2014年04月18日
オフロードの路面で一番やっかいなのが泥です。
泥沼は・・・近づかないのが一番です。よく泥遊びがオフロードの楽しみのごとく報じられていますが、初心者の方は特にご注意ください。
車は(ジープもです)泥の中を走るように出来ていません。
泥沼、泥水・・・河川など水中も同様です。
車は水とは非常に相性が悪いのです・・・車の車軸中心を超えるような深さに立ち入った場合、泥水は車の駆動系のあらゆる部分に入り込んで、潤滑油をだめにしてしまいます。河川や泥沼に入ったジープは基本デフオイルの交換、水深がミッションにまで達するようならエンジンオイル、ミッションオイル、トランスファーオイル、の全てを交換する必要が生じます。ドラムブレーキは泥水に浸かったらオーバーホールが必要になります。
とくに四輪ドラムブレーキの三菱ジープは一輪でも水に浸かるとブレーキの片効きをおこします。コレに対しては軽くブレーキをかけたまま暫く走行して発熱でブレーキを乾かすという手段が多くもちいられていますが、ドロも同時に入っていた場合はじょじょにブレーキバランスが狂ってくる可能性があります。まして三菱ジープのブレーキは全て手動調整式で、きちんとした三菱ジープの整備技術が無ければみだりにブレーキの調整など出来るものではありません。三菱ディーラーでもほとんどマトモに調整できるメカニックはもういませんから、他社メカニックなど当てにもなりません。
泥に対する最良のテクニックは「近づかない」こと、コレです。
それでも、どうしてもというなら棒切れなどで一番深いところをしらべ自車の車軸中心より浅いことを条件にできるだけ速やかに通過してしまうことです。運悪くスタックでもしたら・・・ブレーキのオーバーホールするくらいの覚悟はしておいてください。
このくらい、脅かしておけばむやみにドロア沼に突っ込んで遊んだりしないでしょうが・・・
大げさでもなんでもなく、知らぬが仏で車が実はエライコトになっているのです。
もっとも、そういうことが無いと整備屋さんは仕事が無いので、気にならないというかたは自己責任でどんどん、泥でも水中走行でもやらかしてください。
つづく
Posted at 2014/04/18 22:06:32 | |
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ジープ | 日記
2014年04月18日
ステアリングの回し方・・・ちゃんとできていますか?
なにを当たり前のことを・・・と言うなかれ。ロックからロックまでスムースに回せますか?オンロードではあんまり無いでしょうが・・・オフロードでは据え切りから据え切りまでなんて、よく使うんですよ~どういう時かって言うと「リカバリー」に使うんです。
「リカバリー」っていうのは、オフロードで車輌が転覆したり滑落したりしそうになるなど危険な姿勢になってしまったり、何か障害に乗り上げたり、深い溝などにはまって身動きできなくなった状態からいかに安全に復帰するかという技術をさします。
順を追って解説しましょう。
先ず最も多いキャンバーでのリカバリーについて。
キャンバーというのは・・・左右の傾斜の事です。斜めになって壁にへばりつく・・・そういうイメージですね。このまま前進したらひっくり返るんじゃ?と思うと・・・人は恐怖からひっくり返りそうな側・・・つまり谷側と反対の山側にステアリングを切って逃げようとします・・・覚えておいてください。多くの傷ましい事故はこれで起こっているといって過言ではありません。
正しい対処は本能とは逆の谷側にステアリングを切る・・・コレです。もう一度言います。本能に逆らって谷側にハンドルを切るのですよ。さらにアクセルはオンです。
ステアリングを山側に切るとたいていの場合、車は更に傾斜します・・・怖くなって思わずブレーキに足がかかります・・・そしてそのまま横転します・・・
キャンバーはもっとも車が苦手とする路面の一つです。
左右の傾斜とくれば・・・次は前後に傾いた路面でのお話ですね。
ヒルクライムとヒルダウンが、その典型になるでしょう。
ヒルクライムとは真っ直ぐ斜面を登っていく事で・・・たいてい上りきれなくなると、車は激しくホイルスピンしながら斜面の途中で停車してしまいます。角度にして20度超えると、もう運転席からは空しか見えません・・・これは初心者にとっては怖い状況です。もと居た平坦な路面までバックしないといけませんが・・・まず確認しないと危険なことがあります。努力むなしく停車した時ハンドルが僅かでも左右に切れていたりしませんか?そのままバックしたらとたんに車は車首を振って先ほどのキャンバー横転のときと同じ危険な態勢に向かってしまいます。
斜面で止まったら、先ずする事は・・・ステアリングが切れていないか確認する事です。もし左右に切れていたら直進状態に戻す。コレとっても重要です。車を少しスピード出してバックで走らせたらわかりますが、一寸でもハンドルを切ると車は左右に激しく蛇行します。アレと同じ事が斜面では起きるのです。ですからゆっくりとバックしないといけません。スピード抑えてバックするには・・・そうギアをバックに入れてクラッチを繋ぎエンジンブレーキを使って降りないといけません。クラッチを切ってしまうとエンジンブレーキなしで一気に上った坂をかけくだることになり・・・どうなるか判ったものではありません。先ずステアリングを直進に。次にバックにギアを入れ替え。エンジンブレーキを使って。ゆっくり少しずつ下っていく。これがバックでのヒルダウン・・・ヒルクライムのリカバリーになります。
つづく
Posted at 2014/04/18 02:18:48 | |
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