• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2015年12月15日

ジープ話 二番機TJラングラー

 にわかに持病の頚椎ヘルニアが悪化・・・せっかくセッティングもほぼ完璧と言える状態になった我が家の二番機TJラングラーですが思うように走りに行く事も出来ず。歯がゆい日々を送っています。

 さて、話が後先しますが、我がTJラングラーは現在、過去最高の状態になっています。実は余りに詰めたセッティングにしたため、おいらの手ではもう足回りをいじれないところまで来てしまいました。

 何処か一つをいじると全部やり直しという事もあるにはあるのですが、それはセッティングの変更というレベルの問題で済むこと・・・「これ以上」を望むとなると・・・問題がややこしくなります。

 デフのギア比一つとってみても4.10という現在の設定が、これ以上低くも高くも出来ない究極の状態です。255-85-16という845mm外径のタイヤでぴったりハマリます。これ以上低いとフロントのDana30アクスルのリングピニオンの強度許容限度を越える惧れがあります。またこれ以上高いとオンロードでの普通の発進と高速道路の登坂で5速維持が出来なくなります。

 足回りは35インチ外径のタイヤまで装着する事を考えて作って在ります。
仮にトランスファー(トライアル用にテラローの二駆ローキットのみ組み込みました)にテラローの4:1を組むと(3000回転までというローレンジの縛りが必要になりますが)35インチ外径のタイヤを多少オンロード性能には目をつぶるようになりますが使用可能です。これでロックも走れるようになるでしょう。その場合はハンドスロットルを装着して足でのアクセル操作はやめることです。3000回転なんてあっという間です。足でコントロールしたら必ず壊します。ということで、一応ロックジープに発展させる余地はのこしています・・・。

 弱いと言われるDana30ですが、このTJのは(XJチェロキー用のハイピニオン・リバースギアタイプに変更しています)インナースリーブ圧入と溶接追加、アクスル上部トラス補強にオープンエンドナックル部分にはガゼットを追加溶接して完全補強。デフの開口部は分厚いカバーで覆い大径タイヤでフルストロークしてもデフハウジングの歪みは極少です。

 デフのトラブル原因から考えてみると、バックラッシュや歯アタリがデフハウジングのゆがみによって狂いバックラッシュゼロで大きな負荷を受けたり、歯アタリが悪くリングギアとピニオンギアが十分な嵌合がで来ていない状況で大きな入力をうけるとか、そういった場合には確実にリングピニオンの破壊原因となります。このTJの強化されたDana30デフに関しては外力による歪みは極少に抑えられるので単純なリングギアとピニオンギアの嵌合面での限界強度を超えた入力(この単純なギア同士の嵌合の安全率というものは機械工学の常識的に考えてもけっこう大きな値です。)がなされない限り簡単に破壊されることはありません。

 ここまでやるとアクスルシャフトの強化も考えないでは在りませんが、今のところ敢えてフロントのアクスルシャフトは強化シャフトにしていません。強化シャフトがデフケースやリングギア、ピニオンギアへの攻撃性を持つことと壊れる場所は駆動系の出来るだけエンドの部分が良いと言う当たり前の理由によります。(手持ちの予備シャフトも使い果たしたら強化シャフトにするかもしれませんが)また、このTJはステアリングのキレ角もいっぱいまで使いきらないように(アクスルシャフトのクロスジョイント部分に過大な負荷をかけないため)規制して在ります。(こういった配慮はクロスカントリーレイドのレースカーなどでは当たり前に行われています)

 先に書いたように車体、ホイールハウス内のクリアランスは基本的に35インチ外径のタイヤも許容するように作ってありますが、現在は255-85-16でギリギリいっぱいに縮み側を規制して在ります。(タイヤハウス内の様々な部位でのクリアランスは概ね1インチ内外まで詰めてあります)
 こんな感じで実車を前にして解説してもなかなか説明しきらないほど車体の各部分を改造、補強、調整してあります。

 外観上で目だった改造はロアアームがロングアーム化されている事くらいで、アッパーAアームにすら気付かない人が殆どです。改造された各部位を見ても何のためにこういった細かい造作の変更やら加工が必要か「ははぁ、なるほど!」と見抜ける人はほぼ皆無です。
 アクスルホーシングやフレームに取り付けられたアームブラケットの開口部を溶接でふさぐ補強ひとつでも各部位ごとに考え抜かれた加工方法や溶接方法を取っています。

