
続きまして、走ってみてのファーストインプレッションです。
クラッチは996カレラよりも少し重く感じましたが、十分許容範囲です。
渋滞も走りましたが、全く気になりませんでした。
個人的には996カレラ、987ケイマンのクラッチは低速域での癖が強く、扱い易いとは言い難いものでしたが、991のクラッチは癖がなく扱い易いのでとても気に入りました。
ステアリングは987ケイマンよりも若干重めですが、良いフィールだと思います。
電動パワステにありがちなひたすら軽いだけのステアリングとは違います。
強いて言えば、BMW320i(E90)の後期モデルは電動パワステになっていますが、991の感触はこれにちょっと似ているかなと思います。
しかし、991のステアリングはこんなに重くありません。
雑誌には「クラッチ以外の操作系が軽いのに、クラッチだけが重いのはチグハグだ。だからMTよりPDKの方が良い。」というようなことが書かれていました。
いや、別にクラッチは重くないと思いますが...
個人的に最大の懸案事項の7MTのフィールですが、悪くはありません。
寧ろ良いと思います。
987ケイマンの6MTと991の7MTを比較すると、
987ケイマンの6MT・・・カチカチという節度感はあまりないが、しっとりした感触がある
991の7MT・・・・・・・・・・しっとりとした感触はないが、カチカチという節度感がある
という印象を私は持っていて、対照的な2台だと思います。
どちらを好むかは人それぞれですので、どちらが良いかは断言できませんが、自分としては今のところ987ケイマンの6MTの方が好きです。
しかし、991の7MTも慣らしが進むとフィールが更に良くなり、自分好みになる可能性がありますので、それに期待しています!
7速は正しく高速巡航専用ギアで、2,000r.p.m.で約108km/hとなります。一般道で使えるものではありませんが、高速道では威力を発揮します。
PCからの帰宅時には平均燃費計は9.0km/L(高速15km+一般道20km(内7割は渋滞))だったのですが、約170kmの高速巡航で12.9km/Lまで伸びました。高速巡航のみならば15km/Lを超えるのではないかと思います。
最初、7速ギアに入らず苦労しました。
5速or6速からでないと7速には入らないということでしたが、6速からでも7速に入らないのです。
しかし、暫く走ってみて7速に入らなかった原因がわかりました。
6速からニュートラルにギアを抜いた時、シフト位置を3速と4速の間のニュートラルに戻してしまうとそこからは7速に入らないようです。
(この場合、5速or6速からのシフトアップではないという認識をするようです)
ですので、6速からニュートラルにギアを抜いた時は、シフト位置を5速と6速の間のニュートラルを保持したまま7速に入れればスムーズに入ります。
それから、7速から6速へのシフトダウンはちょっと難しいです。シフトの動きに任せると6速ではなく4速に入ってしまいますので、注意が必要です。
スポーツドライビングでは7速は使わないでしょうから、このことは特に問題にはならないと思います。
シフトレバーは少々特異な位置にありますが、ステアリングから近く、とても扱い易いです。違和感は全くありません。
走行中の室内は、思った以上に静かです。
アクセルを踏み込まない限りは、まるでセダンのような静かさです。
987ケイマンと違って、自分の耳からエンジンまでの距離が狭く、室内空間も広いので余計に静かに感じます。
(987ケイマンは室内の音がうるさい車でしたが、スポーツカーらしくて大好きでした。)
それでも、アクセルを踏み込めば、スポーツカーらしいレーシーなとても良い音がします。いかにも「咆哮」と感じがします。
それでも決してうるさくはありませんので、物足りなく感じる方も多いのではないかと思います。
そういう方は、オプションのスポーツエグゾースト装着が必須かもしれません。
私はノーマルマフラーで満足しております。
しかし、991には所謂ポルシェらしい水平対向エンジン独特の音は殆ど感じられません。フェラーリの音に近いように感じます。
このあたりは好みが分かれるところかもしれません。
ワインディングを走ったわけではありませんので、ハンドリングの評価はできませんが、普通に走る分にはRRの癖を感じることはできませんでした。
(私ごときがハンドリングを語るなどおこがましい話ではありますが...(^^;)
高速道を走っていても、ロングホイールベース化されているせいかとても安定しています。
細かいところでは、991はオートライトが標準装備されていて、トンネルの多い高速道ではとても便利です。
トンネルに入るとすぐに点灯し、トンネルを出ると暫く経ってから消灯するという、安全性重視の設定です。この部分も好感を持ちました。
991からアイドリングストップが付きました。
「911にアイドリングストップは不要!」と言う方も多いと思いますが、これも時代ですね。
作動条件は以前乗っていたアルファロメオ・ミトと全く同じで、個人的には違和感ゼロでした。
再始動時のショックが大きいと思われる方もいらっしゃると思いますが、私にとっては十分に許容範囲です。
特に大排気量車では、アイドリングストップは低燃費に大きく貢献すると思います。
パーキングブレーキは電動制御式の「エレクトリック・パーキング・ブレーキ」となりました。ヘッドライト下のスイッチを押してロック、引いて解除となります。
996や987ケイマンのパーキングブレーキはワイヤー式のレバーで、効きが今一つのため、結構強くレバーを引いていました。
その点、991の電動制御式はボタンを押すだけなのでとても便利です。しかも、しかし、この操作はスポーツカーらしくない部分ではあります。
991にはHOLD機能があり、坂道発進は楽々です。坂道発進時のHOLD機能の解除も自然で本当によくできています。
アルファロメオ・ミトにもHOLD機能がありましたが、HOLD機能解除時には「カン」と音がするほど唐突でしたので、余計に991の良さがわかります。
ただ、ワイヤー式パーキングブレーキレバーを使っての坂道発進、はMT乗りの腕の見せ所でしたので、少し寂しく感じます(笑)。
今のところ一つだけ気になるのは、エンジンが回っている時は四六時中「キー...キー...」という音がしていることです。
高速巡航中はロードノイズ等の音の方が大きいため気になりませんが、一般道走行中は結構気になります。
アイドリングストップ中はその音は出ませんので、何かの動作音だとは思いますが、一度PCに確認しようと思っています。
取り敢えず頭に浮かんだことを挙げてみました。
書き漏らしたことがあれば、また追加・修正いたします。