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この日は翌々日に｢模型走行会｣が控えていたので、こつこつとネタを準備。

もちろん本当のネタは別にあるのですが、意外性のあるネタも用意しておかないと、ということで、京都･洛北は叡山電鉄のデオ３００型(現存せず)。

この車両は子供の頃田舎の家の近くを走っていて思い入れのある車両なので、2両入手して頑張って手を加えてみました。
しかし鉄コレとは言え、こんなマイナーな車両が完成品に近い状態で手に入るようになったというのがオドロキです(^^;)。


さて、このデオ３００型は割と不運な部類の車両で、当時の最新技術を詰め込み、性能も大手私鉄の新型車に引けを取らない(京阪鴨東線が開業した際に乗り入れる構想があったことによる)高性能を持った車両として登場したのですが、製造は(予算の都合上?)僅か２両に留まり、その後は阪神の中古車を購入することに。
しかも従来車に比べて車体を僅かに大きく作った為に、２両連結すると一部ホームの有効長が足りない駅があるため、正面に貫通扉を持っているにもかかわらず原則として単行運転専用に(最も、これは当時の京福(叡電)がポール集電だったことも理由の一つ)。
更に時は流れ、実際に京阪鴨東線の開業が迫った頃、冷房付きの単行運転用ワンマン電車(デオ７００系)を製造することになり、単行運転用で特殊な機器が多く小数派なデオ３００型は取り替えの対象に。
大先輩に当たるデナ２１型なんか、その後もあと数年間、製造時からだと６５年間も使用されていたのに、僅か３０年弱で廃車となってしまったのでした。

もし当時の京福に資金力があり、阪神の中古車導入ではなくデオ３００型を増備していたら？ もし京阪鴨東線が当初の計画通り早期に開通していたら？ もしかしたらデオ３００も更新修繕を受けつつ今の時代に走りつつけているかも知れず。

そう考えると、ちょっとしたことで物事の経過や運命は変わってしまうのだろうなと思います(^^;)。