📍Windows Update エラー発生
私もWindows 10の更新プログラムKB5034441のインストール中にエラー0x80070643が発生しました。マイクロソフトによると、このエラーは回復パーティションに十分な空き領域(250MB以上)がない場合に表示されることが多いようです。
マイクロソフトは、今後のリリースでこの問題を解決する更新プログラムを提供するそうです。BitLockerのドライブ暗号化と言う機能を使用していない場合、特に何もせずに更新プログラムのリリースを待つのが最善の策かもしれません。
(2024/05/01 Microsoftは、この問題を解決する更新プログラムを提供しないと発表)
📍回復パーティション移動&拡張に挑戦
しかし、私のPCの回復パーティションは558MBありますが、なぜかEFIシステムパーティションの後ろに位置しているため、通常とは異なる配置になっています。将来の更新プログラムで問題が発生しないように、Cドライブの後ろに1250MBの回復パーティションを再作成することにしました。(※1)
マイクロソフトは、回復パーティションのサイズを手動で変更する手順を公開しています。しかし、その手順ではサイズが250MBと指定されており、これはCドライブの後に回復パーティションが位置していることを前提にしているようです。また、一般のユーザーにdiskpartコマンドやreagentcコマンドを使用させることはリスクが伴います。さらに、その日本語訳についても疑問があります。
📍簡単ツールでコマンド不要
そこで、「Windows 技!」さんが公開した修復ツールを使用しました。このツールはマイクロソフトが公開した手順に従っていますが、サイズを自由に設定できます。面倒なコマンド入力も必要なく、ツールのメニューを8回クリックするだけで5分で作業が完了しました。
<作業完了後の状態>

ツールの実行後、Cドライブの後ろに1.22GB(1250MB)の新しい回復パーティションが作成されていることを確認しました。以前の回復パーティションは560MBの未割り当て領域になっています。PCを再起動したときに一度エラーが発生しましたが、何も操作せずに再度起動すると正常に立ち上がりました。(回復パーティションのブート構成データBCD IDが変更されたためと思われます)
📍Windows Update 再実行成功
その後、7日間一時停止していたWindows Updateの「更新プログラムのチェック」を実行しました。エラーが発生していた「Windows 10 Version 22H2 セキュリティ更新プログラム(KB5034441)」のインストールが開始され、なぜか0%のまま約20秒で正常にインストールされました。(※2)
📍まとめ
Windows 10の更新エラー0x80070643は、回復パーティションの空き領域不足によるものであることが多いです。マイクロソフトはこの問題を解決するための更新プログラムを提供する予定ですが、それを待つか、手動で回復パーティションのサイズを変更するかを選択する必要があります。私の場合、手動で回復パーティションを再配置し、その結果、エラーが発生していた更新プログラムが正常にインストールされました。以上、ご参考になれば幸いです。
(※1)
回復パーティションは、Cドライブの直後に配置することをお勧めします。これにより、今後の更新プログラム(大型アップデート)により大きな回復イメージが必要になった場合、Windows は、Cドライブを圧縮して回復パーティションを拡張することができます。
私のPCは過去のGPT変換により、回復パーティションがCドライブの直後に配置されていないため、Windowsが自動で回復パーティションを拡張できないと思います。マイクロソフトがどんな対策を行うのかは分かりませんが、二つ目の回復パーティションができる可能性もあります。この機会に既定のパーティション レイアウトにした方が良いと思います。
(※2)
KB5034441のインストール後、1250MBの内訳をEaseUSツールで調べると、使用済みは576MB(46%)、未使用は674MB(54%)でした。拡張前の回復パーティションの空き容量は調べていませんが、サイズは558MBなので入らなかったようです。
アップデート後のWinRE イメージのバージョン:
Dism /Get-ImageInfo
Version : 10.0.19041
ServicePack Build : 3920
ServicePack Level : 0
Windows関連情報:
・KB5034441: Windows 10 バージョン 21H2 および 22H2 用 ...
・UEFI/GPT ベースのハード ドライブ パーティション
・Windows 回復環境 (Windows RE)
📍コマンドメモ
マイクロソフトの手順に従うと、WinRE パーティションはまず削除され、その後再作成されます。このプロセスは一見すると、パーティションの内容が移動されていないように見えるかもしれません。しかし、実際には、新たに作成されたパーティションに必要なデータが移行されています。
これは、WinREを無効にすると(reagentc /disable)、通常はWinREイメージ ファイル (winre.wim) がCドライブの\Windows\System32\Recoveryフォルダーに退避されます。そして、WinREを有効にすると(reagentc /enable)、退避したWinre.wimがWinREパーティションに配置されるようです。これにより、WinREの機能が再度有効化されます。WindowsのISOファイルからWinre.wimをコピーする必要はありません。
📍自力でコマンドを投入する場合はこちら
私と同じfdisk世代の方々なら、diskpartコマンドの使用に抵抗感はないでしょう。自分でコマンドを入力することにより、問題解決のスキルが身につくというメリットがあります。ツールを使用しないで自力でコマンドを投入する場合は、下の関連情報の記事を参考にしてください。この経験を共有することで、同じ問題に直面した方々の参考になれば幸いです。😊
📍関連情報
・WinRE(回復パーティション)を移動してサイズを 1250 MB に変更する手順
・
Microsoft、KB5034441の更新エラー解決のための更新プログラムの提供を中止
📍追記:2024年8月13日、マイクロソフトはKB5034441のアップデートを廃止し、KB5042320更新プログラムに置き換えました。これによりKB5034441のエラーは発生しなくなりました。
ブログ一覧 |
DIY PC | パソコン/インターネット
Posted at
2024/01/14 20:16:26