
今日の株式取引終了後に、自動車業界、経済界がざわつくニュースが出ました。
大型自動車メーカーの日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが経営統合。
まさかの取り合わせの経営統合にビックリ。
自動車業界や経済界はお祭り騒ぎのざわつきです。
日野自動車は、排ガステストの改竄不正で車種取り消しという重い処分を受けて、経営再建中。
一方、三菱ふそうは2000年代初頭のリコール隠しが尾を引いて業界トップから転落。現在も苦戦中です。
そんなバチバチのライバルがまさかの経営統合とは驚きです。
トラック業界をおさらい。
日野自動車
時価総額3177億円。
株式の過半数はトヨタが握り、トヨタの連結子会社。
去年排ガステストの改竄不正が発覚し、国交省から車種取り消しという重い処分を受けて、経営再建中。
三菱ふそうトラック・バス
時価総額2179億円。
三菱と付いていますが、三菱グループが持っている株式は1割。
あとは、ダイムラートラック(ベンツグループ)が9割を持っていて、実質ダイムラーグループの会社。
2000年代初頭にリコール隠しが発覚し、業界トップから転落。死亡事故などの悪いイメージが未だに付いており苦戦中。
と、社風、設計構想、デザインなど、全く違う2社が引っ付くなんて、誰も想像していませんでした。
最も、日野自動車はトヨタグループで、いすゞ自動車とバス事業を統合。
そのいすゞ自動車もトヨタと関係が深く、トヨタはいすゞの2番目の株主。
それに、日野自動車といすゞ自動車は元々同門企業でだったので、日野と組むのは、いすゞというのがセオリーとされていて、日野といすゞがいつ統合するのか?と思われていました。
ところが、まさかの三菱ふそうと組むなんて誰も想像していません。
ここでいすゞ自動車について。
先ほどにの述べましたが、日野自動車とは元々同門企業。
バス事業に関しては、Jバスを立ち上げて共同製造。
一時は離れましたが、トヨタと出資関係があり、トヨタはいすゞの2番目の株主。
昨年、UDトラックスの筆頭株主のボルボから株式の多くを引き受け、UDトラックスを子会社化。
UDトラックスはいすゞの子会社です。
というわけで、トラック業界はまさにカオスな状況です。
今わかっているのは、経営統合した新会社は、ダイムラーとトヨタが対等に折半。
日野自動車がトヨタグループから離れる。
そうなると、いすゞと共同のJバスはどうなるの?
などなど、今後どうなるか注目です。
で、もっと複雑になるのが、三菱の存在。
三菱ふそうは、三菱グループが1割程度なんですが、実は、いすゞ自動車の筆頭株主が三菱商事。
影に隠れていますが、三菱もトラック業界で影響力があります。
日本のトラック業界は、トヨタ、三菱、ダイムラー、ボルボが複雑に絡んだものとなっています。
考えれば考えるほどメチャクチャでよくわかりません(爆)
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Posted at
2023/05/30 23:07:57