• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Rosso Alfaのブログ一覧

2013年11月09日 イイね!

裏方で活躍したアルファ達 その2(アルファのトランスポーター達)

裏方で活躍したアルファ達 その2(アルファのトランスポーター達)その1でご紹介したアルファのサポートバン達に引き続き、その2ではアルファの大型トラックやバスシャーシーを利用したレーシングカートランスポーターをご紹介します。




Alfa Romeo 500
500は1937年から1945年まで製造された3tクラスのトラックで、6.1L 75phのディーゼルエンジンモデルの500RE、ガソリンエンジンモデルの500B、ガスジェネレーターモデルの500BRの3種類がありました。
また軍用バージョンは、イタリア陸軍で第2次大戦終了まで広く使われました。

戦後あのFerrariを創設するエンツォ・フェラーリ(Enzo Ferrari)は、元々はアルファの車でレースを行っていたアマチュアレーシングドライバーでしたが、1929年に自分のレーシングチームScuderia Ferrariを設立しました。
そして、1933年にアルファがワークス活動を休止してから1938年にAlfa Corseとして再開するまでの間は、実質的にアルファのワークスチームのような立場でレース活動を行っていました。その頃のアルファのレーシングカーに、あのFerrariの跳ね馬のエンブレムが付いているのはこういう経緯があるからです。

Scuderia Ferrariでは、当初LanciaやCeiranoのトラックシャーシーをもちいたトランスポーターを使用していましたが、1937年頃からはAlfa Romeo 500のトランスポーターを使用しました。
この写真を見ると、少なくとも3台の同型トランスポーターを所有していたようです。


1/43ミニカーの世界では、米国のExotoから非常によい出来のものが発売されています。


後ろのドアが開閉できるので、車両の積み込み状況を再現できます。
時代考証的にちょっと合わないのですが、1935年のAlfa Romeo 16C Bimotoreと組み合わせてみました。
これは、強力なパワーのメルセデスやアウトウニオンのシルバーアロー軍団に対抗するため、Bimotoreという名の通りフロントとリアに3.2L直8エンジンを搭載した怪物GPカーです。







ちょっと余談ですが、500のトランスポーターの前にScuderia Ferrariで使用されていたCeirano C47 CRAトランスポーターのミニカーもABC Miniaturesから発売されています。
手前の車は、シルバーアロー軍団相手に奮戦していた1934年のAlfa Romeo P3 GPカー(Rio Models製)です。


500のトランスポーターは、戦後のF1創成期を席巻したTipo 158/159 Alfettaの時代もAlfa Corseで使用されていました。


この時代の500トランスポーターのミニカーもExotoから発売されています。
#1は1950年シーズンのTipo158(Western Models製)、#22は1951年シーズンのTipo159(Minichamps製)で、いずれも伝説の名ドライバー ファン・マヌエル・ファンジオ(Juan Manuel Fangio)がドライブしたF1マシンです。





 
Alfa Romeo 800
800は1940年から1947年まで製造された5.5tクラスの大型トラックで、当初はイタリア陸軍用として導入されました。8.7L 108phのディーゼルエンジンモデルの他に、ガソリンエンジンやガスジェネレーターモデルもあったようです。

800は、Ferrari創成期の1948年~1951年にかけて、Scuderia Ferrariのトランスポーターとしても使用されました。


このミニカーはイタリアのGila Modelliから発売されていましたが、その存在に気付いた時は既に絶版になっていて、未だに入手できていません。これは、ネットから拾ってきた写真です。
Gila Modelliは、Robelto Gilardoniさんというイタリアの古い働く車オタクのオヤジが一人でやっているガレージメーカーなのですが、イタリアの古いトラックやバスや特装車の分野では非常に頼りになるメーカーです。


このトランスポーターは、1950年に白とグレーに塗り替えられるまでは、黄色と赤の派手なカラーに塗られており、Tronからこの時代のミニカーが近日発売予定になっています。これは買い逃さないように絶対手に入れねば・・・・(笑)


Scuderia Ferrariで使用されていた800のトランスポーターは、1951年にイタリアのプライベートチームScuderia Marzottoに売却され、1954年まで使用されました。
Gila ModelliはScuderia Marzottoバージョンもちゃんと作ってくれています。
1952年シーズンにScuderia Marzottoからレースに出走した Ferrari 225S Spider(Gamma Models製)とのショットです。





Alfa Romeo 450
450は戦前の430の改良版として1947年から1959年まで製造された大型車で、エンジンが80hpから90hpにパワーアップされると共に、ドライバーキャビンが延長され長距離運転時の快適性が向上しています。


