2018年07月22日
6)今年の旅程
アヴィニョン:プロバンスの中心都市。今年は7月6日から24日まで演劇祭が行われる。僕はその翌日に入る。演劇祭を鑑賞することはとてもすばらしいことだけど、それを外すのは、10歳の娘には早すぎること、騒がしいと旧ローマ教皇庁の雰囲気が壊れること、短い旅程に町めぐりが十分できなくなるから。ローマ教皇庁は今はバチカンにあるけれど14世紀にはここフランスのアヴィニョンにあったのです。宗教の総本山って大金持ちだから、一気にアヴィニュンが栄えて、それが現代にも影響している。この事件(アヴィニョン捕囚)は15世紀のプロテスタントの登場につながるキリスト教の歴史。それをじっくりと学んできます。
アルル:ヴァン=ゴッホで有名だね。理想を求めて南仏へ移住。絵画仲間を誘ったけれどゴーギャンだけが付いて来てくれた。だけどあるとき、ゴッホが贔屓にしていた娼婦をゴーギャンが愛してしまったことに嫉妬して、ゴーギャンを刺そうとする。ゴーギャンに見つかって、計画は未遂、自ら左耳を切り落として精神病院に入院した。有名な「ひまわり」や「アルルの跳ね橋」はこの地で描かれたもの。アルルのもうひとつの顔は古代ローマ遺跡が豊富に残っていること。2000年前の遺跡が現代にも残り、古代劇場は今でも使用されている。円形闘技場、ローマ浴場、古代墓地・・・数々の遺跡が残る珍しい町。娘にはビゼーの「アルルの女」が印象深いか。
オランジュ:英語だとオレンジ、オランダ語でオラニエと表記するけれども、果物とは関係なく、もともとはアラウシオという名でこれが変化したものだという。12世紀にはオレンジ公(オラニエ公)の支配となり、オラニエ公はナッサウ家と結びつき、現在のオランダ王家の血筋となる。有名なのはルイ14世が「偉大なる壁」と讃えた古代劇場。それは普通半円形で、円を切ったところの中心に舞台を設けて円形の客席と反対側に壁を立てます。幅103m高さ37m それはもう異様な威容でしょう(笑)。演劇やコンサートに利用されています。
最後に地中海に面した浜辺の町と、その手前にあるラムサール条約に登録されているカマルグ湿原について。アルルからレンタカーを借りて地中海に向けて走ります。しばらくすると麦畑に出るはずです。ひまわり畑は少ないはずです。麦は既に刈り取られていることでしょう。大きな湖の脇に出ます。フラミンゴがいます(フラミンゴはアフリカフラミンゴとヨーロッパフラミンゴに分類されます。ここにはヨーロッパフラミンゴが自然繁殖しています)。砂地を利用した牧場がいくつもあって乗馬が楽しめます。そして浜辺の町、サントマリードゥラメールに到着です。古風な教会を中心にした町です。遠浅の海で海水浴を楽しみます。
Posted at 2018/07/22 15:27:47 | |
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