にわかに持病の頚椎ヘルニアが悪化・・・せっかくセッティングもほぼ完璧と言える状態になった我が家の二番機TJラングラーですが思うように走りに行く事も出来ず。歯がゆい日々を送っています。

さて、話が後先しますが、我がTJラングラーは現在、過去最高の状態になっています。実は余りに詰めたセッティングにしたため、おいらの手ではもう足回りをいじれないところまで来てしまいました。
何処か一つをいじると全部やり直しという事もあるにはあるのですが、それはセッティングの変更というレベルの問題で済むこと・・・「これ以上」を望むとなると・・・問題がややこしくなります。
デフのギア比一つとってみても4.10という現在の設定が、これ以上低くも高くも出来ない究極の状態です。255-85-16という845mm外径のタイヤでぴったりハマリます。これ以上低いとフロントのDana30アクスルのリングピニオンの強度許容限度を越える惧れがあります。またこれ以上高いとオンロードでの普通の発進と高速道路の登坂で5速維持が出来なくなります。
足回りは35インチ外径のタイヤまで装着する事を考えて作って在ります。
仮にトランスファー(トライアル用にテラローの二駆ローキットのみ組み込みました)にテラローの4:1を組むと(3000回転までというローレンジの縛りが必要になりますが)35インチ外径のタイヤを多少オンロード性能には目をつぶるようになりますが使用可能です。これでロックも走れるようになるでしょう。その場合はハンドスロットルを装着して足でのアクセル操作はやめることです。3000回転なんてあっという間です。足でコントロールしたら必ず壊します。ということで、一応ロックジープに発展させる余地はのこしています・・・。
弱いと言われるDana30ですが、このTJのは(XJチェロキー用のハイピニオン・リバースギアタイプに変更しています)インナースリーブ圧入と溶接追加、アクスル上部トラス補強にオープンエンドナックル部分にはガゼットを追加溶接して完全補強。デフの開口部は分厚いカバーで覆い大径タイヤでフルストロークしてもデフハウジングの歪みは極少です。
デフのトラブル原因から考えてみると、バックラッシュや歯アタリがデフハウジングのゆがみによって狂いバックラッシュゼロで大きな負荷を受けたり、歯アタリが悪くリングギアとピニオンギアが十分な嵌合がで来ていない状況で大きな入力をうけるとか、そういった場合には確実にリングピニオンの破壊原因となります。このTJの強化されたDana30デフに関しては外力による歪みは極少に抑えられるので単純なリングギアとピニオンギアの嵌合面での限界強度を超えた入力(この単純なギア同士の嵌合の安全率というものは機械工学の常識的に考えてもけっこう大きな値です。)がなされない限り簡単に破壊されることはありません。
ここまでやるとアクスルシャフトの強化も考えないでは在りませんが、今のところ敢えてフロントのアクスルシャフトは強化シャフトにしていません。強化シャフトがデフケースやリングギア、ピニオンギアへの攻撃性を持つことと壊れる場所は駆動系の出来るだけエンドの部分が良いと言う当たり前の理由によります。(手持ちの予備シャフトも使い果たしたら強化シャフトにするかもしれませんが)また、このTJはステアリングのキレ角もいっぱいまで使いきらないように(アクスルシャフトのクロスジョイント部分に過大な負荷をかけないため)規制して在ります。(こういった配慮はクロスカントリーレイドのレースカーなどでは当たり前に行われています)
先に書いたように車体、ホイールハウス内のクリアランスは基本的に35インチ外径のタイヤも許容するように作ってありますが、現在は255-85-16でギリギリいっぱいに縮み側を規制して在ります。(タイヤハウス内の様々な部位でのクリアランスは概ね1インチ内外まで詰めてあります)
こんな感じで実車を前にして解説してもなかなか説明しきらないほど車体の各部分を改造、補強、調整してあります。
外観上で目だった改造はロアアームがロングアーム化されている事くらいで、アッパーAアームにすら気付かない人が殆どです。改造された各部位を見ても何のためにこういった細かい造作の変更やら加工が必要か「ははぁ、なるほど!」と見抜ける人はほぼ皆無です。
アクスルホーシングやフレームに取り付けられたアームブラケットの開口部を溶接でふさぐ補強ひとつでも各部位ごとに考え抜かれた加工方法や溶接方法を取っています。
フロントは4インチのリフトにカーリーのオフロード用のスタビの強弱調整の中間位置で使用。伸び側をリミットストラップでショックストロークの最大値の手前1.5インチで規制をかけています。(ストラップの伸び代も計算しています。)
リアは特徴的に短い自由長しかないTJですが、リフトアップするほどに歪んでしまうコイルを、コイルのアッパー側マウントを後方に移動することでコイルを真っ直ぐに起こしてあります。その関係でフロントよりやや多い4,5インチのリフトになっています。この改造にはラテラルロッドの撤去または大幅な取り回しの変更が必要で、リアアッパーアームがAアームのこのTJでは問題なく改造できています。この改造はリアのトラクションが劇的にアップするのでTJでは絶対やりたいと言うか、リフトアップしたなら、やらねば成らない改造だと思っています。でも、5リンクのままでは難しいでしょうね。
足回りについては通常のTJラングラーとは真逆のセッティングとしています。
TJというとフロントをスタビフリーで目いっぱい動かし、リアも短いコイル長ですが斜め取り付けのショックの長さを生かして目いっぱい伸ばすというストローク指向のセッティングが主流ですが、このTJではフロントもリアもそこそこのストローク長で規制を掛けてしまっています。むしろ限られたストローク内で「ダンパーをしっかり効かせる」とか、「前後のストロークバランス」のほうを重視しています。
規制したストローク内でのサスの動きは限りなくスムーズさを追求してはいますが、その一方で多少の抵抗はあったほうがいいとも考えています。前後ともスタビライザーを緩やかに効かせているのはその為でアクスルジャダーを押さえ込みたいと言う考えと、アクスルステアをコントロール可能な範囲内にしたいと言う考えからストロークの規制をしています。

