
ネットでこんな刺激的なアイテムを見つけてしまいました!
「初代タイガーマスクコレクション2」
実は私、大のプロレスファンで、初代タイガーマスクの登場を切っ掛けにプロレスにハマり、学生時代は友人とどっぷりプロレストークを永遠としていたのを思い出します。。。
そんな初代タイガーマスクのアイテムが発売となれば、これは入手せずにはいられません!

近所では見つけらなかったので、某所で4種セットコンプをポチり、昨日届きました♪
開封してビックリ、想像以上に良く出来ています。
造形、塗装、ともに綺麗で今回は「2」でしたがその前に発売されていたらしい「1」の存在を知らず、買い逃したのが痛いです。。。
さて、初代タイガーマスクは「コレクション」の名の通り、2年4か月と短い活動期間の中でマスクを改良、デザインを少しずつ変えて闘っていました。
今回は4種ですが、実際には10種近くあったので、ここでタイガーのマスクの歴史と共に簡単にレビューします。
(と言っても。。。長いです(^^;))

タイガーマスク誕生の切っ掛けは、新日本に入ったある一本の電話から始まります。
相手はタイガーマスクの原作者、梶原一騎。
タイガーマスクの続編をアニメ化することになり、そのタイアップとしてリングに
本物のタイガーマスクを立たせてみないか、と言うオファーをしてきたのです。
「ワールドプロレスリング」は金曜の夜8時に放送。
しかし「3年B組金八先生」、「太陽にほえろ!」と強力な裏番組に苦戦を強いられていました。

そこへニューヒーロータイガーマスクの登場。。。「これは絶対受ける!」と確信した新日本プロレスの「過激な仕掛人」こと営業本部長の新間寿氏は猪木にOKをもらい、タイガーマスクデビューの企画を本格的にスタート。
そこで問題になったのが、「誰をタイガーマスクにさせるか」。。。
梶原一騎からは2点の条件が出されていました。
・コーナーポストに立てる事
・アニメに勝るとも劣らない異次元の動きが出来る事
新間氏と猪木は悩みながらも決断をします。
猪木は新間氏に白い紙を渡し、そこに候補の名前を書いてくれと言い、猪木も
自ら候補の名前を書き、せーのでお互いの答えを見せると。。。
二人とも
「佐山サトル」
の名を書いていたのですね~。

佐山サトル。。。あの頃は海外のニュースなんてまったくと言っていいほど情報が無かったので、
一体どんな選手だったんだろうと思っていましたが、youtubeで動画がありました。
それを見た私はビックリ!!
既にタイガーマスクの動きは完成されていたのですね~!(驚)
特徴的なタイガーステップ、得意技ローリングソバット、サマーソルトキック、風車式バックブリーカーと、後にタイガーで見せた技を次々と繰り出し、天才的なセンス、超絶な身体能力を見せつけます。
当時の佐山サトルは入門から2年目にして海外遠征と、エリートコース扱いでメキシコでルチャ・リブレを学び→カール・ゴッチを経由してイギリスへ。
サミー・リーと名乗り格闘技の技術を身につけたかった本人の希望でキックボクシングを練習しつつ試合をこなし、遂には現地でチャンピオンに、人気も絶大だったそうです。
そこへ新間氏が「日本に帰ってきてくれ」と連絡するのですが、サミー・リーとして充実した生活を送っていた佐山サトルは断り続けるも、最後は「猪木社長の頼みなんだ、顔を潰さないでくれ」の言葉に負けて一度だけ、と言う約束で帰国したのでした。
なんとか説得することに成功し、デビューが近づく中、新間寿氏は大きなミスを犯します。
佐山の説得に夢中になり、なんと肝心のマスクを
発注し忘れていたという。。。
焦りに焦った新間氏は「何としてでもデビューに間に合うようマスクとマントを用意してくれ」と業者に超特急で作らせるも、

出来上がったマスクはペラペラの布に手書きで模様を描いたなんともお粗末なモノで、目や鼻、口の位置も合っておらず、かなりきつそうな感じに見えます。
マスクを手に取った佐山は「泣きそうになった」と思ったとか。。。
ちなみに製作はアニメのスポンサーだった「ポピー」とのこと。

それを立体化したのが今回のラインナップにある
「デビュー戦モデル」
当時は散々な言われようでしたが、今見るとこれはこれで味があって良いかなと。
何よりこんなレアなマスクを立体化してくれたことが嬉しいです。

マスクの出来とは裏腹にタイガーマスクが繰り出すアクロバティックで美しい動き、
ラフファイトも可能でマスターした蹴り技を連発、高速スピードの試合展開で
最後はジャーマンスープレックスでフォールを取り、完璧なデビュー戦を飾ったのでした。
タイガーブーム、そしてプロレスブームが爆発した瞬間ですね。

