VOL.3 電装系連荘が諭した「高期高齢車」忘却
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
水温計の端子固定用樹脂。定番のクラック割れ。樹脂の硬化劣化もさることながら脱着、端子配線接続の繰り返しでクラックがはいってしまうことが多いみたいです。配線が極めて短いのでパネルはずす時は蝶番の根元みたいにして一番最後にはずす部分。無理な力がかかりやすい。同様症状はとなり配置の油温計(実車は油圧計換装)にもでやすい。以前から端子がぐらついていたのは認識していましたが、中身をケースからはずしたら樹脂がバラバラに散開しました。いっそ強度上げてベークライト板削って固定具を作るかとも思いましたが、大幅時間ロスしそうだし、現物樹脂を一体化修理することにしました。
2
中空部分の線が樹脂の脱落により計器ボディ部に接触させて使用すると抵抗値が変わり、温度表示が狂います。
樹脂接着は接着剤使う方が多いみたいですが、今回はホットグルーで溶着させました。白色グルーなら色バッチリですが、持ってた半クリアーでつけました。持ってるホットグルーガンも低温用タイプでだいじょうぶだろうか?グルーの溶解樹脂のにおいで室内が臭くなり、激しくなじられる。おかげで1回目は端子の垂直立て固着失敗。一旦壊して2回目は成功、うまく合体化できました。。グルーはやり直しきくからいいです。メーターケースから出した対象物の裏返し状態での固定方法、周囲の環境(今回は騒音)がこういう作業時は大切ですね。メーターケースに組んでみてロゴと下の突起(メーター内はくぼみ)が合えば成功です。(ずれると水温計の左右水平がでないです)。
3
メーターケース内側は水色に塗られています。ホコリがすごいので綺麗に清掃。常電状態のアンメーターは特に汚れていました。
イブニッションスイッチ端子、ライトスイッチ端子、アンメーター接続端子や時計の端子は常時電気きてる端子なので絶縁確認は重要。しめったホコリが堆積するとリーク、暗電流発生の原因となります。
あと以外な盲点、ヒューズボックスの裏側、表側は結構きれいにしても裏側はめんどくさいので見過ごします。
数年に1度は裏側掃除したほうがいいです。「高期高齢車」は電気系を清潔にしておかねばなりません。再組みの際はヒューズボックスの向きに注意。(2つのヒューズカバー上の表記の上下が、片方が逆さにセットするのが実は間違いの様でいて正しい。
4
はずしたついでに時計も。この頃の物はまだクォーツではない。諸元データによると12V定電圧で日差±1分、走行時の変動電圧12~14Vで日差±2分というほのぽのレベル、でも自分の車は1日で5分程遅れていました。いつも保管時はバッテリーマイナスはずしているので時計精度に関係なく、乗りだし時に合わせています(秒針は無視)。せっかくなので進度調整をと、室内に持ち込み12V定電圧で何日間も調整トライ、毎朝7時の秒針のズレをチェックするのがドキドキ、タイムラリーの様で楽しめました。調整はいったん進みぎみにして徐々に解除していく方がいいみたいです。(時計屋さんの測定器使えば一瞬ですが)おや、今日はわずか1秒のアドバンスとときめき、針をよく見たら2分のアドバンスだった朝もありました笑)。何回も調整して12V定電圧で日差プラス11秒まで煮詰めました。でもバッテリーはずしておく習慣は変わらないので結局一緒ですが・・・まあ乗り出し時に時計を合わせるのも、「さあ出発」と、気をひきしめる、旧車のいい儀式なのではないでしょうか。昔の特殊部隊「よし、ではまず時計を合わせよう」みたい・・・(ハック機能は無いけど)
5
ついでにチョークワイヤーのエンジンルーム内側、あちこち外周が割れ、ワイヤー先端のほつれもひどいので、新品に交換しようと取りはずしました。(チョーク機構は全く使わないのですけど、ただキレイにしようと)。しかし他の全てのスイッチノブ、つまみだけが分離できるのにこのノチョークワイヤーだけができない構造。計器パネルを完全分離するにもまずキャブ側ワイヤを外さなければならない良心的構造・・・
計器パネル脱着は何度もやっているのでその手順はいいとして、「あれっ」と些細な事で手が止まる。
6
つまみ部分のみチェックしてほかは気づきませんでした、並べて見て、交換部品では台座部分が金属(クロームメッキ)から黒色プラスティックにコストダウンされていることに気づく。台座部分はパネル表面に露出する部分。質感が大幅に落ちる。どうするか。台座部分だけ「アルティメイトミラークローム」で処理するか、もともと黒地だし、でもこの外気温ではクローム艶がうまくでないに違いない・・・台座の厚みも違う。些細でなくて重大です。しばらく眺めていましたが結局元々の方を使い続けることにしました。このつまみのデザインが好きなのですね。「C」はチョークの頭文字「C」。
7
ついでにコックがすぐ固着する傾向があるヒーターコック周辺をモレ、その他点検。上部のコントロールレバーと連動した裏側の突起がコックを回す(温水循環 開く)のと、同時にブロアモーター用3極可変抵抗器のリンクを動かしブロアモーターを回すという凝った構造。細いコントロールレバーをリンクで介してかたいコックを回すので強度設計上、この部分やや無理があるのではと・・・感じます。ヒーターコックとブロアモーターコントロールは独立していたほうが使い勝手はいいと思いますが・・・・。今回ここのコックは「開」で固定。コントロールレバー連結L字金具をあえて外して、ヒータッコックの代わりに季節ごとにラジエター側のバイパス側手動コックで「開」、「閉」コントロールするようにしました。あとブロアモーター用3極抵抗器を「よせばいいのに」ばらして、もとの位相が解からなくなったのと、抵抗器のケースに再組み込み時の「テク習熟」に大幅に時間をロスする。製造時はどうやって組んだのか?思考することはいいことです。解けた時はそのレベルに関わらずアドレナリンが分泌されます。
8
夜間照明用そしてインジケータ用バルブは、ついでにすべて新品に交換。容量は3.4W(標準は3W)から1.7W規格にあえてスケールダウンさせる。夜間照明使用時の省電力化と現在も、そして今後も増えるであろう追加メーター用の増量も考慮。明るさがかなり暗くなるかなと思いきや、違いが判らないほど変わらない。夜間照明照度コントロール用パネライトレジスターは回転部分途中で消える接触不良ポイントがでていたので分解。清掃と金具の圧着接点修理で回復。可変抵抗は単純2極割り込みタイプ。抵抗巻線上を接点を移動させて抵抗値を替えるしくみ。最大6.5Ω。中間3.3Ω程度。屋内では粛々と進むのですが・・・車体側は計器パネル持って戻ると寒くて動きがにぶくなります。洗面所ストーブの奪還ができなかったのでホームセンターで1番安い物を購入しセット。時間の経過でストーブがだんだん車体に接近配置となる。未運転の禁断症状もでてきた。顔が寒い。1時間もしないですぐトイレにいく状態。暗い。工事現場の「ボンボリ照明」が欲しい(笑)とこの時は思いました。
この項つづく
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