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KUBO-CHINのブログ一覧

2017年03月22日 イイね!

ジープ日記 one more cup of coffee

古い友人がおりまして…数年前に膵臓がんで他界いたしましたが、よく二人でロングツーリングに出かけたものです。

単独行が殆どで…めったにヒトと同行することの無いオイラですが…その友人だけは例外で二台連なって出掛けることもあれば、彼のクルマの助手席というのもかなり多かったです。

彼の事を関東でオフロード遊びを永くやっていて、「知らなければモグリ」と言えるくらいに長年にわたって各地に出没しておりました。古くは白いスバルレオーネ4WDのセダンで。後年はDAIHATSUのロッキーに乗っておりました…あの方ですよ。通称「ナベサン😅」。



東北出身で土木の大型重機のオペレーターを長年やっていたそうです。若い頃からスキー競技とクルマが大好き無類のスピード狂がたたって不幸にして自爆事故で脊髄を損傷して車イス生活となりましたが、クルマ好きは変わらずスバルレオーネであちこちのオフロードに出没するようになったということです。

オイラが出会ったのは1990年辺りだと思います。東京郊外の秋川の河原でした😅
その時オイラはスズキジムニーJA71に乗っていましたが、オイラも元はスバルレオーネ4WDでオフロードを走り回っていたので、すぐ打ち解けて友人になりました😅

彼はスバルレオーネ4WDから同じターボに乗り換え、後にDAIHATSUロッキーに乗るのですが、ロッキーを薦めたのはオイラです。本当はスズキジムニーのJB33が欲しかったようでしたが…JB33は薦めませんでした。オイラもカミサン用にJB33を購入して長所短所知り尽くした上で彼にDAIHATSUロッキーがよいと思ったのです。

一番の理由はシートです❗スズキジムニーのシートはダメです。大きさ、固さ、ホールドなど…車イスで…信じられぬぐらいのロングツーリングをする彼にはクルマのシートは第二の住居も同じ…ロッキーの純正シートの出来映えはバブル期の設計で思いきりコストがかかった上質なものです。大きく、適度な固さ柔らかさとホールド。身体に優しく疲れを癒すのにも適した抜群のシートです。オーバードライブ付きのオートマでフロントが独立懸架なのも超ロングツーリングには向いているし、タンクが60リッター入るのも重要なポイントでした。サイズ的にはジムニーと一緒に遊べるサイズですがホイールベースは長く長距離や高速の疲れ方が全然違います。

走る走らないは二の次で耐久性を重視しました。駆動系は1,5リッターエンジンには明らかなオーバーススペックで2、8リッターのディーゼルターボにも対応できるものです。そのぶん重く…オフロード性能は最低であるとも言えます。でも…彼にはそんなものはどうとでも出来るスキルがありましたし、本物のオフロードの遊び方を心得ていた彼には充分なスペックのクルマでした。

彼はスバルレオーネ4WDで富士の精進口林道を幾度も上がっています😅途中の物理的に乗り上げられぬ段差で歩み板を数度敷いた程度でほぼ自力で走破してしまいました。同行のディスコやハイラックスが何度もスタックや牽引やらに手間取るなかをです❗精進口のレベルをご存じの方なら彼と彼が乗ったスバルレオーネ4WDの実力がおわかりでしょう。

彼にしてみれば「フレーム付きの頑丈でタイヤも大きなクロカン車でローレンジまでついていて…そりぁもう、どこでもイケるさ❗」DAIHATSUロッキーがクロカン車で最低のオフロード能力のレッテルをはられたクルマであったとしても、「何を贅沢な事を言っている❗」といったところなのです😅





彼は少ない生活費を上手に遣り繰りして生活にクルマに誰の手助けも受けずにやっていました。「お金は無いけれど時間はたっぷりある❗」と、いつも笑っていました。スタックしても手助けを断って「楽しむから😁」とひとりでリカバリーしまう事が多かったです。此は…ちょっと…と思うようなヘビーな状況でも独りで一昼夜かけて自力脱出するような男でした。無謀と言えば無謀かもしれませんが、彼には時間がミカタでした😅

