
この写真の通り、ラックレールが見える。
アプト式の地下鉄なのだ。
全線にラックレールが敷かれていたようであるが、丘の上の終末駅で降り立つと、
枕木にそれを撤去した跡を見て取れたので、必要のないところは粘着式で走っているようだ。
しかし実際は、トンネルの断面が小さいために、
リニアモーターによって動力を得ていると考えることができる。
その証拠は、枕木にリニアモータの固定子を見ることができるから。
大阪なら鶴見緑地線、東京なら大江戸線でもみられる。
ただ日本ものはレールの真ん中にあるが、ここリヨンは片側に設置されている。
恐らく、車両側は左右両側にモーターがついているはずだ。
そしてラックレール用の回転式モーターも当然ある。
ラックは始発の市役所前駅から設置されている。
この駅は端頭式1面2線のホームであるが、端頭に向かって上り勾配なのである。
地下鉄ははじめ、下り勾配で出発するということになる。
そののち急勾配で次の駅へ向かう。
ここが最急勾配地点である。
ラックレールで上る間は独特のモーター音と走行音を耳にすることができる。
停止時のショックはそれなりであるし、立ち席はスタンションポールか座席にしっかりとしがみつかないと、弾き飛ばされるくらいだ。
次の駅までラックレール(トンネル区間)。トンネルが終わると、粘着区間に変わってスピードが上がる。
左側には逆方向の分岐で車両基地に入る。
下りはどうか。ラックレールに全車両がかかるまでは、微速前進。
ラックレールにかかってもそれほど速度は上がらない。
ブレーキの関係だろう。停止できなければ一大事だ。
こうして、市役所前に向かって、下り勾配を進む、上り電車は、時間をかけて進むのである。
さて、ようやく答えである。
この地下鉄の勾配は11%。
そう表記してあった。 日本流なら110パーミル。
自動車でも大変な坂道だ。
日本のケーブルカーの緩い勾配区間と同じ数字です。
ところで写真に見ると、車両の新しさに対して、トンネルのつくりが古いように感じる。
これはケーブルカーの廃線を利用しての再生線なのだろうか??
という疑問が容易に涌いてくる。
なぜなら・・・
なぜでしょう。明日のブログに続く(引っ張り商法)
サンポール駅は、リヨンの地方私鉄をSNCF(フランス国鉄)が再生した路線の始発駅でした。
・・・
Posted at 2016/08/17 20:29:33 | |
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Fe 鉄分 | 日記