フロントウインドのビビリ音対策をしたら、妙にいろいろな雑音を消したくなった。とくに車高調のガタ音やコトコト音だ。洗濯板のような荒れた路面で不快な音がする。
金属同志が接触するメタルコンタクトの音なので、当初は緩みかと思い、いろいろとチェックしていたのだが、各部に緩みはない。むしろ緩まなくて苦労するほどだった。
まぁ、調整箇所の多い、全長調整式車高調の宿命と思って半分諦めていた。しかもピロアッパーなのでロードノイズや強い衝撃を受けた際のガツンとした音は仕方がないことなのか。
ところが、これがまた、ドシャ降りの雨の日は、メタルコンタクト音がほぼしない。車高調のどこかに雨水が入ると、緩衝材となって音がしなくなるのだろうと推察した。
そこで、暑さも和らいだ今、気合を入れて対策をしてみることにしたというワケ。想定される異音発生場所は、2ヶ所と予想した。
1.スプリングロワシートとスプリングの接触面
ネココーポレーションの車高調CAT WALKERはアッパー側は硬質ゴムが装着されているが、ロワ側はスプリングとシートが直接接触している。
2.ロワブラケットのネジ部分
元々、ネココーポレーションはラリーやダートラで有名な常勝チームで、その際の名残か車高調のネジが大きくガタが大きい。ダート競技では細かいネジピッチでは固着する場合があるため、一般的にネジピッチが大きめだったので、当時の経験から雪国での使用も想定してネジが緩めに作られているようだ。上側をロックナットで固定するが、ストラットに大きな力が加わるとわずかなネジ部のガタも音として発生するのではないかと推察した。
でもって上記の想定原因に対する処方箋として、以下のモノを準備し施工した。
A.スプリングロワシート側にスラストシートの追加
金属同志の直接的な接触を回避し、スプリングの動きもスムーズにさせる。ヤフオクで売っているAPEXのスラストシートを購入した。厚さは約0.5㎜。
B.金属接触面にブレーキの鳴き防止グリスを塗布
アストロプロダクツ製のモリブデン入りグリス(1000円ぐらい)。パッドの鳴き防止用なのだから、効くだろうという安易な予測だ。コイツをネジ部にも塗布する。ただ色がグレーで美しくない。ワコーズのグリスは透明で良いなと思ったが高いので止めた。
C.ガタの多いロワブラケットネジ部に水道管用シールテープ
ネジ部のガタを少しでも無くそうという魂胆。同時にサビなどによる固着防止も兼ねた妙案と自分自身では満足しているアイデア。
さて、まずは超久しぶりにフロントストラットの取外しと分解。露出したネジ部には2年分の汚れと塩カルによるサビのようなものがかなり付着していた。
ネジ部の固着物をワイヤーブラシで気長にゴシゴシやって汚れを落とした。一方、ロワブラケット内部のネジ部はまだ綺麗な状態だった。念のため薄く油をひいておいた。
そして今回のメインイベントのロワブラケット挿入部分のシールテープ巻き。念のため、テープを巻く前にも鳴き止めグリスを歯ブラシでネジ部に塗布しておいた。さらにシールテープの上からも鳴き止めグリスを塗布した。
もちろん、ロワブラケット側のネジ部にも鳴き止めグリスを塗布。締め込みは若干キツクなったが、グリスの粘着力が大きいため、ゆっくり回せば問題はなかった。
また、写真は無いけどピロアッパーのナット部、スプリングロワシシートのネジ部、スプリングのロワシート側、スラストシートの上下面にもしつこく鳴き止めグリスを塗布して組み立てた。
さらに今回、ホンの少しだけスプリングにプリロードをかけることにした。サスが伸びきった時のスプリングのガタを減らすためだ。ゼロタッチから5mmほど巻き上げた。
当初はゼロタッチで極力伸びストロークを確保する組み付けを行なっていた。理由はフロントの接地性を高めるためだったのだが。。。
ちなみにネココーポレーションの車高調はデフォルトで自由長180㎜、内径65φのスプリングを各レートで設定している。ところが、これだとプリロードを任意設定できない。
上の写真のようにロワシート位置がほぼほぼ最上部に位置するためで、この状態でほぼゼロタッチ。昭和の走り屋の車高調はデフォルトで10k/6kの設定だった。
現在、フロント、リヤともに6kの設定にしているのだが、6kのスプリングを調達する際に、将来を見込んで200㎜の自由超を選んだ。下の写真で赤がデフォルトの10kスプリング。黒が自由長200㎜の6k。
若干、重くなるがこれでセッティングの自由度は増している。今回は左側を5mm、運転席側は10mmほど巻き上げてプリロードをかけた。

左右で異なるのは、以前から、サーキットを走る際のトランク内をカラにして、ドライバー70㎏が乗った状態で車高をセットするMCR流のこだわりのセットアップのためで、左右で異なる組み付けをしていた。
で、結果はガタガタ、コトコトと音の出るいつもの通勤路を走ってみたが、イヤなメタルコンタクト音は消えた。一度にいろいろな対策をしたので、どれが効果があったのかは不明。
しかし、快適性はかなり増したので大満足な状態になった。もちろん、大きな衝撃を受けた時はピロアッパー独特のガツンとした衝撃は来る。ロードノイズもそのまま。
しかし、細かいメタルコンタクトが無くなったせいか、乗り心地も良くなったように感じ、ショックアブソーバーが仕事をしている感覚が良くわかるようになった。
減衰位置も20段戻しと最弱に近い位置でちょうどいい塩梅になった。以前はガタガタいうので減衰を高めてごまかしていたのですよ。
ただ、足回りバラした結果、アライメントが少し狂ってしまったようなので、あとは調整かな。とりあえず、非常にスッキリして気持ち良く走れるようになったので大満足!!
まぁ、速さには関係ない部分ですが。
というわけで今朝は久しぶりのクルマイジリで筋肉痛。布団から出るのがやっとだった昭和の走り屋なのだ。
Posted at 2017/09/28 15:23:04 | |
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