最悪の事態に常に備えて、水と非常食料は大量に積んでいました😅スタックからの自力脱出に必要な道具も揃えていました。何より土木の現場でつちかったキャリアと常に単独でアタックした豊富な経験値があります。オイラも土木の現場で働いていたから2立米くらいの土をスコップ一本で掘る位は当たり前に出来ましたから。二人で出掛けると…それは無茶なアタックをやらかしたものです😅

独りで走れる男が組んで走るのですから😅それは無茶なスタックもしでかしてくれましたよ。深い新雪の雪山を全開で登って…いきなりインに流されて前後輪を側溝に落としたことがあります。その時も一台に二人で出掛けておりました😅勾配が中途半端にきついカーブで吹きだまり…更にカーブのインに向かって傾斜しているという最悪パターン。勾配がもっとキツければバックして脱出するようなミッションも可能でしたが…側溝は深く腹下は見事に接雪しているという状況でした。作戦は前後と腹のしたの雪をできるかぎり除けて…側溝の雪を固めて僅かにバックさせ腹を浮かせる。そのあと側溝に大量の雪を詰め込んで道路まで前進で上がれるスロープを作るというものでした。一時間以上かかってしまいましたが、無事脱出。

同じようなスタックを土でも経験しました😅下りの狭い廃道で弛んだ路肩が崩れ、運転席側斜面に前輪をおとしてしまったのです。重い頭が下で車体は斜面に向けて傾いてようやく止まっている❗という危うい態勢です😅その時も一台に二人で出掛けていました。助手席から降りるだけでもクルマが滑り落ちてしまうような傾きでした😅でも、冷静に情況を観察してスコップとジョレンでクルマの下の土をを1立米ほど掻き出してクルマの傾きを水平近くに戻しさらに脱出用の前後輪が通る轍を深く彫り付けてバックで脱出しました。崩れた場所の山肌を削り、安全な轍を深く掘って崩落箇所をエスケープして下山しました。3時間くらいかかったかな😅

そんな調子で誰の手も借りずに、助けも呼ばず自力で脱出走破するというのが、流儀でした😅
二人のときは、ほとんど作業はオイラがやりましたが、彼独りでも一日係り、一晩係りでもやりとげてたでしょう😅そういう男でしたよ😅

スタックしたら、先ずもって冷静になれ。次に持っている装備で工夫して脱出が可能か考える。どういう手順で事を進めたら安全に確実に脱出できるか考える…この時大切なことは…急がば回れです。ものぐさは絶対ダメです。確実に安全に❗を最優先してめんどくさい方法を敢えてとることです。時間は気にするな❗これも大事です。ただし天候の悪化は雪山での退却不能の積雪や山間の谷間や崩落地での出水というリスクを頭においておく必要はありますが…

夜の闇ごときに怯えてはオフロードは無理です。けれど闇夜にスタックしたら…じたばたせず、夜明けを待って視界のきく状況で判断した方がいい場合が多いです。ここいらへんは経験ですね。

オイラの仲間でこういうレベルのスタックやトラブルに動じない男は、もうほとんどいませんね。Garage21のOsamuちゃんくらいかな😅

携帯電話で仲間に助けを呼ぶと言うのは最後の手段です❗

ナベサンが逝ってしまって、つまらなくなりました。ネスカフェの安いインスタントコーヒーを卓上コンロにヤカンで沸かしたお湯を注いで…オイラはブラックで…ナベサンは角砂糖を3つも4つも放り込んで…峠のてっぺんで飲んだ日々が堪らなく懐かしく思い出されます😅

いいやつは…早く逝くよなぁ


あの、コーヒーがもう一度のみたいよ❗



合掌


Posted at 2017/03/22 11:09:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | ジープ | 日記

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