座席修繕 VOL.2
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
座席の裏側をジ-ッと凝視したのは今回が初めて
1994年にプロにシート生地を張り替えてもらった際、中身(アンコ)もすべて交換したと言っていたけれど、30年でこんなになるもの?・・・
ウレタンは交換したけれど坐部最下層の
うすスポンジはそのままで、その上に新ウレタンかスポンジを重ねた様に見えるんですけど。
8つある穴に棒を突き刺してグリグリしてから抜いた様にしか見えない。詰めたウレタンを裏側から表皮の隅に向けてグリグリ押した跡か・・・
助手席側も確認すると同じ様になってました。
2
ガイドレールよりも底部鉄板は下にかなり膨らんでるので、シート単体をコンクリのフロアに置くと、底に擦過傷ができる。
過去の整備、レストアの脱着の際にできたもの
だろう。防錆ブラックを塗りました。
中央部、あえて塗り避けた
小さな四角い紙が貼られた部分は・・・
シート納品時、あるいは部材納入時の
チェック票の類だったのだろうか・・・
運転席側
上段0813 1,000とある 0813はコスモスポーツの代表型式車種番号
中段 8J とある 製造ロットか納品月か?
判らない
下段 27 とある たぶん製造数番号か組数
(左右の)か?
助手席側
上部左端に「入庫」と印刷が確認できる
(その前、角部分は残念ながら欠損)
横ラインはセロテープの切り口の様なカットライン
短冊状の縦に細長い紙票を手で切って、手書き記入して貼ったらしい。
上段0813 1,500とある
1,500は助手席側を意味するのか?
中断 8Jとある(運転席側と同じ)
下段 27とある(運転席側と同じ)
考古学的な推測と探求はこれくらいにして・・・・
3
座重かかった時の空気抜けの通気孔なのでしょうかね。よく判りませんが・・・
実はこの孔から小さいカステラ色の小粒がポロリポロリと落ちて、マットの後端に
微量ですが溜まっていたのですね。
(どこから湧くのかと思ってました)
メッシュ状の物で蓋をすることにします。
救急箱からガーゼを徴収。
四角く切って、さっきの塗料を
接着剤がわりに使う。
円の外側、外周を塗り固める。
4
真円を筆で描くのは結構神経使います。
こんなもんでしょうか
これでコスは落ちて来ないと思います。
乾いたらいい感じに固着してます。
助手席と合わせ2脚に施しました。
5
虫干しならぬ、シート裏側干しは、
それが理由だったのです。
ついでにシートレール スライド部に給油
スプリング部 シートレールに66-6塗付。
シートスライドレバー
先端ノブの詰まり汚れを除去
(まだ完全に取りきれていない)
こんなとこにもマツダmマーク入ってるのですね。
6
さて 本来の問題箇所 シート表皮裂け部の
補修にやっと着手
(ずっとやり方を考えこんでました)
縫い目に沿った破断は一番補修が難しい。
かつてシフトレバーブーツ修繕でやったように、
硫化ゴムパッチを温度調整可能電熱ペンで溶着しようとしましたが、うまく付かない。
(相手がゴムでないから当然ですね)
次にブラックシーラーを指触乾燥寸前の表面薄膜硬化時にコテで溶着を試みたがダメ。(これは成分の特性と思います)
あれこれ考え、トライの後
合成レザー3角片を山折りに折った物を
「裂け隙間」に蝶番のように貼り付けしました。
裂けた隙間幅はそのまま残して
成形してしまう作戦に変更。
接着はPOR-15パッチパテをあえて使う
白い部分がパッチパテです。
乾燥硬化に時間がかかる代物ですが、
乾燥硬化後の生地への食いつきは強固。
7
段差ができた部分は再度パテ埋め成形
ここだけ一部弾性が下がり、
硬度が上がりますが問題はないはず
膠着力と硬化後の硬さを考慮して
POR-15パッチパテ(ホワイト)で良かった
みたいです。硬化時間はハンパないですが。
画像は硬化後の表面整形。
(カタイ!なかなか削れない)
塗装
艶けしブラックでいけると思いましたが
少しグレーを混ぜました。
フラットベース(艶消し)塗料は乾燥前と
乾燥後の違いが大きいので、調色し直して
何度も塗っていたら細かい段差も
埋まったみたいです。
この辺で「良し」としておきましょう
高解像度のデジカメ画像では
部位の色、質感の違いが判りますが
肉眼視では十分いけるレベルです。
修繕前のこの状態に比べたら
精神衛生上はるかにいいです。
8
座席のボディ固定は
M8ピッチ1.25mm 頭12mm六角ボルト
1脚につき前後計4か所×2脚で合計8本
オス側(ボルト)、メス側(ボディ側ネジ)全てに
ピッチ痛みが見られるので
ダイス、タップ立てをそれぞれ行い修復。
フロント側センターコンソール脇ボルト穴
はタップ立てが難儀。
(空間狭すぎ タップ専用ハンドルが
使えない位置にある)
5mmのスパナで慎重に回す。尚切除油は使った方がいいです。
オス側ボルトはダイス通した後、
WD-40でシェイクシェイクし、
2晩漬け置き。
9
座席戻し準備が整ったところで
普段干さない座席下マットも併せ、
フロアマット左右×前後4ピース天日干し
普段座席がついている時は決して見ることはない、助手席側 座席下リア側マットを捲った瞬間
浮いてひび割れて浮いた遮音コーティングと茶色いサビが視界に入りました。
こんなの一瞬で処理と思いきや、この後
座席戻し「待った」となったのでした。
次回
→「車内フロア出現サビ
ケレンと防錆作業」に続きます。
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