予行に引き続き
航空自衛隊小松基地(石川県小松市)で行われた
「'15航空祭 in KOMATSU」
シルバーウィーク5連休のちょうど真ん中9月21日(月・祝)に開催
大変な混雑が予想されました

じつは 2014年まで入場時の手荷物検査は実施しておらず
ゲート入ったら素通りで結構緩かったんですが
2015年からは手荷物検査を実施カバンの中に危険物が無いかをチェックします
いつもならオープニングフライト直前に開門なんですが
今回はこれがあるため開門時間は早かったです

基地内には自衛隊グッズの売店や
飲料 食べ物の売店などが出店
変わったところではカイロプラクティックなんかもありました
上空を飛ぶ戦闘機等を見てると肩や首が凝るため揉みほぐしてもらえます
陸上自衛隊の装備も展示してます

3・1/2tトラック(73式大型トラック)
第14普通科連隊/金沢駐屯地(石川県)
通称3トン半
悪路走行時の標準積載量が3.5トンですが
平地などの一般道の走行なら最大積載量は6トン 人員なら22人乗車可能
最低地上高が330mmある全輪駆動(6WD)
深さ80cmの水に浸かっても走れるように吸・排気系も高い位置に設置
運転席まわりに装甲板が付いたタイプですね

野外入浴セット2型
第10後方支援連隊/春日井駐屯地(愛知県)
構成
トレーラー搭載機材(ボイラー 揚水ポンプ 発電機)
野外浴槽 シャワースタンド 業務用天幕(補給用)
貯水タンク1万リットル
総出湯量 5.4t/h
入浴可能人数 約1200人/日
野外において軽易に入浴を実施する装備で
3 1/2tトラックによりけん引します
日本航空123便墜落事故での災害派遣時にボランティアから提供を受けたところ
隊員たちに好評であったため制式採用になりました
また阪神淡路大震災や東日本大震災などの避難所等での
入浴支援においても能力を発揮しました
春日井駐屯地からということで暖簾には「尾張の湯」とかかれてまして
実際に足湯として体験することが出来ます
展示飛行を観ながら足湯で温まるなんて風流なことも出来ます

感染症対策用陰圧式エアテントシステム
第10後方支援連隊/春日井駐屯地(愛知県)
気柱 天幕には 悪天候 紫外線 オゾン 高熱 雨 風 暑さ 寒さ
などの過酷な条件に晒されてもほとんど劣化しない
クロロスルフォン化ポリエチレン製ゴム引き布を使用してます

野外において災害救護所や緊急病室として使用する
結核などの空気感染する病気に対しては空気清浄型陰圧装置と組み合わせ
テント内を陰圧に制御し空気感染隔離室として使用することも可能
鳥インフルエンザやエボラウィルスなどいろんな感染症があるため
こういう装備も必要なんですね
航空自衛隊の装備も展示してました

ウニモグ (U5000)
第6航空団/小松基地
用途:機体回収車
メルセデス・ベンツ製
ウニモグは舗装された道では最大90km/hで走行が可能
45度の坂道でも走ることが出来ます
また水深120cmでも走ることが出来るので冠水や倒木などで
トラックや重機が通れない場所でも救難活動が行えます
Unimogとはドイツ語で「Universal-Motor-Gerät」
多目的動力装置という意味だそうです

81式短距離地対空誘導弾 発射装置
第6基地防空隊/小松基地
通称:短SAM
誘導弾を最大4発搭載し
射撃統制装置 または目視照準具からの指令信号に基づき
目標の予想命中点に発射機を指向して誘導弾を発射するために使用します

誘導弾装填の様子や

目視照準具を接続してのデモンストレーションが行われてました
照準器とミサイルランチャーが連動して動いてます
エプロン地区へ 航空機の地上展示を見ることにします

AH-64D 戦闘ヘリコプター アパッチ・ロングボウ(74501)
陸上自衛隊 航空学校/明野駐屯地(三重県)
ローターマスト上にある円盤形ドームは
AN/ANG-78ロングボウ火器管制レーダー
ロングボウ・レーダーは戦車や空中部隊などを迅速に探知・識別して
位置を特定し攻撃のための優先順位付けを行える
最大256目標を同時に探知・識別し
そのうちの16目標をコクピットのディスプレイに表示することが出来ます

