僕の人生の最大の失敗

50前にしてドイツ語を学習している。

学問なんて、勉強なんて、実際いくつになってもできるものなのだなあ、と感心する。

ところが恋愛、特に性愛となるとそうは行かないようだ。

最近めっきり、「好きです」と言ってくれる人がいなくなった。

もう賞味期限が切れたようだ。

お金を積んで引き取ってもらうほかないようだ。



28で玄人で童貞喪失、35で素人童貞脱却。二度の結婚を経て42歳で離婚。

以後一人だけ恋人ができて、初めての20代女性との肉体関係のある交際。

ようやく「春」を経験した。



僕の春は、10年もなかったのだ。

悲惨、の一言だ。

なぜなら、もっと長きに亘り、（若い）女性の心と身体を愛したかったのだから。



看護大学では、カラオケデート、図書館デート、サークル外でのハイキング、夜の浜辺の散策、2週間の同棲など、正に「青い春」を経験できたが、それも「プラトニックな良い思い出」として（肉体関係のある2人の妻の思い出は完全消去されているからこそ）非常に重い価値を持って我が人生の思い出、老人晩期を支えるであろう「よい記憶」として存在しつづけるだろう。



しかし、新しい恋いをしたい。この願いは消えない。あまりに悔しい。
晩生は恋愛自由主義の時代にはふさわしくないのだ。