2020年11月22日
コロナ禍のなか、電車で咳き込むと暴言を吐かれるの件
堺を過ぎる。
普通になって読書を続ける。
両隣の人間が降りていったが、左側には新たに女性が座る。
右には誰も座らない。
ので、しばらく放置してそのままなのを確認して、リュックを置いた。
しばらくしてまた咳き込んだ。
仕方ないなあ。
ふと見上げれば斜め前のおじさんもマスクをしていない。
僕も、咳き込まなければ、マスクをしていなくても、90%は隣に座ってくる。
食べていたりすると、座ってこない。
そういうものなんだなあ、と思う。
いろいろ考えてくると、あほらしくなる。
ただ気分転換のために、立ち上がって後ろを向いて窓を開けた。
偶然停車した。
どこだ?
「岸和田か」 故郷の岸和田である。僕は岸和田ハーフだ。
いろいろな思い出を思い感慨に耽っていると、
若い女の声がする。
「迷惑なんですよ」声高な声。
「何が迷惑ですか?窓を開けたこと?」尋ねる。
「咳です。咳をするなら、ティッシュを当ててください」
なるほど、咳き込むことで、不安になるというわけか。
咳にも、いろいろ原因があると思うが、
誰も他人にうつそうなどというのではない。
人間というものは、小さなひとつを取り上げて、やいのやいの言うものなのだなあと、馬鹿らしくなった。
そう考える前に、僕は振り向くと女性はいない。下車するのかいなかった。
ふと見下ろすと、リュックの上に携帯ティッシュが置いてある。
これは優しいことだ。
そう思って口にした言葉が「merci beaucoup」だった。
しかし、ティッシュは必要ない。持っているといえば持っている。
昼に使ったやかんの水でびしょびしょだが。(昼に自炊しているので。コンロでカップパスタを食べた)
返そうと思うが、どの女性だった?
女性という認識しかないので、特定できない。
いらないものはいらないので、返そうと思ったが特定できない。そのうちドアが開いた。人が出て行く。誰だっけ?
とにかく手から離そう。
これまた「a vous」といって車外へ投げた。
くっだらねえな、と思った。
何に?
なぜ折際に文句だけ言っていくのか?
これじゃあ、当て逃げ、と同じだ。
そして席に戻って、文句を言いながら考えた。
つづく
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コロナ | 日記
Posted at
2020/11/23 00:13:00
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