これはオイラが2007年12月6日から同年12月11日までに某SNSブログに「ジープ話Ⅰ~Ⅷ」としてアップした日記を転載したものです。持病の腰痛が悪化して全く歩けなくなり緊急入院・・・腰椎椎間板ヘルニアで椎骨固定の手術を受ける羽目になり、最悪は車椅子か!という瀬戸際で術前入院期間中にアップしたものです。
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2007/11/27
22日から入院してます。
本日、検査して明日には退院できるか手術するかがわかりそう……
どうでも治らんことには話しにならないから手術でも何でもやってくれという気持ちです。
2007/11/29
検査の結果は良くなく…会社のほうも長期休みをとるようなので…手続きして、このまま手術することになりました。
年末年始にかけて長い冬休みになるなあ。
(-_-;)
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2007/12/6 14:00
Ⅰ まだ子供のころの事、父の仕事で志賀高原によく連れて行ってもらいました。 父は県の林務部の林道専門の技師で現場へは無論ジープで行くので、子供のころはジープは当たり前の乗り物でした。ジープが「よんりんくどう」だと言う、おぼろ気な知識は泥にはまったトラックを引っ張り出したりを現場でまのあたりにしていたので、持ってはいました。また空荷のトラックやバンが山路や雪の時に尻が軽くスリップしやすく重石を積むと良いなどと言う事も知っていました。CJ3B-J3からJ10、J30と現場への足は変わっていきましたが成長とともに、父に同行することも無くなり、出かける父を見送るばかりになりました。
私のジープ源体験はこのようなものであり、霧の流れるブナの原生林と熊ざさの景色とともに私の小年期のなかに深く記憶されているのでした。
2007/12/6 20:00
Ⅱ ジープに乗るまでの道のりは、結構長いものでした。20代から四駆に乗りだしたのですがスバル4WDで林道や山岳路、雪道を走り、専らアウトドアの足として活用していました。アウトドアの仲間はパジェロスポーツターボ、ビッグホーン2Dr、ジムニー1300等のクロスカントリー四駆ばかりでしたが…かえってクロスカントリー四駆の意外な使いにくさやスバルの優秀さを知る事のほうが多かったようです。
そんな時、カストロールカップという4WDトライアルを見にいきました。当時テレビ番組になるくらいの人気がではじめていた全国規模の大会です。
四駆の究極の走破性を競う事に非常に強い興味を持つキッカケとなりました。 当時親しくなった四駆仲間にランドクルーザー70系がおり、ジムニー、ジープの改造車をもしのぐ走破性を示すのをまのあたり
にしランドクルーザー73に乗りだしたのです。始めるとのめり込む性格ですから四駆仲間も呆れるほど走りまわり、秩父のオフロードパーク ブロンコで横転させてしまいカミサンに大目玉を食らい(当時、私は会社の営業車のセダンをあてがわれており、通常はランクルは妻の専用車だったのです。)私はトライアル仕様のジムニーに乗る事になりました。ジムニーに乗るやトライアルに出まくり、転倒等は毎度のこと折ったシャフトも10数本!嗚呼…。
そんなある日、ジープとの出会いが訪れたのです。 好く晴れた秋の日、所はやはり秩父オフロードパーク ブロンコです。
とある晴れた秋の日、秩父オフロードパーク ブロンコにカミサンと愛犬を乗せ、ふらりと遊びにいきました。ジムニーは快調、天気も好く仲間とも珍しく一緒でなかったので、のんびりとオフロード走行を楽しんでいました。
そんなところへ、たまたま当時CCVの編集者だったK氏が愛機J3で現れたのです。しばし四駆談義に花を咲かせたあと、K氏よりよろしかったらJ3に乗ってみませんか?との申し出があり、願ってもないことと早速ハンドルを握らせていただきました。ジープのハンドルを握るのは初めてではありませんでした、仲間に58,59、がいたのですが皆固い足と10.5位のワイドタイヤを穿いたものでしたので、クロスカントリー用にチューンされた柔軟な足まわりと6.50-16の下駄山を履かせたK氏のJ3はまったくの別物に感じられるほどに走り…自分の乗ってきたジムニーターボが一気に色褪せて感じられました。
敏感なカミサンは早速、私の様子に気付き「ジープに乗りたくなったんでしょ?」と探りを…。「う~ん、確かにアンタにはジムニーなんかよりジープが似合うわよ。ヨシッ!アンタもジープ乗りなさいよ!」まあ一時の気まぐれと勢いから出た言葉ですから「ば~か。ジープは普通車だぜ。毎年車検で軽自動車みたいにいかないんだぜ」と冷静を装おいつつ、秩父からの帰路、私の頭のなかはジープでいっぱいになっていた事は言うまでもありません。
2007/12/7 14:30
