Nautilus、鸚鵡貝、実物はアキバの日本最大のオーディオショップでしか見たことがない。そんなNautilusとはこんなスピーカーである。
こんなスピーカー、普通は見たことがない。
特徴は後ろのチューブである。
スピーカーの振動板は、磁石の力でエッジで浮いているような感じで取り付けられており、振動している。
つまり、前後に振動しているということは、前に発された音が後ろにも発せられていることになる。もちろん、この後ろの音は本来出てほしくない音なので、スピーカーボックスで遮断しヘルムホルツ共鳴で、ボックスに付いている穴から放出される。こういったスピーカーをバフレス型スピーカーと呼び、ほとんどがこのタイプである。家にあるスピーカーにどこかしらにほぼ必ず穴があるであろう。
しかし、このバフレス方式を使うと、低音が不足する。カタログで30KHz~20Hzと書かれていても、カタログ数値は無響室で測定された数値のため、私のスピーカーでさえ、30Hzの音が出ているかわからない(感度の良い測定マイクなんかがあれば計れるけど・・・)。その為、最近のオーディオ機器は、中高音用に小型スピーカーを使い、低音用にサブウーファー(穴がない密閉型)3スピカー構成の2.1chというものをよく見かける(私のPC用スピーカにも使っている)
では、このNautilusはどのようにして後ろの音を処理しているのか。
このチューブで何回も音を反射させ、最終的に消音させているのだ。長さは音の周波数に合わせた長さに設計され、一番下のウーファーはチューブにすると3mになってしまうため、ネーミングのようにオウム貝のように仕上げた。
もっとも、本当にそうなっているかどうか客観的には正直わからない。しかし、このスピーカーの音を初めて聞いたときは完全定位しており、複数並んでいるスピーカーのどのスピーカーから音が出ているのか全くわからず、全ぽ壁全体から音が出ているように感じた。
今をもってしても、このNautilusを超えるスピーカーは私にはない。
クレルのLAT-1000というスピーカーが結構いい感じだったが、どちらも買い揃えると家が一軒建つので買えるものではない。
Nautilusはネットワークが存在しない。その為、チャンネルディバイダーと呼ばれる4way中各ユニットが何Hz~何Hzまで音を出すか(デジタルプロセッサーのようなものかな)装置が存在し、
ソース→プリアンプ→チャンネルディバイダー→パワーアンプ→各ユニットへ
という接続をするためにモノラルパワーアンプであれば8台必要になる。こいつを鳴らし切るアンプはそうそうないのでアンプだけで家が買えてしまう。
Nautilus800シリーズは、そのあまりにも金がかかるNautilusのコストダウンモデルだ。
写真は最新の800D3であるが基本構造は変わらない。ツィーターのみNautilusチューブを使用し、スコーカーにはタービンヘッドと呼ばれる(黒い変な形をした部分)、ウーファーはバフレフ型でユニット2発の構成だ。
私のシステム紹介でも言及しているが、最新の最高級モデルの800D3でも低音は足りないと感じた。
・・・、などと長々と語ってしまったが、現在は高級オーディオには目をくれず規格や機能が新しくなるアンプなどは今後はフラッグシップモデルは買わず、ミドルモデルにする予定である。
しかし、スピーカーは何百年と形は変わっておらず、私にとってNautilusというスピーカーは特別な存在なのである。
Posted at 2019/03/07 02:01:30 | |
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