デビュー戦で被ったペラペラのマスクで数試合行った後、しっかりとしたマスクに
アップデートされます。
(製作にあたりミル・マスカラスからマスクの型紙を借りた、との話も。。。)
「牙付き」と呼ばれるこのモデルでは、「顔が大きく見える」という欠点こそあれど、数あるマスクの中でも私の一番好きなモデルでした。

更に口を大きく開け呼吸をしやすくしたものに改良。
こちらは
「伝説モデル」と呼ばれ、一般の方でも一番なじみ深いマスクだと思います。
タイガーのマスクはここで完成されたといってもイイでしょうね~。

均整の取れたマスク、後に靭帯を損傷し、膝にサポーターをいれるようになりましたが、この頃はケガをしていない時で立ち姿が美しく、ホント、カッコ良かったなぁ~。

更に改良が入り、鼻と口の境目が無くなった
「ヤギリモデル」へと進化。
「ヤギリ」とは「八切」と書き、鼻からの開口部っが「八の字」に見える、
「矢切」と書き、鼻横に矢印のラインがある、などの理由があります。

今回は「ヤギリモデル」のバリエーションで
「逆ヤギリモデル」を立体化
鼻横の矢印が上下逆になっています。

この頃に
「虎ハンター」こと
小林邦昭が登場。たびたびマスクに手を掛けられる事から
空中殺法からラフファイトへと試合運びが変わっていきます。
そして心機一転か、

マスクとコスチュームを一新。
コスチュームはマントとタイツからブルゾン&パンタロンに変更。

マスクはおでこの〇からⅢのマークに、目の下に3本のフィンが入ったデザインの
「パルキーモデル」に変わります。
なぜ「パルキー」と言う名前かと言うと、
伊藤ハムの
「パルキー」という商品のCMで被っていたのがこのモデルだったかららしいです(^^)

パンタロンに変えたタイガーはラフファイトが目立つようになります。
特に後の「修斗」繋がる蹴り技を多用、今まで蹴りと言えば正面からの「ストンピング」が定番でしたが、横から蹴るスタイルを見せたのはタイガーが初と言われています。
この直後、あの有名なエピソードが。。。

対寺西戦終了後、またも小林邦昭が乱入、いつも以上にマスクを引き裂き、タイガーの
素顔が殆ど見えてしまうという事態に!

リング内がもみ合いになる中、

次に映った映像は赤と銀のハーフカラーのマスクをかぶったタイガーでした。
見た事のないマスクにどよめく館内。
誰が?新日が用意した?
実は。。。

たまたま自作のマスクを持っていたファンがリングに投げ入れ、そのマスクに
タイガーは助けられた、と言うドラマチックな展開があったのですね。
これは仕込みでもなく、後に当事者がなんでも鑑定団で当時のマスクを披露した
と言う話が残っています。

タイガーの救世主、印象的なマスクを立体化してくれたのですからこれは嬉しいラインナップ♪

2年目を過ぎたあたりからタイガー自身、「俺はこのままでいいのか」「格闘技選手の1号にしてくれると言ってくれた猪木さんの言葉は嘘だったのか」と疑問を持ち始めるようになり、見ている私もなんか違う。。。タイガーとしてのファイトに情熱が薄れているようにも見えました。
そんな矢先、原作者の梶原一騎が講談社社員に暴行し、逮捕されるという事件が起きます。
逮捕者が生み出したキャラクター「タイガーマスク」の名前を使いづらいと思った新日本プロレスは

新間寿氏と並んでタイガーマスクがリングに上がり、改名プランを正式発表。

マスクとコスチュームを一新して再デビュー、と言うプランで、新マスクのイメージイラストまで公開されました。
(正直「ダサい」と思ったファンは多いハズ(^^;))

改名発表のリング上、マスクの下の目が妙に冷めていて「どうでもいいや」と言う表情だったのが気になって仕方がなかった私。。。
そして。。。

新しい姿を見せぬまま、突然の引退を表明!
ネットの無い時代、私は父親が買ってきたスポーツ新聞でこのニュースを知り、
「エ?なんで???」な気持ちで一杯でした。
理由は諸説あるようですが、ここでは触れずにおきます。。。
引退したタイガーは欽ちゃんの番組であっさりと素顔を披露(驚)
リアルで見ていた私はこれまたびっくりでした。
衝撃のデビューから衝撃の引退。
2年4か月と言う短い活動期間でしたが、二度と現れることのない天才、初代タイガーマスクをリアルタイムで見られた事は本当に良かったと思っています。
(実際、生タイガーは試合とイベントで2回ほど見ました♪)

初代タイガーは四次元殺法は無論、佇まい、そして澄んだ目も魅力的でしたね~。

ゲットしたマスクはダイソーのケースに収納♪
まだ立体化されてないマスクがいくつかあるので、3弾を期待したいですね。