9時から初級クラスの走行が始まった中、1台の車が沈黙していました。
今回が
車楽人スクール2回目となる、Mさんのスピードイエローの996カレラ。
なんとMさん、スクールのためだけに、遠く
姫路からFSWまでおいでになった、やる気に溢れた方です。
前回のドリパスクールでは、初回という事もあり、ドリフト用のタイヤも用意できずに、ぶっつけ本番で参加されましたが、今回は予め予備のホイールを用意し、そのホイールにドリフト用の安いKENDAを履かせての参加でした。
まさに、やる気満々。
そこまでして、ポルシェでドリフトをしようなんて人は、そうそういませんからね~。(身近で誰かいたような気もしますが…気のせいでしょう)
そこまで準備してきたMさんが、カレラの横で黄昏れています。
あれ?Mさん、どうしたんですか?もう走行始まってますよ。
「あぁ~、よっし~さん、聞いて下さいぃ…」
ど、どうしたんですか?(il`・ω・´;)
「今回は、ちゃんと予備のホイールを用意して、タイヤも教えてもらったKENDAを履かせて来たんですよ。それなのに…
それなのに……
ロックナットのソケットを忘れて、タイヤが外せないんです!」
ガ━━ΣΣ(°Д°;)━━ン!!
996はRRですから、リアにトランク収納はありません。しかしフロントボンネット下には、そこそこの収納があり、中に入っている緊急用のテンパータイヤを外せば、ドリフト用のタイヤを1本入れる事が出来ます(997以降は無理です)。
Mさんは、2本のドリフト用タイヤを1本はナビシートに、1本はこのフロントトランクに入れて持って来ました。
その時にロックナットソケットなどの緊急工具が、このテンパータイヤの真ん中のスペースに一緒に入っていることを忘れて、丸ごと家に置いてきてしまったのでした。
……一応、走行待ちの中上級クラスの参加者に、何か持っていないか聞いて回りましたが、そもそもタイヤ交換の手間を考えて、ロックナットなど付けない人が圧倒的のドリフト業界、ポルシェに合うソケットを持っている人がいるはずがありませんでした。
Mさんのカレラに付いているタイヤは、前後ともAD08Rのネオバ。ハイパフォーマンスラジアルタイヤの中でも、3本の指に入ると言われるハイグリップタイヤです。
うわー、最悪にドリフト向きじゃないタイヤだぁ…(;´∀`)
それでも、Mさんは意を決したように、
「このタイヤで、帰れますよね?この前のタイヤみたいに剥がれたりしませんよね?」
と真剣な表情で聞いて来ました。
Mさんが前回参加した時のタイヤは、減る前に剥がれてしまって、充分走れなかった上に、帰路も気を使って大変だったそうです。
ネオバが剥がれるって、余り聞いたことが無いので、こまめにチェックして走れば、多分大丈夫だと思います……。
Mさんが余りにも真剣だったので、そう答えるしかありませんでした。
少しでも滑るように、エアを張りましょう!滑れば、剥がれたりしにくいですから!4kg以上、エアを入れて下さい。
あそこの、屋根のあるピットの所に、エアコンプレッサーがあるので、あそこで入れられますから。
そんな感じでMさんにアドバイスをして、自分の準備にようやく戻りました。
待つほどもなく、中上級クラスの走行になりました。
初陣。
最初の45分間は、
前回の時も課題になっていた小卍の練習。
前回のを思い出しつつ、やっていると、
戸谷さんに停められました。
「よっし~さん、これ見てください」
と、手にしたデジカメのディスプレイを僕の前に差し出しました。
画面には、ドリパを走るガンちゃんの後ろ姿の動画。
「よっし~さんの走ってるのは、こうです。他の人のは、こうです。
よっし~さん、
ぜんぜん違うことやってますよ!?」
ガ━━ΣΣ(°Д°;)━━ン!!
