
今回の試乗は、最初にメガウエブのクローズドコースで、その後、東京トヨタ開催の試乗会に行って各種モデルに乗ってるので、表記上は3.5RS Advanceの表記になっているが、文中では各種モデルを比較している。東京トヨタ主催の試乗会ではあまり写真は撮ってない。なお、通常のブログ形式で上げないと、写真の数に制限があることがわかったので、今度から通常のブログ形式で書く方がいいかもしれないと思った。
総論としていえるのは、「買っても後悔しないだろうと思うクルマ」。多分、ご近所からも家族からも、「いいクルマね」と言われる。 依然、おすすめのグレードは547万円の2.0Gだけれど、「買ってやるから一番高いのをもってこい」と選んでも割とがっかりしない。ジャパンカラーも、革張り内装もごく僅かなオプション料金で選べるのが日本車の良さだ。塗装の素晴らしさは、レクサスLSには及ばないが、量産でよくこれだけ均一な塗装ができるものだと感心するレベル。マツダ車の2倍くらい表面が平滑に仕上がっている。

量産車とは思えない、塗装の平滑性
しばらく乗っていると感じるのは、無難という言葉よりも、隙の少ないクルマという表現が合っていること。レクサスLSが重すぎてコケた結果、クラウンの3.5にユーザが流れてくる可能性は高いと思う。後ろから見ると、なんとなくレクサスっぽい空気も感じられる。それくらい、工作精度があがっていて、レクサスの中堅あたりより、走りはもちろんのこと、品質面でも逆転している。
3.5HVは、公道で使うには明らかに過剰な加速力で、制限速度近辺の速度域だと、WRX-STIやシビックTypeRを超えるレベルで加速できるので、交通の流れを乱さないように自重する必要があるほど速い。 クラウンでサーキットに行くなど考えたこともないが、本気で動力性能を開放したければ、富士の直線で踏んでみる以外に発揮する場所はない。 かつて、日産が、シーマという名前で3LのV6エンジンにターボで過給して255馬力を発生する直線番長なセダンを出したことがある。「ちょい悪」な雰囲気もあって、「シーマ現象」と呼ばれる暴走オヤジが好んで買った時代があった。クラウンは、ドレスアップの仕方によっては、ちょい悪な雰囲気も出せるので、「クラウン現象」を楽しみたい世代に受ける可能性はあると思う。 日本車ではちょっと他に見当たらないくらいの動力性能だし、直線番長ではなく、コーナーで前荷重を入れてやれば、スムースに旋回に入る。(旋回後のブレーキ踏み増しによる、ノーズの制御は、ハイブリッドのブレーキのため、調整しづらく、がくんと失速してしまう。2.0はちゃんと反応するので、まだノーマルのブレーキの制御性には追い付いてない)
なぜ★4つなのかといえば、性能過剰なゆえ、前述のシーマ現象と同じ暴走親父の仲間だと思われそうだからだ。 それと、700万円でこれ一台で済ますより、NDロードスターと、フォレスターの2台を買うほうが、より人生が楽しいんじゃないかと思うこともあるからだが、それは人それぞれかもしれない。なお、フォレスターでもゴルフには行ける。

新型クラウンの4枚のドア全てにドアスタビライザーが装備されていることに気が付いた。このドアスタビライザーも効いている。
クラウンにも、もちろんトヨタの新世代の通信システムである、T-Connectが搭載される。このT-Connectが狙っているトヨタが考えるクルマの未来については、また別のブログ稿で述べたい。

写真はT-Conectの送受信機
Posted at 2018/07/08 15:07:00 | |
試乗記 | クルマレビュー