
無線を始めたいと思っている方から
「デジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・アマチュア無線・特小無線の違いが分からなくて戸惑っている」
という声を聞きました。
私も無線を始めて約1年ですので語れるほどの知識はありませんが、知ってる範囲で違いについて書いてみたいと思います。
★資格について
アマチュア無線は国家資格のアマチュア無線技士免許がないと使うことができません。
アマチュア無線技士免許は有効期限がないです。
1級から4級の資格があり、それぞれ送信出力に制限があります。
デジタル簡易無線・特定小電力無線・デジタル小電力コミュニティ無線は資格が必要ありません。
フリーライセンスラジオ(フリラー)というジャンルになります。
★無線局免許
アマチュア無線を運用するにはアマチュア無線技士免許も必要ですが、もうひとつ必要なものがあります。
コールサインです。
無線局には人間で言えば名前であるコールサインがあり、送信時にコールサインを告げなければなりません。
アマチュア無線だけではなく、身近なところではテレビ局やラジオ局にもコールサインがあります。
無線局免許状にコールサインが記載されている他、申請により送信が許された周波数帯 送信出力なども記載されています。
無線局免許は5年間有効です。
デジタル簡易無線は資格が不要ですが、管轄の総合通信局に登録が必要です。
登録は無線機に同封されている申請用紙で行ないます。
デジタル簡易無線には無線局としてのコールサインはありません。
しかし、送信時にデジタル信号が出ているので未登録のまま使用するとすぐに分かるようになっているようです。
フリーライセンスラジオで趣味としてデジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・特定小電力無線を使っている方は、自分でコールサインを決めて使用しています。
これは必ず決めなければならないわけではないです。
特小無線は資格も登録も必要なく、購入してすぐに使えます。
★周波数帯
アマチュア無線は、たくさんの周波数帯があって、周波数によっては海外の局との交信も出来ます。
入門編としては、430MHzや144MHzから始める方が大半です。
なぜなら、アンテナが短くて済む周波数帯だからです。
ハンディ機も手軽な大きさ、車載もしやすいです。
最近ではデジタル機もありますが、アマチュア無線はまだまだアナログが主流ですね。
送信出力は資格によって制限があります。
デジタル簡易無線は、351MHz帯を使ったデジタル無線です。
この周波数帯はとてもよく飛びます。
送信出力は最大5Wですが、見通しがよい場所からであれば100kmオーバーの場所と交信可能です。
デジタル小電力コミュニティ無線は、142MHz帯と146MHz帯を使ったデジタル無線です。
送信出力は0.5W、市街地では5〜10km・見通しのよい場所同士の局であれば100kmオーバーとの場所と交信可能です。
この周波数帯はノイズの影響を受けやすく、電化製品やLEDからのノイズが強い室内やクルマ車内ではノイズに負けて受信できない場合があります。
GPSが搭載されているので、送信相手局との距離が表示されます。
PCでソフトを使うとGoogle Map上で詳細位置がわかります。
送信相手からはGPS情報の他に無線機のIDも送信され表示されます。
初期設定でID表示を変更することによりIDの代わりにコールサインを表示させて、スマホと同様に着信履歴が残ります。
特小無線は420MHz帯で送信出力は0.01W
市街地では1kmくらいしか飛ばないです。
フリーライセンスラジオの方では、見通しがよい場所同士で100kmオーバーの距離と交信できたりするそうです。
(条件が揃った場合)
アマチュア無線・デジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・特小無線はそれぞれ周波数帯が違うので相互に交信は出来ません。
★交信目的
アマチュア無線は、趣味や研究が目的ですので業務(仕事)目的で使うことは出来ません。
デジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・特小無線は、趣味・業務のどちらにも使えます。
以上がアマチュア無線・デジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・特小無線の違いです。
アマチュア無線は資格や無線局が必要ですのでハードルが高く感じると思います。
それなりに勉強も必要です。
初めて無線を使いたい時にどの無線にすればよいか?ですが、無線は相手がいないと交信が出来ません。
周りでどの無線を使っているかが重要だと思います。
知り合いで交信相手がいなくても、不特定呼出し「CQ」で呼び出すことで交信することも出来ます。
交信することで会話も楽しいですが、自分の無線設備で何処まで電波が飛んでいるのか?興味ありますよね?
それを試すことが出来ます。
アマチュア無線家は年齢層が高く、初心者に対しても対応がよくない方が多いのが私の感想です。
アマチュア無線では交信した証明としてカード交換することがありますが、決まりではなく任意です。
しかし、カード交換無しだと
「カードないなら電波出すな!」
という人も実際に居ます。
一部の人だけですが残念ですよね。
デジタル簡易無線・デジタル小電力コミュニティ無線・特小無線も、アマチュア無線と同様に「CQ」で交信することが出来ます。
カード交換の習慣がないのでお手軽です。
デジタル簡易無線は業務局の通信が増えて都市部ではchがすべて使われている場面もあったりします。
デジタル小電力コミュニティ無線は新しいバンドなので、業務局で使っているのは聞いたことないです。
今のところフリーライセンスラジオ界の方のみが使っている感じです。
まとまりがない内容となってしまいましたが、戸惑っている方へのアドバイスになったでしょうか?
個人的にはまずはデジタル簡易無線で無線知識を得てから、アマチュア無線技士免許を取得するのもアリでは?と思います。
趣味のひとつとして始めてみるのもいいと思いますよ。
私はYouTubeの「ももチャンネル」を観て…
https://www.youtube.com/user/hirohiroki0420
ハマってしまった人のひとりです😁
おしまい。