
YOKOSUKA軍港めぐり
第1章からのつづき
アメリカ海軍 ニミッツ級航空母艦
CVN-76 ロナルド・レーガン
排水量 満載 10万1429トン

艦載機のF/A-18Cホーネットが甲板上に出てますが
飛行隊所属機ではなくモックアップのようです
2015年 CVN-76 ロナルド・レーガンは同じくニミッツ級航空母艦
CVN-73ジョージ・ワシントンがアメリカで核燃料棒交換と点検のために移動することから
代わりに横須賀を事実上の母港として配備されました

全長 333 m
全幅 76.8 m
原子炉を2基搭
4基の蒸気タービンで4軸のスクリューを回します
合計出力 26万馬力
兵装は最小限で
個艦防空ミサイル シースパロー
近接防空ミサイルRAM
近接防御火器 ファランクス20mm機関砲
など
2011年3月 東日本大震災後に他7隻の艦船と共に支援活動
「トモダチ作戦」のため関東~東北沖に出動しました
空母専用岸壁12号バースは市街地からは見えにくい位置にあり
軍事機密の塊である空母を係留するのに適しています
通常 年末からGWぐらいまでだったら空母が見れることが多いですが
1週間前に戻ってきたので見れてラッキーでした
横須賀本港を出て長浦港へと向かいます

横須賀消磁所
艦船は鋼製のため磁気を帯びやすく 磁気感応式機雷に反応したり
潜水艦は磁気探知機によって発見されてしまうため定期的に消磁します

係留させて磁力を測定 消磁装置で逆向きの磁気を当てて打ち消します
日本では唯一の施設だそうです
沖に変わった形の船が見えます

海上自衛隊 いずも型ヘリコプター搭載護衛艦
DDH-183いずも
排水量 基準19500トン
2015年3月に就役した新しい護衛艦です

2016年現在 海上自衛隊の保有している艦船では最大です
ヘリコプターを最大14機搭載出来
5機の同時発着が可能です
全長 248m
全幅 38m
速力 30ノット
乗員 約470名
便乗者400名
あまりに大きな艦船のため戦闘には向かず
艦隊の中枢として他の護衛艦を伴った行動に特化し
最低限の自衛用火器が装備されています
近接防御火器 ファランクス20mm機関砲
近接防空ミサイルRAM など
国外からはヘリ空母として見られているそうです
これを「Destroyer(駆逐艦=護衛艦)」とするには無理がありすぎる・・・

海上自衛隊 そうりゅう型潜水艦
排水量 基準 2900トン 水中 4200トン
浮上して停船してました
前級おやしお型の設計を元に改良を施されていて
セイル前方に流線形のカバーが装着されています
潜舵やセイル上方に乗員が周囲の様子を見ていますね

セイル上面に潜望鏡やレーダーらしきものが伸びています
一番伸びていて先が尖っている形状のものが
非貫通式潜望鏡1型でしょうか?
そのすぐ後ろに水上捜索用レーダー ZPS-6F だと思われます
ちょっと頭を出してるのがシュノーケルでしょうか?
旗竿の上についている黒い円筒形のものはレーダーリフレクター
レーダーに映りやすくするために上げています

おやしお型からそうりゅう型の大きく変化したところが
艦尾の舵が十字型からX型になりました
比大気依存推進(AIP)システムを搭載し
低速ながら約2週間の連続潜航ができます

日産自動車 追浜工場
日産の主力工場のひとつ 月間8万台を出荷できる専用埠頭が見えます

洋館風の建物は
横須賀市のリサイクル施設 「リサイクルプラザ アイクル」
遊覧船ガイドさんの説明が無いと何の建物かわかりませんでした
長浦港 船越地区

海上自衛隊 あさぎり型護衛艦
DD-152 やまぎり
排水量 基準3500トン
艦首には日章旗(日の丸)
日中の停泊時に掲揚することになってます(午前8時~日没)

艦尾には自衛艦旗(旭日旗)
航海中は常時 停泊中は午前8時から日没まで掲揚されます
やまぎり には2016年2月 護衛艦としては初の女性艦長が着任(2等海佐)
防衛大学校の女性1期卒業生でもあります
女性用トイレや居住区を整備し約10名の女性隊員が乗務しています

