
海上自衛隊 阪神基地隊(神戸市東灘区)
掃海 沿岸海域防備 艦艇支援が主な任務です
掃海艇が2隻所属しています

サマーフェスタでは基地が解放され
艦艇公開 湾内クルーズ 音楽隊の演奏
模擬店やゲームコーナーなどもあります
今回は7月9(土)10(日) 7月17(日)18(月・祝)の4日開催されました

入場するには金属探知機のボディーチェックとバッグ中のチェックがあります

9日・10日の1週目では補給艦ときわ 護衛艦とね 護衛艦うみぎり
の3隻が係留されていて 一般公開が行われていました

海上自衛隊 とわだ型補給艦
AOE-423 ときわ
排水量 基準8150トン
第1海上補給隊
定係港 横須賀基地

航行中の艦艇に補給艦からホースやワイヤーを伸ばし並走しながら
燃料 水 弾薬 食料などを補給することができます
画像ではわかりにくいですが
3本のホースが1つにまとまっていて
太いホースが艦艇用燃料 中間の太さが航空機用燃料
一番細いのが真水だそうです

共同訓練の様子でしょうか?
アメリカ海軍のミサイル駆逐艦(イージス艦)へ洋上補給しているパネルが展示されていました
いくら優秀な戦闘艦とはいえ燃料が無ければただの鉄屑
補給はなくてはならないものですね

門型の補給ポストが3基あり
前部と後部のポストからは液体系貨物
中間ポストが物資用

後部のヘリコプター甲板
大型の掃海・輸送ヘリコプターMH-53Eの発着に対応しているので広大です
しかし格納庫はありません

艦橋へ上がることができました
梯子状の階段 ラッタルを上るので
ハイヒールやサンダル 雪駄を履いていると見学を断られます

自衛用に12.7mm機関銃を両弦に設置することができます
普段は艦内に格納されていて 艦の固定兵装ではなく小火器の扱いです
重量 38kg
発射速度 400発~600発/分
有効射程 約1000m
展示されているのは本物なんでしょうか?

機関銃に隣接して筒が並んでるのが
Mk.137 6連装デコイ発射機
レーダー補足を妨害するためアルミを蒸着させたワイヤー(チャフ)を空中へ発射し拡散させることにより
レーダー誘導ミサイルをチャフへと引き寄せ回避します

艦橋ウィングにはジャイロレピーター(羅針盤) 双眼鏡 信号探照灯(サーチライト)がありました

展望台のように硬貨を入れなくても見えますよ
ヨットの帆に書いてある記号や遠くの大阪港方面までよく見えました

ジャイロレピーター(羅針儀)
内側のガラスに覆われているのが方位
外側の真鍮の輪が艦の方位
この艦はほぼ北の方角に艦首が向いています
360度表記で
0度が北 90度が東 180度が南 270度が西 です

ブリッジ内部も公開されていました

地上から約17m ビル5階分の高さです

ブリッジ右側には赤と青のカバーが掛けられた艦長席
2等海佐(2佐)が担当します 他国の海軍では中佐ですね
ミサイル護衛艦(DDG)やヘリコプター搭載護衛艦(DDH)など艦隊の中心的な艦だと
1佐が艦長になり赤一色のカバーになります

操舵席
上にあるラッパ状のものは伝声管
上階にある露天艦橋にパイプで繋がっていて監視員と連絡する際に使用します
原始的でアナログなこの装置ですが結構重宝してるそうです
無線などと違い電気を使わず 故障することもありません

正面には各種計器が並んでいます
左から 回転計 舵角指示計 回転計 速度計 風信儀 ピッチ角 ロール角です
エンジンが2基あるので回転計も2つあります
風信儀は風速 風向を示します

速力通信機(エンジンテレグラフ)
操舵室から機関室へ指示を出して機関員がエンジン出力を調整します
新しい艦だと操舵室から直接エンジン出力を変更できますが
この艦は機関室で調整とのこと
左右2基のディーゼルエンジンで2軸のプロペラを駆動
出力は26000馬力
速力は22ノット(約41km/h)です

航海灯・信号灯の操作盤と海図台
上に掛かっているのは信号らっぱ(ビューグル)

海自が使用しているビューグルは2巻き
陸自・空自が使用しているのは3巻き
海自のは少し長めで高音が出るようです
トランペットのようなバルブが無いので唇の形や息を吹く強さで音階を変えますが
5音階しか出せません ド(低) ソ(低) ド(高) ミ(高) ソ(高)
起床 国旗掲揚 食事 消灯 などで吹奏されます

ブリッジ左側には司令席
第1海上補給隊の司令(1等海佐)が座るので赤いカバーが掛けられています
1等海佐 他国の海軍だと大佐です
宇宙世紀の世界ではモビルスーツパイロットが大佐で艦長は大尉
最前線に立つイケイケな佐官でしたね
ブリッジを出て見学通路は居住区へと続くラッタルを下ります

司令室が公開されてました
このような個室は司令と艦長だけで
艦長室も同じ作りと言うことでした

扉を入るとまず応接室があります
赤い絨毯と白いカバーが掛けられたソファー
ビシッと気が引き締まりそうな室内

応接室に続き奥にもう一部屋
デスクの置かれた寝室
綺麗に片付いていて
生活感がまるでありません

トイレ 洗濯機 浴室も専用のものが備えてあります
蛍光灯の手前には消灯時間過ぎに点灯させる赤灯が付いてます

通路には補給した自衛隊艦艇や他国軍から記念に贈られた感謝状や盾などが飾られていました
ほとんどが海上自衛隊とアメリカ海軍艦艇のものでしたが・・・

フランス海軍のものもありました
ラファイエット級フリゲート
F713 ACONIT(アコニト)
有毒植物「トリカブト」のフランス語読み

一通り見学して下船
旗にはどんな意味があるのかと尋ねたら
「WELCOME」と表示しています とのことでした

自衛隊兵庫地方協力本部所属の
1/2tトラック(73式小型トラック)が展示されていました
三菱自動車工業製で2代目パジェロをベースにしています

オートマチックトランスミッション スーパーセレクト4WDトランスファー
AM・FMラジオ エアコン装備

ドアの内側には小銃を置くためのラックが設けられていました

この時点ではまだ梅雨明けの発表はされてなかったのですが
いろいろ見学していると汗だくになりました
扇風機の前に水を噴射して気化させるミストファンが大活躍
長いので
次回へ続く・・・