Ⅲ 確かにジムニーは酷使のためボロボロでした。元々かなり使い込まれた車体で仲間ばかりかあう人皆にボロボロだと言われてカミサンが頭にきていたのでした。調度よく知り合いがジムニーを探していて適価で引き取ることになり、ジープ探しが始まりました。
狙いをつけたのは当時、現行車だったJ-53でした。
しかし価格は中古でも100万以上が多く、当然トライアル仕様にチューンすることも考えておりジープ探しは難航しました。
予算は限り無く少ないのが望ましく程度は限り無く良いものが…そんなある日、近くの走り屋系のショップにジープの売り物があるとの知らせがあり、見にいきました。
いわゆるゴールデン・ブラック仕様で足まわりが改造されていて33-9.5-15がノーマルフェンダーに収まっています。前のオーナーはオフロードレースをやっていた人でこのジープもチューンされているので、普通の販売はできない代物であるとの事。ムクムクと興味がわいてきました。
2007/12/8 8:00
Ⅳ さてJ-53のチューンなるもの、まして販売が難しいほどとは?聞けば過積載ダンプ用に密かに広まった噴射ポンプチューンが施され、更に補機各所に手が入っているとのこと、後の55のようにコンペセーターシャフトを削るタイプではない為53の噴射ポンプは改造もセットアップも非常に厄介な為、滅多に無いチューンなのです。
試乗して車屋がまともな商品にならないというのも納得しました。恐らくトルクはノーマルの1.5倍以上30キロは軽くオーバーしていると思われ正にのけぞる加速です。ジープのシャシーにこれですから危険極まり無い代物です。リアのアクスルに付けられた二本のキッカーショックは伊達ではない実用品だったのです。タービンはノーマルの小径ですから低速に問題はないし実に危険なジキルとハイドのようなジープです。 車屋も厄介払い出来そうなので大幅値引きに応じてきたので引き取ることになりました。 後に「イカスミ号」と呼ばれた黒いJ-53が私の最初のジープとなったのでした。
このジープ、 納車翌日に大事件を起こすのですが、私の日記9月13日「ジープを舐めていた男は…」をご覧くださいませ。
嗚呼……。
<9月13日の日記>ジープが納車になった翌朝、いつもの通勤コースをチンタラ走らせ、会社に近いコンビニにより、シートベルトも着けず走りだしました。道は高速下の側道にさしかかりスピードアップ。高速下をくぐりぬけようと左にハンドル切り込む。テールの流れにあわせ更にアクセル開け軽くカウンター当てながら…当たらない!車体が一気に流れだし、シートベルトをしていない体が右に振られる!コンクリートの壁が一気にせまる!死が一瞬頭をよぎる。いちかばちか車体を蹴って飛び出した。空中でもがくように受け身の体勢をとるバウンドしたとき後頭部を打つ回転しながら無人のジープが壁に激突するのを見た。全身打撲で息ができない。車体の何処かにぶつけたのだろう右の脛が切れ骨が見える。
ジープは高速の橋桁のコンクリート壁に激突し停止していた。バンパー、フェンダーが大破し車体が大きくゆがんでいるように見える。フレームまでいったことは一目瞭然だった。
俺は頭を抱えうずくまった。
これは実話です。
このあとジープは親切な自動車修理工場主の手で幾度かのフレーム修正を受け、ただ同然の修理費用で奇跡の復活を遂げるのですが、それはまた。
ジープをなめてかかると痛い目みます。
慢心野郎の上に神の鉄槌がくだされたのでありました。
2007/12/7 7:30
Ⅴ 納車翌日に大破したJ-53は修理するにもフレーム修正が必要でした。二三ヶ所見積もりしたけれどフレーム修正だけで最低20~30万以上かかりそうでまともな修理するにもは最低50~60万円はかかりそうです。幸い怪我は全身打撲とムコウズネが裂けただけで骨はなんとも無く体よりジープの修理が大問題です。弱り果てていると仲間から知り合いが修理屋やっていてフレーム修正機もある。格安でやってくれそうだとの事。早速ワラをも掴む気持ちで相談にいきました。修理工場主に資金が乏しいこと、自分の不注意でこんなにしてしまった事、どうしてもこのジープを直して乗りたい事を話しました。工場主は「話はわかりました。お金のことは心配しないで、とにかくフレーム修正してみて、立て付け直してみましょう」と言って修理にかかってくれたのです。
2007/12/9 11:00
Ⅴー2 数日後、工場主から一回目の仮修正したから具合いを見てくれとの連絡があり、すぐに工場へ行きました。工場前の道路で試乗して様子をみて、状態を工場主に話し、再び修正にかかります。各所の計測など手伝いながらボディやフェンダーの歪みやマウントを少々手荒なセルフ板金で可能なかぎり修正してみました。