このGila Modelliが再現したトランスポーターは、多分レーシングカー用ではなく1950年代使われたアルファの市販車運搬用のものと思われます。
手前の車は1954年のAlfa Romeo 1900 Sport Spider(Yow Modelli製)と1955年のコンセプトカーBat7(Bizzare製)です。 




1952年のDisco Volante Spiderと1953年のDisco Volante Coupe(いずれもBizzare製)と並べてみました。


 
Alfa Romeo 900
900は800の発展型として1947年から1954年まで製造された9tクラスの大型トラックで、9.5L 130phのディーゼルエンジンを搭載しています。
この時代のAlfa Corseでは、900の連結トレーラータイプの大型トランスポーターが使用されていました。
これは、1953年のルマン24時間レースのパドックで撮影された写真です。


900のトランスポーターもGila Modelliがちゃんとモデル化してくれています。
上に乗っている3台の6C 3000 CM 3.5は、1953年のルマンに出場し、残念ながらいずれもリタイアに終わった車達です(Tron製)。
手前の#602は同年のミッレ・ミリア(Mille Miglia)に出場したファンジオの車で、首位を走行中にタイロッドが折れたにもかかわらず、前輪の片方がふらふらになった車を超人的なテクニックでねじ伏せてゴールまで走りぬき2位に入った伝説の車です。




 
Alfa Romeo Mille(1000)
Milleは8~11tクラスの大型トラックで、11L 163~174phのディーゼルエンジンを搭載しています。1958年から1964年まで製造されたこのMilleが、アルファが自社生産した最後の大型商用車両となりました。


1960年代後半から1970年代のAutodeltaのトランスポーターとして、Milleが使われています。




このMilleのトランスポーターは、ABC Miniaturesがモデル化してくれています。
前回の記事でご紹介した、AutodeltaのF12サポートバンやGiulia SWと並べてみました。


手前の2台のTipo33/2の内、#20は1968年のデイトナ24時間レースで5位入賞、ロングテールの#39は同年のルマンで4位に入賞した車です。


このMilleを最後にアルファ自製のレーシングカートランスポーターは終焉を迎え、1980年代以降は、以前のトランスアクスルアルファの記事DTMの記事でご紹介したような、IVECOのボックストレーラーが使用されています。
2013年11月05日 イイね!

裏方で活躍したアルファ達 その1(アルファのサポートカー達)

裏方で活躍したアルファ達 その1(アルファのサポートカー達)アルフィスタの方でもご存じない方が多いと思いますが、アルファは1988年に商用車の自社生産から撤退するまで、トラックやバンのような商用車も製造していました。
レーシングチームを裏方として支える車達にも、こうしたアルファの商用車が活躍していましたので、2回に分けてご紹介します。まず今回のその1では、アルファのサポートバンをご紹介しましょう。

Romeo 2
Romeo 2は、戦後アルファの飛躍を確立した初代ジュリエッタのデビューと同じ年1954年に発表された1tクラスの小型商用車で、1967年まで13年の長きにわたって約4万台製造されました。
ジュリエッタから流用した1,290cc直4DOHCエンジン(35ps)をフロントに縦置きした前輪駆動車で、1,158cc 2気筒スーパーチャージャー付きディーゼル(30hp)版もありました。
モノコックボディーではなく独立したラダーフレームを持っているので、バンだけでなく色んなボディーバリエーションがあります。


アルファの象徴の盾はジュリエッタのものをそのまま流用しています。


シートの手前に見える大きなこぶ(エンジンカバー)の中にエンジンが縦置きされています。
ギアボックスも縦置きなので、シフトレバーがかなり後方から生えています。
夏はエンジンカバーがチンチンになってかなり暑そうです(笑)。


エンジンカバーを外すとジュリエッタの1,290ccツインカムエンジンが顔を出します。
こんな商用車にツインカムエンジンを搭載するのはホンダとアルファ位のものでしょう(笑)




ボディーに書かれた ”Assistenza Clienti”から分かるように、アルファユーザーのプライベートチームをサポートする為のハイルーフ仕様Romeo2バンの1/43ミニカーです(Progetto K製)。




50年代~60年代にかけて活躍した有力プライベーターScuderia St. Ambroeusが使用した、OM Leoncino 1トラックを改造したトランスポーター(IV Model Factory製)とのツーショットです。
積載されている#34のSZは、1963年のルマン24時間レースに出場した車です。




通常ルーフ仕様のプライベートチームサポートバンです(M4製)


1955年のミッレ・ミリア(Mille Miglia)に出場し、総合56位、GT1.3クラス6位を記録したGiulietta Sprint(Bang製)とのツーショットです。


