
ビールの美味しい季節になりました。
風呂上がりc冷えたビールをキューっといくのが至福のひとときです。
さて、ビール大手(アサヒビール、オリオンビール、サッポロビール、サントリー、キリンビール)の5社の商品の大半は生ビールです。
生ビールと言えば、ビールサーバーで注がれるビールが生ビールで、瓶や缶のビールは生ビールでないという人がいますが、それは間違い。
生ビールとそうでないビールの違いは、発酵が行われた貯酒後の最終段階のろ過処理の違い。
最終段階の貯酒後のビールは発行時に含まれる酵母などを含んで濁っています。
それを取り除くため、ろ過します。
昔は、ろ過技術が未熟で、完全にろ過出来なかったため、酵母が微量ながら残ってしまいます。
酵母が残っていると、酵母は生きているため、瓶や缶に積めたあとも発酵してしまい、味が変化してしまいます。
そうならないため、熱処理して酵母を完全に死滅する作業が必要でした。
しかし、現在はろ過技術が向上して、酵母を完全に取り除けるため、熱処理しない生ビールが誕生しました。
ですので、生ビールは旨くて、熱処理されたビールは不味いってことはないです。
単に製法の違いだけです。
ですが、日本人は「生」信仰というのがあるようで、生=新鮮=美味しいという図式があるようで、生ビールは旨いというのがあったようです。
また、昭和40年代から60年代初頭にかけて、キリンビールがシェア6割以上というお化けのようなシェアでした。
当時キリンビールの主力はキリンラガービールで熱処理ビール。
打倒キリンを掲げ、他社が生ビールを当てたということもあり、生ビールが一気に広がった要因でもあります。
さて、今は殆ど生ビールですが、今でも熱処理ビールはあるので紹介。
紹介と言っても、現在市販ビールでは2名柄のみです。
まずは、かつて日本一、シェア6割以上を誇った伝説のビール。
キリンクラシックラガービール。
昭和62年発売のアサヒスーパードライに端を発したドライ戦争で、キリンラガービールはシェアを落とします。
そこで、キリンはラガービールを生ビール化して、一時熱処理のキリンラガービールは消滅します。
が、スーパードライの勢い止められず、また強引に主力のラガーを生ビール化してしまい、往年の熱処理ビールのファンを失う結果に。これによりキリンは迷走してしまいます。
長年保ってきたキリンビールの天下をアサヒビールに明け渡してしまいます。
そこで、往年ファンを引き留めるため、再び熱処理ビール復活させ、生ビールラガーと区別するため、キリンクラシックラガービールとして現在に至ります。
続いて
サッポロラガービール。別名、赤星。
こちらは昔から細々と生き残っています。
サッポロビールと言えば、主力は黒ラベル。
打倒キリンのため、サッポロびん生(後の黒ラベル)を発売して主力に。
ラガービールは業務用中心に細々としていましたが、これがコアなファンを鷲掴み。
赤星の置いてあるお店の料理は旨いと言われるほどコアなファンに支えられています。
熱処理ビールは、生ビールにはない麦の香りとコクと苦味があります。
生ビールは万人向け、ジョッキでグビグビ、ぷはぁ というのに対して
熱処理ビールは、瓶や缶で少しずつチビチビと飲む蔵人向けでしょうか?
熱処理ビールの紹介でした。
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2024/07/14 23:06:00