昨日は991の今年の初乗りでしたが、マカンにはちょこちょこ乗っております。
(とは言え、先週は風邪のため全く乗っていませんでした)
総走行距離が400kmを超えたところで、遅ればせながら、マカンのファーストインプレッションをしてみたいと思います。
但し、まだ遠乗りはしておりませんので、基本的に街乗りでのインプレとなります。
まず、外観のデザインですが、個人的には文句なくカッコ良いと思います。
外装に関しては全くオプションを装備していませんので、全くの素の状態ですが、それでも良いですね。
ノーマルの18インチホイールはシンプル故に高級感はありませんが、掃除しやすいのが吉です。
リムを隅々まで洗えます(笑)
しかしながら、スポークからリムに繋がる部分の構造はなかなか凝っていて面白いですね。
991のノーマル19インチホイールも間近で見ると凝ったデザインで素晴らしいと思いましたが、マカンのノーマル18インチホイールも地味ながら良いですね。ポルシェはベースグレードのホイールであっても素晴らしいと思います。
ドアのサイドブレードは黒の無塗装の樹脂製ですが、見た目はそんなに悪くありません。傷が付きにくくて良いと思います。しかし、見た目は目立ちませんが凄く汚れます。洗車して綺麗にしたつもりでもタオルで拭くと真っ黒になりました。この部分は洗車時はしっかりと汚れを落とさなければなりません。
ノーマルの状態ですと、サイドプレートと同じく下周りの部分は無塗装の樹脂となっていますが、下周りに傷が付きやすいSUVなので良く考えられていると思います。
次に、内装ですが、近年のポルシェのデザインを踏襲していて非常に良いと思います。とは言え、悪評高いナビ周りだけはいただけませんね(^^;
メーターはボクスター・ケイマンと同じく3連メーターとなりますが、当然のことながら機能的には全く問題ありません。燃料計は991の5連メーターだとアナログメーターですが、マカンは3連メーターのため液晶表示となります。この部分が991との大きな違いでしょうか。
マカンは四駆のため、「4輪駆動」という表示を選択できます。前後のトルク配分をリアルタイムでモニターできるものですが、とても面白いですね。
マカンはほぼFRと言っていいぐらいリアのトルク配分が多いです。加速時にはフロントのトルク配分が増えます。アイドリング・ストップ時は、トルク表示が消えます。
ベースグレードだと内装のパネルが艶消し黒となりますが、それでも自分の基準としては高級感のある内装だと思います。991も同様ですが、以前と違ってポルシェは内装の見せ方が上手くなったように思います。
操作系に関しては、991とは異なる部分があります。
アクセルペダルはポルシェとしては珍しい吊り下げ式です(カイエンも同様ですが)。
吊り下げ式アクセルペダルの車は久しぶりなのですが、慣れないせいか少し疲れます。
しかしながら、マカンは991等のスポーツカーと違ってドライビングポジションの高いSUVですので、吊り下げ式ペダルの方が適しているのかもしれません。
また、電動パーキングブレーキは、スイッチを引いて作動・押して解除のタイプです。991は押して作動・引いて解除ですので、最初は混乱しました(^^;
暫く経ってから、マカンの電動パーキングブレーキの動きが通常のレバー式のものと同じことに気付いたので、今では混乱しなくなりました。
マルチファンクション・ディスプレイの操作は、991のレバー式とは異なり、ステアリング上のスイッチ操作となっています。
項目の選択をマウスのようなボールを回転させて行い、入力と画面の戻りをボタンを押して行います。思ったより使い易くて良いと思います。
918タイプのステアリングへの変更に伴うものだと思いますので、これからは出てくるポルシェの新型車はすべてこのタイプのステアリングになるのかもしれませんね。
ただ、マカンのステアリングは直径が少し大きい感じがします。気のせいでしょうか?
実際に走ってみての印象ですが、第一印象は、
・静か!