AH-1S 対戦車ヘリコプター コブラ(73422)
陸上自衛隊 第5対戦車ヘリコプター隊/明野駐屯地(三重県)
ベトナム戦争中にUH-1の機体をベースに急遽開発された
世界初の攻撃ヘリコプター
タンデム(縦列)式コクピットや兵器を装備するスタブ・ウイングの装着など
後の攻撃ヘリの元祖とも言える存在です

OH-6D 観測ヘリコプター カイユース(31285)
陸上自衛隊 第10飛行隊/明野駐屯地(三重県)
弾着観測 偵察 連絡 初等教育等に使用
小型軽量で高い整備性と卓越した飛行性能
優れた信頼性と安全性を備えた傑作ヘリコプター
独特な卵型の機体形状から「フライングエッグ」の別名もあります

RF-4EJ 偵察機 ファントムⅡ(47-6335)
航空自衛隊 第501飛行隊/百里基地(茨城県)
陸上偵察任務 洋上偵察任務のほか
航空機事故や災害派遣でも航空偵察をし状況の確認などを行ってます
要撃型戦闘機F-4EJを改造したのがRF-4EJ
機外に偵察ポッドを装着してます
戦闘機からの改造なので機関砲や火器管制装置が残されているため
ミサイルや爆弾などの武装装備も可能

F-4EJ 戦闘機 ファントムⅡ(07-8429)
航空自衛隊 飛行開発実験団/岐阜基地
米空軍型のF-4Eを日本向けに改造したのがF-4EJ
当時の政治的配慮により爆撃コンピューターや空中給油能力などが撤去され
制空任務に特化させました
空自のファントムはほとんどが近代化改修されたF-4EJ改へとグレードアップされ
未改修のF-4EJは飛行開発実験団にしか残ってません
垂直尾翼の方向舵上方にある円筒状アンテナがあるのが改修機
この画像の機体は未改修機

UH-60J 救難ヘリコプター ブラックホーク(08-4591)
航空自衛隊 小松救難隊/小松基地
UH-60Jの開発当時には全天候型の救難専用ヘリコプターはまだ実用化されておらず本機が初の実用化例となりました
機首に赤外線暗視装置(FLIR)や航法気象レーダー
機体両側面に捜索用バブルウインドウ(半球状に膨らんだ形の窓)や
大型の増槽を装備
この機体は空中給油用プローブを装備しています
有事の航空救難を想定した
低視認(ロービジ)塗装として洋上迷彩が施されています
コールサインは「ヒーロー」

U-125A 救難捜索機(12-3028)
航空自衛隊 小松救難隊/小松基地
左降着装置収納庫内に保命用援助物資の投下装置
左側後部胴体に救難用火工品の投下口を設け
機体側面に大型捜索窓 胴体下面に捜索用レーダーアンテナ
機首下部に収納式の赤外線暗視装置(TIE)を搭載しています
有事に航空救難を行う事を想定して
視認性が低い青色塗装が施されているのが特徴です
UH-60Jとユニットを組んで救難活動を行います
コールサインは「アスコット」
展示飛行

小松基地所属のF-15Jを装備する
第303飛行隊(ファイティングドラゴン)の2機
第306飛行隊(ゴールデンイーグルス)の2機が編隊飛行を行う
「オープニングフライト」
4機が脚を出したまま着陸灯を点灯させてのダイヤモンド隊形
高度330m 時速360km/hでの飛行
翼と翼の間隔は3m 繊細なコントロールが求められます

編隊離陸もカッコいい

第303飛行隊 ファイティングドラゴン
垂直尾翼に龍の部隊マーク

第306飛行隊 ゴールデンイーグルス
垂直尾翼に鷲の部隊マーク
この2飛行隊が日本海側における対領空侵犯措置任務につき
24時間365日 いつでも緊急発進(スクランブル)のために備えています

第303飛行隊 機動飛行

特別塗装のF-15J(62-8877)

303飛行隊のシンボル 龍が垂直尾翼から

機体前半まで描かれたデザイン
その龍の胴体をF-15が一直線で潜り抜けて行くデザインがカッコいい
パイロットのヘルメットにも龍が描かれてます

救難展示
小松救難隊所属のU-125AとUH-60J

救難捜索機 U-125Aが保命用援助物資を投下
このときは降着装置を出さないと投下することは出来ません

救難員がパラシュートで遭難者の元へ降下
パラシュートを上手く操作し減速して降りてます

ピタリとその場を動かないホバリングを見せるUH-60J
ホイストで要救助者を吊り上げます
長いので次回へつづく・・・