 フロントは4インチのリフトにカーリーのオフロード用のスタビの強弱調整の中間位置で使用。伸び側をリミットストラップでショックストロークの最大値の手前1.5インチで規制をかけています。(ストラップの伸び代も計算しています。)
 リアは特徴的に短い自由長しかないTJですが、リフトアップするほどに歪んでしまうコイルを、コイルのアッパー側マウントを後方に移動することでコイルを真っ直ぐに起こしてあります。その関係でフロントよりやや多い4,5インチのリフトになっています。この改造にはラテラルロッドの撤去または大幅な取り回しの変更が必要で、リアアッパーアームがAアームのこのTJでは問題なく改造できています。この改造はリアのトラクションが劇的にアップするのでTJでは絶対やりたいと言うか、リフトアップしたなら、やらねば成らない改造だと思っています。でも、5リンクのままでは難しいでしょうね。

 足回りについては通常のTJラングラーとは真逆のセッティングとしています。

 TJというとフロントをスタビフリーで目いっぱい動かし、リアも短いコイル長ですが斜め取り付けのショックの長さを生かして目いっぱい伸ばすというストローク指向のセッティングが主流ですが、このTJではフロントもリアもそこそこのストローク長で規制を掛けてしまっています。むしろ限られたストローク内で「ダンパーをしっかり効かせる」とか、「前後のストロークバランス」のほうを重視しています。
 規制したストローク内でのサスの動きは限りなくスムーズさを追求してはいますが、その一方で多少の抵抗はあったほうがいいとも考えています。前後ともスタビライザーを緩やかに効かせているのはその為でアクスルジャダーを押さえ込みたいと言う考えと、アクスルステアをコントロール可能な範囲内にしたいと言う考えからストロークの規制をしています。

 後、目立たない改造ですが、フロントのラテラルダウンブラケットには反対側のフレームからブレーズバーによる補強が入れてあります。ここは非常に大きな力がかかる部位なので本気でオフロードを走るなら必須の改造でしょうね。

 トラクションデバイスは前後ともARBエアロッカーです。当然前後独立して操作可能に配線しています。前後ともデバイスの型式は最新のタイプです。ちなみにリアはスーパー44です。ブラVのホイールキャップで隠れてみえませんけどスーペリアの強化33スプラインのシャフトがちゃんと入ってます。
 コイルなどの緩衝装置、ペラシャフトなどの動力伝達装置、前後上下アーム(アッパーAアーム含む)等の懸架装置、ドロップピットマンアームなどの操舵装置、車高、車幅などの車枠など確か6項目で構造変更済みとなっています。

 現在11万キロと言う走行距離になっていますが、オイルや水のメンテナンスは完璧です。10万キロ目前にラジエターから水回りの全てとベルトで駆動されている全てのベアリングとガスケット、シール類を新品に交換しています。駆動系はこの一二年で全てOHして交換できる部品は新品部品と強化部品に完全に入れ替わっており、これ以上望むべくも無いコンディションです。

 さて、このTJこれからオイラの計画ではボンネットのFRP(カーボン)化、0インチか3インチのストレートフェンダー。ロールケージ取り付け、リアオーバーフェンダーの幅狭化と脱着式パイプフェンダー取りつけ、前後バンパーの改修と軽量な電動ウインチの装着・・・といった外装関係の改修作業になっていくと思います・・・正直なところ足回りのチューニングなどと違ってあんまり興味や工夫する気力が沸きません(--;)

 そこで、どなたかこのTJラングラーで「本気で」オフロード走ってみたいという方がいらっしゃいましたら、お譲りしてもいいかなとおもっています。本当に走れるクルマ、本気で走れるクルマに仕上がっています。但し誰にでも譲ると言うわけではアリマセンし、お安く譲る気もないので誤解しないでください。このTJを乗りこなせる!または乗りこなして見せる!という方がいらっしゃればの話です(^^)

 燃料はレギュラーでも全く問題ないはずですが、アメリカ車全般に言えることですけれどハイオクのほうが調子がいいような気がします。4.0リッターということで気になる燃費も5速MTなので255-85-16というサイズのタイヤですが街乗りでも早めのシフトアップダウンを心掛ければリッター7Kmは走ります。高速なら10km以上楽に走ります。
ブログ一覧 | ジープ | 日記
Posted at 2015/12/15 21:33:51

