情熱開放のブログ一覧

レンガが・・・と書きながら、駅舎はコンクリート作り・・・

これは明らかに北フランスだから、ナチスドイツの空爆で失われてコンクリートで新築した

というものだろう。

ル・アーブルは街中が戦争で失われ、コンクリートで再建されたように（世界遺産になったと思う）

アミアンが近づくと、線路の脇に池というか、沼というか、そういうのが点在、散在するようになってきた。

駅の付近図を見ると、いかにも町の周りの河川沿いは湿地であることが示されている。

そして、そうした土地は石材に恵まれないからだろうか、

建物に多くレンガが用いられている（それは市内の散歩で気づいた）

町に着いたら、先ほどまでの晴れ空は何処かへ。曇天である。

気温も下がっている。

とにかく世界遺産にも登録されているカテドラルを目指すことにする。

アミアン駅の表示板。

緑が到着の表示。

大きな数字が到着予定時刻。

その左の小さな文字。

a　l'heure　（アクセント記号省略）　は「定刻通り」　（アラーとよむ）

retard　は「遅延」　（ルターとよむ）

右の文字は出発駅　　（ルーアンからのはバスのアイコンがあるので、バス路線）


僕の本来の列車は　9h22着で、これが1h45遅れだから・・・11h07に到着する？？

電光掲示板の時刻が、現在10h58だから、

乗ってきたのは、定刻通りの10h52？

じゃあ、10h38着の45分遅れってなんだ？　（アミアン行きが15分おきに出ているなんて考えられないが･･･）


3列車がこの1本にまとめられている？



分からないまま、（とにかく9時到着予定が11時到着になったのには間違いなく）



アミアンの駅で（ホームも改札も一体だから、改札で駅員を捕まえられるとは思うべからず）

この先、乗り換えて更に田舎に行く人は、乗り継ぎができず、どうしたらよいのかと尋ねていた。

みな、怒りの様子はない。途方にくれた感じではあるが。バスかタクシーか、自力移動も

選択肢と説明されている。



日本なら、列車の中で車掌を捕まえて、この先の乗り継ぎはどうなるのか、と尋ねようものだが、

何しろ、今乗っている列車もどうなるかわからない、ということなのだろうか。

それとも車掌も情報がないので説明が得られないと考えているのだろうか。


確実な結果が出てから、次を考える。それまでは今を生きる（楽しむ）。

それがフランス流なのだろう。

今度の列車は停車駅が多い。

しかも、これも次第に遅れ始めるのだ。

救いは、飛行機雲。この散布のおかげで晴れているのか？

10時の北フランス。

少し気分は収まった。

列車が動き出す。ここは北駅。国際列車が走る駅。

ベルギー、オランダ、ドイツ、そしてイギリス。

しかしこの列車は、北フランス、ピカルディの町、アミアンへ向かう。

一つ目の駅、コレイユに着いたら、動かなくなった。

なかなか発射しないなあと思っていたら、

「こしょうにつき、電気トラブルにつき、運行中止」と。

車掌が車内を回って、客に目的地をたずねて回る。



ホームにいて時間つぶしをしている客に尋ねたら、

「架線が断線。上下線とも止まっている」

「アミアンには行けない。パリには戻れるが」

「バスか何かを準備しているのだろう。いつになるか分からないけど」



考えた。パリに戻って仕切りなおすか。すぐ隣に来た、コンピエーニュ行きに乗って、

ブルボン王朝の宮殿に行くのもよかっただろう。


迷っているうちに列車が出る。



バスが用意されるという噂。その後動きはない。

多くのフランス人のように、車内でじっと待つことのできない僕は、

あれこれ考える。

本当に架線が切れたのか？

別線のコンピエーユ行きは出発した。反対のパリ行きも来る。アミアンからの列車も来る！

ということは上りは動いている。

ならば、この列車だけの故障で、このあとの１時間後に出るアミアン行きは走る。



そうだろうと思ったら、案の定。

なんのアナウンスもなく、その列車が来る。その列車の車掌に尋ねる。

この列車は動くという。大急ぎで車内にいるむすめを降ろして飛び乗った。


１時間遅れでアミアンに着く。