海上自衛隊 えのしま型掃海艇
MSC-605 ちちじま
MSC-606 はつしま
排水量 基準570トン
機雷の排除を任務とする掃海艇は磁気機雷との触雷を避けるため
木材やFRPなど非磁性材を用いて建造されています
前級ひらしま型までは木造船だったのですが
木材の高騰と木船建造技術者の減少を受け
えのしま型からは繊維強化プラスチック(FRP)製になりました
機雷処分用または自衛用にM61機関砲(バルカン)が搭載されています

海上自衛隊 やえやま型掃海艦
MSO-301 やえしま
MSO-302 つしま
MSO-303 はちじょう
排水量 基準1000トン
世界最大級の木造船
この画像では見えないと思いますが
船体に板が何枚も張られているのが確認できます
この時点(2016年5月20日)ではまだ「301やえしま」と「302つしま」は現役だったのですが
6月28日と7月1日に除籍されてしまいました
残る「303はちじょう」も間もなく除籍されてしまうかも知れません
海上自衛隊がペルシャ湾へ掃海艇を派遣した際
一部メディアが「日本は古い木造船での派遣」と批判していましたが
機雷の爆発を避けるための木造だったので古いわけではありません
横須賀本港へ戻り海上自衛隊の吉倉桟橋へ

手前
海上自衛隊 むらさめ型護衛艦
DD-107 いかづち
排水量 基準4550トン
奥
海上自衛隊 たかなみ型護衛艦
DD-110 たかなみ
排水量 基準4650トン
むらさめ型はレーダー反射断面積を低減させるため
傾斜した平面を多用
レーダーから照射された電波を発射元の正面に返さないように
上部構造物の壁面を7度傾斜させてマストには電波吸収体が貼られています
たかなみ型はむらさめ型の発展型
主砲を76mm単装速射砲から127mm単装速射砲へ変更
ミサイル垂直発射装置(VLS)はむらさめ型は
前部甲板に対潜ミサイル アスロック(VLA)と
艦体中央部に個艦防空ミサイル シースパロー(ESSM)と分かれていたのを
たかなみ型はミサイル垂直発射装置を前部甲板にまとめて装備する違いがあります
「たかなみ」は某アイドルグループの元総監督のような艦名ですね・・・

海上自衛隊 こんごう型ミサイル護衛艦
DDG-174 きりしま
排水量 基準7250トン
こんごう型はアメリカ海軍以外が初めて保有するイージスシステム搭載艦です
アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦をモデルにしてますが
艦隊指揮機能を強化するためのシステムが組み込まれているため
上部構造物が大型になっています
弾道ミサイル防衛(BMD)のためスタンダートミサイル(SM-3)を搭載しています
127mm単装速射砲
ファランクス20mm機関砲
対艦ミサイル ハープーン
ミサイル垂直発射装置(90セル)に
艦隊防空ミサイル スタンダード(SM-2)
弾道弾迎撃ミサイル スタンダード3(SM-3)
対潜ミサイル アスロック
など

海上自衛隊 たかなみ型護衛艦
DD-111 おおなみ
排水量 基準4650トン
桟橋移動のためか回頭作業中でした
軍艦(自衛艦)には船体を横方向に推進させるサイドスラスターを装備している船はあまり無く小回りが利きません
タグボート(曳船58号型)で押したり引いたりして接岸します
アメリカ海軍の軍艦に比べて自衛艦のほうが濃い色の塗装をしています
サビも浮いてない綺麗な軍艦は世界中でも海上自衛隊ぐらいだそうです
誇らしいですね

YOKOSUKA軍港めぐり
約45分間のクルーズが終わりターミナルへと戻ってきました
次の便へ乗船する客が大勢並んでますね

私は2階のデッキから見学してたのですが
空調完備の1階でもクルーズが楽しめます
後部にトイレもあります

着岸作業中のガイドさん
艦の種類や役割をわかりやすく解説してくれるので
軍艦や自衛艦を見るのが初めての人でも楽しむことができます
2階に設置してあるスピーカーからもガイド音声が聞けます
話上手で聞き入っちゃいますよ
YOKOSUKA軍港めぐり
神奈川県横須賀市本町2-1-12
京急線汐入駅より徒歩約5分
年中無休(毎日運航の定期便)
※10:00便 11:00便 12:00便 13:00便 14:00便 15:00便 ※16:00便
※10:00便は土日祝日およびGW、夏休み~11月末日の平日に運航
※16:00便は不定期の臨時便