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

ラムセス大王展 ファラオたちの黄金
あぶチャン大魔王さん

取り上げて頂きました。
LSFさん

コールを切る
THE TALLさん

【6月6日から】父の日ギフトキャン ...
シュアラスターさん

ウルトラマンはドイツビール好き?
きリぎリすさん

湿る風雲渦巻きて梅雨入り待ち
CSDJPさん

この記事へのコメント

2015年12月15日 22:02
こんばんは 内容にある意味驚いています
コメントへの返答
2015年12月15日 22:31
ふつうに自分のジープのインプレッションみたいなものを書いてみただけですが(^^;)
2015年12月15日 22:36
ジープを譲るの部分に驚いています
コメントへの返答
2015年12月15日 22:55
58君は他人様に譲れない事情があります。
このTJは終のジープとして仕立てましたが、このジープのことをを判ってくれるヒトがいたら譲っても良いと思っています。そんなヒトがいればですが・・・(58君は是非譲ってくれと言う人がいますが、皮肉なものですww)
2015年12月16日 11:00
そこまでやってる人はなかなか居ないので売るのは勿体無い気がします。が間違いなく私向きな車だと思います。でもサファリで精いっぱいなので諦めます。(>_<)

なるほど!シャフト強化すればデフ内が逝っちゃうんですね。本格ロック競技などで走ればサファリのシャフトでも簡単に折れます。高価な強化シャフト売ってますが考えものですね。



コメントへの返答
2015年12月16日 14:41
身体のぐあいがよけりゃ、こんな気にもならないのでしょうが…乗れる身体に戻れるかも判らん状態です。手塩にかけたクルマだけに乗ってやれないのも不憫におもえたりします。
元気になれば気持ちも変わるのでしょう(^-^)
強化シャフトは折れないけれど、逝く場所がデフではね…それはだめでしょ。デフロックを正しく使う方法は昔から伝わっています。曰く、ハンドル切るな。エンジン吹かすな。この二点です。昔の人は知ってました。デフロックはそんなお手軽なデバイスじゃないことを。
2015年12月16日 21:45
素晴らしいお車です。自分のも少しでも近ずけるよう参考にしたいです。情熱そそいだTJ売れる前に見たいかも!改造凄すぎます!マジカッコいい! 自分はxjの方が欲しいかも(笑)
いつか機会があったらお会いしたいです! たまーに顔出すんですが、毎週日曜日朝8時位から10時位に大黒Pの大型車のPの近くで、みんからのグラチロというか、昔乗ってた人というか、ジープ乗りの? 緩いおやじの集いに参加します。凄すぎて、みんな驚き喜びます(笑)
都合が良く、お身体が好調の時でも来て見て下さい連絡くれれば、自分もいきます。
それよりマグナム行ってみたいです!
コメントへの返答
2015年12月16日 22:41
あはは(^^)すっかり売る方向のようになってるけど、いっこうにお声があがりませんよ~ww

世の中けして景気は良くないし、在りそうでないのがお金です。オイラはなさそうで本当に無い。

当分売れそうも無いので安心してください(^^)

来週は検査入院しちゃうし年末年始だし、多分来年初頭に入院手術ということになると思います。
リハビリ終れば春かな~(^^;)

プロフィール

「KJチェロキーに乗り換えました💦 http://cvw.jp/b/1929087/43509213/
何シテル?   12/02 06:22
自称「走り系ジープ乗り」KUBO-CHINと申します。トライアル競技とクロスカントリー走行目的に改造しまくった日米の幌型ジープと、雪国巡りの旅と山岳ツーリングに...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

ブログカテゴリー

リンク・クリップ

ボアアップ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/12/11 10:17:28
ジープ日記 TJラングラー編 資料 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/09/04 02:11:53
スパイダーウェブシェードTJラングラー用他入荷 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/08/07 16:35:29

愛車一覧

三菱 ジープ 58君 (三菱 ジープ)
知る人ぞ知るマグナム4x4佐野氏の手になるチューンドエンジン、フレームと船以外オリジナル ...
ヤマハ SR400 ヤマハ SR400
YSPメンバースクラブがヤマハに特注した360台の限定車両。 SR400 YSP Bl ...
ジープ チェロキー 96の96XJ (ジープ チェロキー)
前期96年モノ、前期の最終形(96の96)にして限定車サマースペシャル…2インチアップに ...
スズキ ジムニー スズキ ジムニー
SJ30は三回所有しましたが、全部赤いFK。全部ボロw 違いが判りません。タンクガードと ...

過去のブログ

2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation