最初にお断りしておきます。
今回は少しばかり理系な話なので、お子さんに勉強教えてと言われて「俺、文系だったからなぁ……」と逃げを打つ方はお読みいただいても何一つ響かない話です。
でも、これだけは言えます。
どんなに理屈を並べようと、今回はどこまでいっても
「レーサーをツーリング用に使おうとする方が馬鹿なんだよっ!」というだけの馬鹿話です。
-------------------------------------------------------------------------
着々とモディファイをしているハス君ですが、今のところ解決しようの無い問題点があります。
それはジェネレーターによる発電です。
以前2007年モデルのTE250(FCRキャブ最終型)には何度か乗ってメンテナンスもした事があったので、排気量以外実質同じモデルの筈だからと特に気にしていなかった部分なのですが、セルモーター始動が基本のこのバイクがですね……
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
単相半波整流なんですっ!
言ってる意味、分かっていただけますでしょうか?
チンプンカンプンという方は無視してくださいw
今時のバイクは大抵インジェクションですので、燃料ポンプの作動電圧確保の為に(燃圧変化をさせない為)自動車と同じ三相全波整流が一般的になっていますし、その為にMOSFETなんてレギュレーターが生まれたという背景もあったりします。
しかし小型バイクだとまた違ってきます。
まずジェネレーターが三相交流ではなく単相交流であるケースが多く、それも全波整流ではなく半波整流であるケースが多いんです。
もっとも今時のバイクは小型車であってもインジェンクション化してますので、ECUや燃料ポンプ作動用の発電量確保が必須な為に全波整流が当たり前になっていますが、その手法も結構頭が悪い(誉め言葉)な方法を用いているケースもあったりして面白いものの、とりあえずここでは無視して半波整流です。
ほぼ例外なく内燃機による発電はオルタネーター等によって発電された交流を、レギュレート・レクティファイアにより直流化&定電圧化しています。
あくまでここでは単相交流の話に絞りますが、単純に単相交流発電と単相半波整流・単相全波整流は下図の様な違いになります。
レクティファイアのみの波形ではありますが、真ん中が半波整流で下が全波整流です。
名称通り、半分だけしか整流してませんので、発電量も半分という事になります。
あくまで直流電源としてはですが、三相全波整流と比べたらどれだけ発電量が少ないのかと……。
こんな発電量でヘッドライトなんか点灯させたら余裕でバッテリーが上がっちゃいます。
なので、ヘッドライトは直流ではなく整流していない交流そのままを電源として利用しています。
だからエンジンが掛かっていないとヘッドライトは点灯しません。
あともう一つ消費電力の大きいテールランプも。
セルモーター始動が前提のバイクで単相半波整流とか頭おかしい……とか思ったりもしましたが、元々がレーサーでヘッドライトなんて点灯させる事を想定していないから発電量自体に問題は無く、仮にヘッドライトを点灯させたとしても基本的にエンジン回しっぱなし(走りっ放し)が前提で街乗りなんて一時的なものとしか想定していないから、バッテリーの充電量もこれで充分って判断……だったと思っていますが、どうなんでしょうね。
その代わりレギュレーター自体の寿命は長いんじゃないかとは思いますが。
一定値以上の電圧を熱に変換する事で定電圧化するのがレギュレーターなので(バイクの場合です。自動車はまた別の方法を取っています)、三相全波整流→単相全波整流→単相半波整流とみた場合、レギュレーターの発熱量は単純計算すると1/6になりますので(実際そんな単純計算にはなりませんが)カチカチ山にまではならないんじゃないかなと思っています。
まぁロングツーリングに行ってこの辺も確認しなければなりませんが。
ってか、うちのハス君に着いてる純正レギュレーターって……
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
ハスクバーナの50ccバイクに使ってるのとモノ一緒じゃんっ!
コストダウンと言えば聞こえいいかもしれませんが、それなりに巻いたステーターコイルの方のコストを抑える方が軽量化にもなるし現実的だったんじゃないかと……全波整流レギュレーターなんて他社流用でいいんですから……。
で、それはともかくセルモーターを回す為のバッテリーを充電する程度の発電量は実際なんとかなっているとは思うのですが、これがツーリングで使うとなると話が変わってきます。
だって、ナビの電源とかスマホの充電やらで電気喰いますので……。
特にスマホが一番電気を喰うと思うので、この辺はもう実際に使ってみないと何とも言えません。
スマホでは確実にハイドラ使いますので、
ハイドラ起動する事でどれだけ電気を喰うのかが問題です……iPhoneでは常時1A近く流れてましたから、USBの5V定電圧化なんかも含めて何Wの消費になるのか……。
ナビ自体は思ったほど電気を喰わないのが分かってはいますが(0.4A位)、それでもスマホと合わせると20W近いか若干超える消費電力になると思うので、これにポータブルバッテリーの充電なんか入れたら30Wは超えるかも……って状況でして、正直かなりヤバそうです(-_-;)
そして最大の問題が、街乗り用に追加したラジエーターファンキットです。
こいつが消費電力30Wなんですっ!(>_<)
純正ヘッドライトの35Wに迫る数値に恐怖を感じずにはいられません……前記の30Wにラジエーターファンの30Wで合計60W……ファンが回るのは数分で済むとはいえ、とりあえず渋滞上等な東京都内を走れるバイクじゃないですね(^-^;)
ってか、それ以前にHIDとかLED化してヘッドライトの明るさを確保したいのですが……
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
交流電源じゃ無理っ!
だってあいつら直流作動なんですもん……。
一応半波整流から全波整流にモディファイするという事自体は可能なんで、全波整流して全電源直流化すればHIDやらLEDの問題は解決するんですが、配線図を見ているとそうする訳にはいかない部分がちょろちょろとあって、全波整流化出来ないんです……コントロールユニットがどうやら交流電源駆動みたいなんで……orz
まぁライト周りだけ別レギュレーターで直流化してダイレクトにぶち込むという手もなくはないですが(小型バイクのインジェクション化はこのての手法を使っていたりします)、さすがにそこまでするのもねぇ……腹が立ったらやるかもしれませんが、とりあえずレギュレーターはこのままでいくつもりなのでヘッドライトはハロゲンバルブ以外選べません。
自由度の無さには困りものですが、中身がレーサーともなれば仕方がないですね(^-^;)
これが2008年以降のインジェクションモデルなら三相全波整流化してる筈なので、ここまで悩む事は無い筈なんですが……まぁ三相全波整流化したからといってアクセサリー系に回せるほど充分な発電量があるかどうかは別問題なんですけどね(^-^;)
とりあえず純正ヘッドライトに戻してバルブのLED化で明るさ確保でもしようと思っていたのですがLED化が実質的に不可能なので、純正のBA20Dと比べて明るさの確保しやすいH4バルブを使っている現状のDR-Z400SM用のヘッドライトでいく……とツーリングセロー用のアドベンチャースクリーンとかなり干渉してしまうので、別のH4仕様のヘッドライトカウルにする事にしました。
車検はとりあえず現状のDR-Z400用のヘッドライトで行きますが、お盆のツーリングはこいつを装着するつもりです。
こいつは見た目は普通のヘッドライトカウルに見えますけど実物は結構小型なので、アドベンチャースクリーンにも多分干渉しない筈……。
ってな訳で、ついで(?)にハロゲンのH4バルブを仕入れました。
夜間走行の視認性のみに特化するべく、イエローバルブにしました。
右がノーマル(?)の35W、左がイエローバルブの60Wです。
スキー場のナイター照明で視認性の良さは証明されてますので、迷わずこの色です。
ある意味ヘッドライトもハスキーカラーです!w
問題は60Wを十全に光らせるだけの発電量があるかどうかですが、それは実際に装着してから悩めばいいかなと。
装着するのはこちら。
見た目以上にコンパクトなので、これでアドベンチャースクリーンを装着してもカウルを削る必要は無い筈です。
バルブの発熱量で溶けなければいいのですが……。
それにしても、純レーサーをツーリングに使おうと思うとやっぱりいろいろと不都合が出てきますね。
覚悟の上で買ったので今更の話ですがw
ま、ヤバくなったらエンジン切って冷えるまで待つだけですね(^-^)