……どうやら、ここの所僕がやっていた事は、かなり的外れな事だったようです_| ̄|○ il||li
「よっし~さん、前回は
日比野やサトさんに、ずいぶん乗ってもらったりしてたのに、何で…?」
戸谷さんの声も、ちょっと遠くに聞こえる気がします…_| ̄|○ il||li
……いや!こうして落ち込んでてもダメだ!今までがダメなら、ココから新しい一歩を踏み出せば良いんだ!
必死で、自分を鼓舞します。
戸谷さん!じゃぁ、どこに注意すれば!?
「イイですか、よっし~さん。今のだと、単なるスラロームです。振りは同じくらいの幅でいいので、ちゃんとリアを出して下さい。そして、出した瞬間には、逆への操作です。
最初は大きめに振っても構いません。段々、小さくして行って下さい……」
戸谷さんの指導を受け、走行再開です。
ん~?コレをこーして!次!次!次!
そして、戸谷さんの見ている所に戻ると…
「そーです。それでオッケーです。もうちょっと振りを小さくした方が……」
更にダメ出しをされながら練習を続けますが…
ん~、コレで良かったんか…作業的には、こっちのが簡単かも…(;´∀`)
どこでナニを間違って、勘違いしちゃってたんだろう…。
何度か繰り返していると、2速での小卍だと、後半でレブっている事に気が付きました(気付くの遅っ!)。
2速じゃダメか。じゃ、3速で!
……あら~、3速のほうが楽ですなw
3速の方がスピードは乗りますが、レブらないので車体が安定して、動きがスムーズです。
ストレートエンドで115km/h。
その最後のターンから大きめに振り出した瞬間に、ブレーキで真っ直ぐ飛ばして、ケツ進入になったら2速へ落として、ドリフト状態のままコーナーをクリア!
あ、出来るな。
「よっし~さん、良くなりましたね~」
と、
佐藤師匠褒められたのですが、何だかちょっと複雑な気分。
前回間違ってるのに、気付いてくれなかったやん…。
その言葉は、胸の内にしまっておきましたが(;´∀`)
45分のスクールが終わり、パドックに戻ると、Mさんがカレラの脇で、また呆然としていました。
ど、ど、どうしたんですか!?
「いや、あそこのエア、入れるヤツが無くて…」
と、Mさんの足元を見ると、シガーソケットから電源を取る携帯用のポンプでエアを入れています。
それじゃ、時間掛かるんじゃ…?
「あー、後5分位したら3.7kg位になるかな」
僕のヤツ貸しますから、あっちで入れましょう!(;´∀`)
1分も掛からずエアを入れて、コースインするMさんを見送りました。
45分ずつのスクールの後は、15分ずつのフリー走行。また45分ずつのスクール…と、スケジュールはなっていて、この時は初級クラス15分のフリー走行。
Mさん達初級クラスが帰ってきたら、僕達中上級クラスのフリー走行です。
忘れているかもしれませんが、この日が、
強化クロスミッションの“ナラシ”の日でした。
でも正直、僕は忘れかけてましたw
あるコーナーで、たまに失速してドリフトが止まってしまう事があります。
あれ?何でだろ?今まで、このコーナーでそんなに苦労した記憶は……?
ハッ∑(゚ロ゚〃)組んだミッションは、強化“クロス”ミッションだったよな。て事は、ギア比が変わってるのか!?(←ようやく思い出した)
その時は、細かいことは判りませんでしたので、失速しないように入りと操作を丁寧にして、きっちり走れるようにしましたが、帰ってきて調べてみると、やはり新しいミッションは、1速が相当、2速もややハイギアードになっている事が判りました。
ボンクラな僕にも判った~(∩´∀`)∩ワーイ
15分のフリー走行を終えてパドックに戻ってみると、
想定外の出来事が僕を待っていました!
いやいや、コレじゃ無いコレじゃ無い(;´∀`)