後、目立たない改造ですが、フロントのラテラルダウンブラケットには反対側のフレームからブレーズバーによる補強が入れてあります。ここは非常に大きな力がかかる部位なので本気でオフロードを走るなら必須の改造でしょうね。
トラクションデバイスは前後ともARBエアロッカーです。当然前後独立して操作可能に配線しています。前後ともデバイスの型式は最新のタイプです。ちなみにリアはスーパー44です。ブラVのホイールキャップで隠れてみえませんけどスーペリアの強化33スプラインのシャフトがちゃんと入ってます。
コイルなどの緩衝装置、ペラシャフトなどの動力伝達装置、前後上下アーム(アッパーAアーム含む)等の懸架装置、ドロップピットマンアームなどの操舵装置、車高、車幅などの車枠など確か6項目で構造変更済みとなっています。
現在11万キロと言う走行距離になっていますが、オイルや水のメンテナンスは完璧です。10万キロ目前にラジエターから水回りの全てとベルトで駆動されている全てのベアリングとガスケット、シール類を新品に交換しています。駆動系はこの一二年で全てOHして交換できる部品は新品部品と強化部品に完全に入れ替わっており、これ以上望むべくも無いコンディションです。
さて、このTJこれからオイラの計画ではボンネットのFRP(カーボン)化、0インチか3インチのストレートフェンダー。ロールケージ取り付け、リアオーバーフェンダーの幅狭化と脱着式パイプフェンダー取りつけ、前後バンパーの改修と軽量な電動ウインチの装着・・・といった外装関係の改修作業になっていくと思います・・・正直なところ足回りのチューニングなどと違ってあんまり興味や工夫する気力が沸きません(--;)
そこで、どなたかこのTJラングラーで「本気で」オフロード走ってみたいという方がいらっしゃいましたら、お譲りしてもいいかなとおもっています。本当に走れるクルマ、本気で走れるクルマに仕上がっています。但し誰にでも譲ると言うわけではアリマセンし、お安く譲る気もないので誤解しないでください。このTJを乗りこなせる!または乗りこなして見せる!という方がいらっしゃればの話です(^^)
燃料はレギュラーでも全く問題ないはずですが、アメリカ車全般に言えることですけれどハイオクのほうが調子がいいような気がします。4.0リッターということで気になる燃費も5速MTなので255-85-16というサイズのタイヤですが街乗りでも早めのシフトアップダウンを心掛ければリッター7Kmは走ります。高速なら10km以上楽に走ります。





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ジープ | 日記
Posted at
2015/12/15 21:33:51