
春のドライブのメインイベントの1つ。
レトロ自動販売機が設置されている場所へ向かいました。
場所は、南さつま市の国道226号沿い。

道路が少し広くなって、駐車スペースがあります。
一目見ると、道路沿いにある自動販売機コーナーです。
そこにお目当ての自販機があります。

先ずは、うどんとそばの自販機。

ラインナップは、うどんとそば。
価格は350円です。
暖かいうどんとそばならば、これくらいが適性です。

自販機には、このレトロ自販機について書かれてあります。
本やテレビで取り上げられてもいます。
ちなみに、このレトロ自販機。日本最南端の場所。しかも、九州で唯一の自販機です。

コミジョイとは、この辺りにあるファミレスのジョイフルのことらしいです。
そのファミレスで、これと同じもので、持ち帰りできるものが売られてらしいです。
個人的には、この自販機で食べるのが、ステータスで、ファミレスで持ち帰りだと、単なるうどんです(爆)
ちなみに、何でこんなことになっているか…
実は、この自販機の裏の敷地には「阿久根商店」という製麺メーカーがあり、この自販機の管理者でもあるからなんです。
さて、話を戻します。
このうどんとそばの自販機の横には…

ハンバーガーの自販機もあります。

ハンバーガーの写真が美味しそうです。

ラインナップは、残念ながら、チーズバーガー1種類だけですが、現役で売られているのは立派です。価格は220円。
レトロ自販機を拝見でき、テンションマックスです。
私が現場に到着したときには、先客がおり、佐賀ナンバーのバイク。
そして、近所のおっちゃんらしき軽トラがありました。
佐賀ナンバーのバイクの方とは、お話していないですが、軽トラのおっちゃんとの会話を聞いていたいました。
バイクの方は、どうやらこのレトロ自販機のために、佐賀からわざわざここまで来た様子で、すでに食事をしたみたいで、私が来て入れ替わりで去っていきました。
軽トラのおっちゃんは、この自販機コーナーにある製氷機の氷を買いに来て、お昼をついでに食べに来たらしい…
ということで、先にうどんを注文していました。
その後、私も注文を…

そばです…
って、見ただけではわかりませんね( ̄▽ ̄;)
一番上に容器イッパイのかき揚げが乗っかっています。

かき揚げを崩しつつ、下をかき混ぜると、渦巻き蒲鉾とさつま揚げが出てきて、それなりのおそばになりました。
一面かき揚げだったときは、少し驚きました。
お出汁は、西日本特有の薄口しょうゆに鰹と昆布のお出汁で、いい感じでした。
先に食べているおっちゃんに、どこから来たの?などとお話していたら、うどんとそばにつられて、お客さんが…

ニャー、ニャー…
とニャンコがやって来ました。
軽トラのおっちゃんが尽かさず、口をならし、トッピングのさつま揚げを一口サイズにして、ニャンコに与えました。
ニャンコはパクパクと食べ、すぐに再び要求(爆)
おっちゃんもすぐに与えました。
常連のおっちゃんとこのニャンコの日時みたいでした。
おっちゃんが食べおわり、軽トラで行ってしまった後、残った私にニャンコが純粋な目で私を見て、ニャー、ニャーと鳴くではないですか…
私も仕方なく、さつま揚げを一口与えますが、
まだ足りないようで( ̄▽ ̄;)
仕方なく、大きな塊を与えました。
ニャンコは満足したのか、どこかへ行ってしまいました。
そばを食べおわり、今度はうどんに挑戦。


そばと同じく、かき揚げが一面に乗り、下をかき混ぜて渦巻き蒲鉾とさつま揚げが出てきました。
お出汁は先程と同じく、薄口しょうゆでした。
麺は、今時の讃岐うどんのコシがあるわけでなく、九州のうどんらしく、コシがないです。
さて、うどんを食べ終わる頃、一人の男性が自販機を覗きに来ました。
私に「うどんはちゃんと出ましたか?汁の量は多くなかったですか?」と訪ねて来ました。
何も問題ないとお答えすると、安堵していました。
その男性を見ると、阿久根商店のワッペンが。
どうやら、この自販機を管理されている方のようです。
実は当日の朝に、自販機から出汁が流れ出すトラブルがあり、自販機コーナー一面が出汁だらけになっていたそうです。
いろいろ弄くって、トラブルが収まったようですが、心配で様子を見に来たようです。
ついでに、暫くその方とお話することになりました。
やはり、ここには、全国から多くの方が来られて、取材をされるようです。
また、観光で指宿に来て、数十キロ離れたらこの場所までわざわざ来る人もいるくらい有名だそうです。
後は、昔話も聞いて、コンビニがない時代は、貴重な存在で、すぐに売り切れになるくらい大盛況だったみたいです。
また、ハンバーガーの自販機は、少し前に、中の電子レンジが故障して、なくなりそうになった危機があったそうです。
メーカーはすでに生産を取り止めて、部品がなく、ダメかと思われたら、他で丁度部品が出てきて修理できたので、現在も動いているそうです。
すでに、メーカーが生産を取り止めて、部品がなく、壊れて行くのを待つだけです。
現在は何とか、全国レベルで存続させようとしていますが、ただ壊れていくだけなんですよね…
滅び行く姿を見るのは、何だか切ないです。
ちなみに、先程のうどんのトラブル。最近よくあるそうです。
ひょっとしたら、長くないかもしれません。
そんななかなか聞けない貴重なお話をしていただきました。
さて、最後はハンバーガーです。

お金を入れて、待つこと2分弱。
箱が出てきました。この中にハンバーガーが入っています。
箱がレトロ感を演出しています。

中身を取り出すと、こんな感じ。
バンズには、パテ(ハンバーグ)とレタス、チーズが絶妙な溶け具合でした。
やっぱり、ここで食べると格別です。
レトロ自販機を満喫しました。
最後に…

この自販機コーナーの横には、トイレも完備しています。
このトイレは、ボットン便所に洋式便器を取り付け、水が流せる簡易水洗トイレです。
まんま和式ボットン便所では、衛生面に問題があるので、この形式なんですが、これもレトロ感ありいいですね。
手洗いもシャワーような蛇口に真ん中をひねるところも、昭和にあったレトロな感じ。
トイレも合わせていい演出です。
今後は、消え行く運命の自販機。
みんなに来てもらいたいですが、自販機の老体に鞭を打つのは忍びないので、複雑な心境。
しかし、興味のある方はぜひ最後の勇姿を一目見てもらいたいです。
ここの自販機も長くはないので、いまのうちかもしれません。
滅び行く美学を改めて見せ付けられたところでした。
一日でも長く行き長らえてもらいたいです。