
この晴れ男が、雨旅とは珍しい。
しかし、これを登山に限ってみてば、雨や霧、それでなくても曇天、ということは多数であった。
山ノ神には嫌われているのだろうか。
旅程3日のうち1日でも天候がよければ、立山に登るつもりの旅だった。
サンダーバード、つるぎ と乗り継いだ。
天候は曇り。当初の予定では、城端線で高岡、そして氷見へ行く予定だったが、
「サンダーバード」の遅れが「つるぎ」の遅れとなり新高岡駅での城端線への連絡がなくなったことで、
完全にその気が失せた。
(近畿地方の人間にとって、「サンダーバード」が富山に直通しないことはとても不便になった)
ままよと、富山駅まで乗車。
どうにかなるかと、地鉄立山駅へ向かった。
ホテルに荷物を置いて、どうするか迷った。
(1)立山登山を企てる。雄山までは登れないから、室堂まで行ってみくりが池温泉に行く。
(2)称名滝へいく。
思案したが、(1)は雄山登山と組み合わせることもできると考え、(2)にすることにした。
駅前の食事処でお昼を済ませ、隣の砂防博物館で立山の治山治水を学んで、バスの時間がタイミングがよかった。
バスの運転手は「まだ雨が降らないから大丈夫だろう」という。
きっと景色のことを言っているのだろう。ならば、谷側になる右側の座席を陣取ろう。
バスが走り出してしばらくすると雨が降り出した。
常願寺川の支流を遡る。
「悪城の壁」とよばれる安山岩の岩肌がある。高低差数百m。この上の溶岩台地には、
室堂につづくアルペンルートのバス道が拓かれる。
川はまだ青い。川底が見えるほどに青く澄んでいる。
その青さを見ることができるのは、砂防ダムの溜りの部分だけのこと。
溶岩地形の立山は非常に脆くできている。
噴火が古いので、氷河期も経験していて、
カルデラ(火山地形)のほかにカール(氷河地形)も形成している。(モレーン(残丘)も確認できた。
雨のたびに土砂が流れ出す。少しの雨であっというまに、川が濁っている。
砂防ダムの数がおびただしい。
そしておそらく常に工事中。
現代文明のもとに人類が富山県に住み続ける限り、常に工事中・・・
日本の砂防工事のパイオニア的存在ではないだろうか。
そしてバスの終点(ここまでは一般車も入ってこれる。)
雨の中、傘をさしてしばらく歩く。
30分くらいあるいただろうか、滝の音とともに、すぐさまその姿が見えてきた。
(その前に、先行く人の歓声が聞こえてきましたが・・・)
落差日本一の滝です。(4段になっていて合計350mの落差、これで日本一といいます。
単独の落差日本一は那智の滝です)
しばし休憩。登山のために用意した行動食の一部を頂きます。
何組かのグループ、カップル、家族連れが去っていきました。
それでも、「まだまだ」とお父さんは居座ります。
なぜか。急ぐたびで無し(このあと回るところがない)
そして、何より、雨が強くなれば、雨量の多いときにだけ見ることのできる、ハンノキ滝が姿を現すだろうから。
既に、細く流れ始めている・・・
30分ほど待ちましたが、少し流れているのを写真に・・・あまり写りませんでした。
(最終日、溶岩台地の滝見台からは二つの滝がはっきりと見下ろせました)
バスの最終便の一つ前で戻って、早めのチェックイン、温泉を楽しんで初日は終了。
今日の学び、
日本一の落差の滝 称名滝
立山の谷筋は至る所、砂防ダム
Posted at 2016/09/27 02:14:18 | |
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