・大人しい!
・乗り心地が良い!
という、およそポルシェらしくないものでした(笑)
エンジンをブン回せば印象は変わるかもしれませんが、まだまだ慣らし中でエンジンを回せない状態ではこんな感じです。
エンジンを回せない状態ながら、普通に走る分には動力性能はこれで十分です。実用として不足はありません。
アイドリング・ストップは991と比べて作動頻度がかなり多いです(PDKとMTの違いがあるかもしれませんが)。
2ペダルのアイドリング・ストップは初めてなのですが、一時停止して直ぐに発進するような状況でアイドリング・ストップすると、即座に再始動となって、車に物凄く負担をかけているような気になってしまいます(^^;
MTのアイドリングストップはクラッチを踏んでいれば作動しませんので自分でコントロールすることが可能ですが、2ペダルだとそれができません。
2ペダルでもブレーキの踏み方の強弱でコントロールできる車もあるようですが、マカンの場合はそうなっていない気がします。
燃費は正確なところはまだわかりませんが、感触としては街乗り(アイドリング・ストップ使用)でも8km/L以上は走るのではないかと思います。高速でも12km/Lは余裕で走るのではないかと思います。ただ、空力と車重の関係で、もしかしたら高速燃費は991に負けるのではないかと思っています(^^;
初めてのPDKは、ダイレクト感があり、変速ショックも少ないて良いです。かったるさがありません。
ただ、以前試乗したことがある997や991のPDKと比べると、何となく変速スピードがゆっくりな気がします。
また、997や991だと60km/hでもすでに7速に入っていたように思いましたが(記憶違いだったらごめんなさいm(_ _)m)、マカンだと70km/hは出さないと7速には入りません。
それから、DCTの構造上仕方ないところなのですが、やはり極低速での動きはトルコンATよりもギクシャクする気がします。
車体は、凄く剛性感が高いです。ここはポルシェならではといったところでしょうか。
マカンターボの400PSを受け止める車体なのですから、当然と言えば当然ですが、ベースグレードの237PSでは余裕がありすぎて、余計に大人しく感じるのかもしれません。
街乗りが殆どのため、ハンドリングに関しては良くわかりませんが、都市高速のカーブを走行した時に、背が高いSUVであるにもかかわらず、車体が物凄く安定していたのが印象的でした。
ただ、当然のことながら、991ほどの一体感はありません。
私のマカンはPASMを付けていませんが、乗り心地は凄く良いです。今まで所有した車の中では一番だと思います。ハイトの高いノーマルタイヤが功を奏しているのかもしれませんが、快適です。
実用的な面で言いますと、991と違って気楽に乗れるところが良いですね。地上高が高いので段差をあまり気にしなくてもいいですし、2Lで燃費も悪くないので実用車としても優秀だと思います。
但し、車体寸法のうち長さは5ナンバーサイズですので問題ありませんが、幅が1925mmと広く(フェラーリF355よりも広い!)、尚且つドアを全開にしないと乗り降りしづらいので、狭い駐車場は苦手です。擦られないか心配になります。
今のところ、静かで大人しくて乗り心地が良いという、ポルシェらしからぬ部分の印象が強いベースグレードのマカンではありますが、雑誌等の記事にもあるように、ボディ剛性や操縦性にその素晴らしさの片鱗を感じております。
ポルシェとしてはパワー不足との意見も多いようですが、初期型986ボクスターは204馬力だったわけですし、ポルシェの本質は決してパワーや音だけではないといういことが、この車からは感じられます。
私はスポーツカー乗りであっても飛ばし屋ではありませんし、私の使い方から考えると、Sではなくベースグレードを選択して正解だったと思っています。
何よりも、ポルシェらしからぬ静かさと乗り心地で、両親には凄く喜ばれております(笑)
もう少し乗り込んだら、インプレの第2弾を書きたいと思っております。
(総走行距離401km)