更に数日が過ぎ見にきてくれと工場主から連絡がありすぐに工場にすっとんで行きました。そこにはボディパネルやフェンダーに手荒なセルフ板金の痕跡はあるものの事件前と変わらぬジープの姿があったのです。事務所にあがって礼を述べ費用の話しを切り出すと、笑いながら「困っている人からそんなにお金取るわけにいかないから、10万と言いたいところだけど五万円だけ頂けますか。」私は耳を疑いました。更に「休みの日や休みの前の夜なら車いじるのに工場使っていいですよ。」なんと言うことか!平身低頭してジープを引き取って帰りました。
その後もロールケージの組み付けやら、足周りの組み替えやらで、しばしば御世話になりましたが、その後引退され工場を閉められました。本当に地獄に仏。御世話になりました。
2007/12/9 17:00
Ⅵ 復活したJ-53。いよいよ自分のジープとするべく各部のチェックを始めました。足周りはE社のサスではないか?とのことでしたが、シャシーブラックはがすと品番らしきものが現れ、そこからS社のものと判明、ガソリン車によるオフロードレースカーによく用いられるソフトなリーフでダブルショックと組み合わせて使われているものでしたが。J-53のようなディーゼルにはフロントの車高が下がり過ぎると当時不評のものでした。この車高の問題を解消するためかD社の鍛造シャックルが前後118ミリメートルにカットされ装着されていました。ショックはR社の長いものが入りバンプスもR社のものが用いられ適正な補正がなされていると判明。片輪乗り上げ方式で前後の伸び縮みをみても文句のつけどころは見当たりません。非常に良く考えて組み合わせられた足周りです。とりあえずステアリングダンパーはスピードレースカーではないですし、操作力が少ないノーマルにショックは損傷が見られるので適正なものを物色することとして、本格的に実走に入りました。
2007/12/9 17:00
Ⅶ ジムニーに乗り始めたときから毎日朝一時間夜二時間はローレンジに入れる…つまりホームグランドの河原や廃道を走るトレーニングを重ね一年365日休んだことは数えるほどで、この走り込みはジープに乗換えて益々エスカレートしました。 ジムニーならワンモーションですむ操作もジープなら水車のごとくステアリングを切り替えさないと追い付きません。更に目線もジムニーより遥か先を読み取りジムニーより手前から挙動体制に入れないとジムニーと同等の回転半径が得られないし。ステアケースやオブスタクルの乗り越え、飛び越え等もジムニーより高く長く遠くへ車を持っていかないといけません。
2007/12/10 11:40
Ⅷ 走り込む一方で自分仕様へのトライも開始しました。53用のノーマルリーフに組み替えてみたのですが、前のオーナーがかなり乗り込んでから交換したとみえ、車体に組むとすっかり、へたっています。やはり単体でのキャンバー量ではヘタリは判らないものです。再びS社のリーフに組み替えるのも芸かないのでリアは下二枚をより柔らかそうな53と入れ替え、フロントは親と二番以外は53と混合し結果一枚増としてみました。フロントのキャンバー量は組み替え前の9ミリメートル増となりました。ショックはR社M社E社P社等データ取り寄せたのですが意外に最縮長に対してストロークにロスあり減推力データともに適当なものがみつかりませんでしたが、意外なところでT社のノーマルショックのデータを見ているとピッタリのものがあるではないですか!問題はピン径とブッシュ位ですからピンには適当なパイプをカットしてカラーをつくりブッシュもカットして取り付けました。またフロントアクスルとの干渉が見られることから下側取り付け部を逃がす加工もやりました。さて問題はタイヤです。33-9.5-15はいささか大きく何よりステアリング切れ角が話になりません。7.50-16のトラクションタイヤと5.5J-16に組み替えることにしました。タイヤは同サイズでは小さいほうですが細身のM社のXZLにしました。
その他、ノーマルのロールバーにフロント部を追加して六点式にし、前席両方に四点式のハーネスを取り付けました。
これでようやく私好みの仕様になったのでした。
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2007/12/11 21:10
いよいよ明日は手術です。しばらくは安静です。
ジープ話 しばらくお休み致します。
(-.-)Zzz・・・・
※当時、病院のベッドの上でナースの目を盗んで携帯電話でひたすら書き込んでいました(ーー;)勿論ガラケーです。
入院中の愛機w

※ニューマシーン?
2007/12/19 19:40
KUBO-CHIN日記/ニューマシーン?
ニューマシーンはフランスベット製で車体はパイプフレームで車外の動力による特殊な駆動方式で二駆である。後二輪には左右別々に制動がかけられるニールが装備される。最少回転半径は極めて小さいが重心位置が高くキャンバーは得意ではないだろう。ストックでのタイヤ外径は小さいが想定される地形を考慮すればメーカーとしては充分な走破性能と判断したのであろう。