1956年のミッレ・ミリアに出場し、リタイアに終わったGiulietta Spider Monoposto(Tron製)とのツーショットです。


1957年のタルガ・フローリオ(Targa Florio)に出場したGiulietta Sprint Veloce(Metro製)とのツーショットです。


1960年代中ごろにアルファのワークスチーム アウトデルタで使用されていたサポートバン(Progetto K製)です。




1965年のルマン24時間レースに出場し、217周でリタイアに終わったTZ2とのツーショットです。


当時アウトデルタで使用されていたFiat 645/662 N2トラックを改造したトランスポーターのミニカー(ALM Model製)もちゃんと発売されています。


Romeo 2は、アルファ以外のレーシングチームにも使用されていました。
これは、Scuderia Ferrariで使用されていたサポートバンです(Progetto K製)。


1958年の1000 km Buenos Airesで優勝したFerrari 250TR(heco Miniatures製)とのツーショットです。


1956年から1965年まで、主にF1で活躍したイタリアのプライベートチームScuderia Centro Sud で使用されていたRomeo 2サポートバン(Progetto K製)です。




1958年シーズンのF1を戦ったScuderia Centro SudのMaserati 250F(SRC製)の2台とのショットです。


この時代のScuderia Centro Sudが使用していた、OM Leoncinoサポートトラック(IV Model Factory製)やFiat 642トラックを改造したトランスポーター(ABC製)のミニカーも発売されています。




Castrolオイルが使用していたサポートバン(Progetto K製)です。




時代考証的に正しいかどうか分かりませんが、英国のオイルメーカーなので1958年のルマン24時間レースに出場したLotus 15 Climax(Pinko製)と並べてみました。


こちらは、1959年のルマンで10位に入ったLotus Elite Mk.14 Climax(IXO製)です。


1960年シーズンを戦ったLotus 18とFord Thames 400Eを改造したTeam Lotusのトランスポーター(いずれもSMTS製)とのショットです。


F12
Romeo 2の後継車として1967年にF12がデビューし、1983年まで約18,000台が製造されました。
顔つきがジュリア系になり、1,290cc直4ツインカムエンジンも52hpにパワーアップされています。1973年からは1,760cc直4ディーゼルエンジン(50hp)版も追加されました。




1960年代の終わりから70年代にかけてアウトデルタで使用されていた、F12のサポートバンです。




1971年のタルガ・フローリオ(Targa Florio)で優勝したTipo33/3(BBR製)とのツーショットです・


同時期のアウトデルタでは、Giulia SWもサポートカーとして使用されていました。




1970年のハラマ(Jarama)4時間レースで4位に入賞した#3のGiulia 2000 GTAmや1971年の同レースで7位に入った#35のGiulia 1300 GTA Junior(いずれもScala43製)と組み合わせてみました



次回その2では、アルファの大型車を改造したレーシングカートランスポーターをご紹介する予定ですので、乞うご期待!!

プロフィール

「@hikaru1322さん、お気遣いありがとうございます😊 無事岡山Dに到着しましたが、車を降ろしたらミッション警告灯が消えていました(アルファあるある)😓 ギアポジションセンサー異常のエラー履歴が残っていたので、このセンサーがお亡くなりかけているのかな?😰」
何シテル?   06/08 16:08
セクシーな赤いイタリア娘をこよなく愛するRosso Alfaです。 ちょっと古めのレーシングカーとそのサポートカー、トランスポーターのミニカー収集も趣味の一つ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2013/11 >>

     12
34 5678 9
1011121314 1516
1718192021 2223
24 25262728 2930

リンク・クリップ

C3に「ONE LAP CORT(ワンラップコート)」施工しました! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/05/15 22:32:35
Hayashi Racing主催 第4回FL500走行会 in 岡国 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/10/25 20:38:22
【セルフ備忘録】アルファロメオ オーナーズマニュアル参照方法 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/04/17 11:54:41

愛車一覧

アルファロメオ ジュリア アルファロメオ ジュリア
私も来年古希の歳を迎えますので、まだ元気に車に乗れる内にアルファ最後の純内燃機関、後輪駆 ...
アルファロメオ 4C アルファロメオ 4C
営業さんと話をしてから1年2か月、平成27年1月27日やっと納車となりました。 全世界1 ...
マツダ アクセラスポーツ(ハッチバック) マツダ アクセラスポーツ(ハッチバック)
息子が都内転勤の為に車を手放さざるを得なくなったので、前車のジュリエッタを売却して、1年 ...
アルファロメオ ジュリエッタ アルファロメオ ジュリエッタ
11年、12万km乗った156(2.5V6,6MT)から、2012年3月にジュリエッタQ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation