません。
2000年頃に閉鎖された三島隧道ですが、
道路の道考証人様の記録を見ると、2003年4月までは存在しませんでした。
リアナンバーが強引に引きちぎられている事から、盗難車だと推測されます。
フロントです。
ルーフは標準なんでしょうか。
お気づきかもしれませんが、元々はホワイトパールです。
放置が始まった頃には、黒いスプレーによって黒く染められていたようです。
指紋対策?
ボンネットは堆積物が多くて開きませんでしたが、開けた方によるとV8エンジンが今も入っているようです。
何十年かすると、この上に樹が生えたりするんでしょうか。
ガラス類も内部から黒く塗られています。
1999年~2002年のシグナスにはホワイト、ブラックの他にグリーンマイカもあったようですが、このシグナスは3色コンプリートか…。
GRAND TREK、ダンロップのオフ・オンロード用タイヤです。前後とも275/60/R18。純正品でしょうか。
ドアが開きます。
ガラスが割られていないのが奇跡。
なかなかこんな高級車に乗れないので、試乗してみましょう。
ドアを開けた瞬間、
某寺くらいカビくさいです。長く吸っていたらビョーキになりそう。
浮浪者とか遺体とか動物とか居たらどうしようと思ったけど。開けちゃった。
黒いスプレーで窓やシートが塗りつぶされています。
やはり見るだけで満足です。
何か積んでる…?
そんな事は無いようでした。危ない危ない(^-^
あんまり中をじっくり見るには、ちょっと。
シートに靴跡がありました。
乗るならちゃんと乗ろうぜ!私は乗りませんけど…。
なお、ナビはどの時点で盗られたのか分かりませんが、ありません。
助手席側のグローブボックスが開いてるのは車検証処分とか?
この惨状。芸術的でもありますが、見ていると気の毒になってきますね。
何故わざわざゲートを突破して、当時でも封鎖から10年経過している廃隧道前に棄てたのか…。
売るのが目的では無かったのでしょうか。
隧道がメインで車に興味が無い方から見れば、ただの不気味な廃車であり、冒頭に出てきた不法投棄された食器棚と大差ないのでしょう。
このシグナスの屋根に登っている方の写真も見た事がありますが、そんな仕打ちをするには、あまりに気の毒に思います。
シグナスの脇には殉職者の碑。
掘割に囲われているので、殉職者の碑である事以外は分からず。
いつどなたが亡くなったのかは定かではありませんが、隧道の施工時に殉職された方がいらっしゃったのは確かなようです。
殉職してまで切り開いた道が廃道となって、慰霊の碑まで放置されてしまってはシグナス以上に気の毒な…。
マジで化けて出るぞ…。
ついシグナスの事ばかり。
この後ろのスペアタイヤを取り付けるオプションはレアのようですね。
何故なら、無い方が人気があるからのようです(^-^;
特にシグナスはラグジュアリー寄りですから、武骨な外見よりもスタイリッシュさが求められそうです。
中古車サイトでもシグナスに背面タイヤ装備はかなりレアでした。
なので、ここでかっぱらってもお金になりませんから変な考えはやめましょう(笑)
そうそう、隧道を見てみましょう。
三島隧道は、長さ55m、幅4m、限界高4mとなっています。かなり短く、小さいです。
4トン車は抜けられず、小型車も交互通行するような具合だったと聞きます。
それでも、君津市と鴨川市を抜ける事の利便性が勝っていたようです。
鉄板はボルトで締められています。
が、一部外されています。また、工具があれば簡単に外れそうではあります。
少しスマホを突っ込んでみてみましょう。
内部は閉塞はなく、反対側の光が確認出来ます。
隧道目当てならば反対の南側も行くべきですし、それなりに楽しそうです。
ですが、私はこのシグナスに会いたかったので、ここで満足です。
撤退します。
戻ってきました。
ゲート前の立て看には、ゲートから三島トンネルまで通れない、という記載があります。
近くにあった保安林の看板。草に埋もれていたので、ちょっと掃除。
トンネル描きたいだけじゃないの、というくらいトンネル記述が(笑)
ちなみに、三島隧道(というかシグナス)は手元にある「
廃道をゆく4」の裏表紙も飾っています。
2013年末に販売されていますが、私が行った時の方がキレイだな(笑)
シグナスの洗車オフ…、水を使える雨の日に行えばそれなりにキレイになるのでは?とか妄想(^-^;
では、次に行きましょう。
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