2024年5月24日金曜日、紀伊半島ぶらり旅の記録の続きです。

世界遺産であり天然記念物でもある鬼ヶ城を後にして次に向かうのは紀和町の山岳部。
車で約30分ほど走ると…見えてきました、日本の棚田百選にも選ばれた丸山千枚田です。
白倉山の斜面、高低差約160mの谷間に作られた約1300以上にも及ぶ棚田は圧巻です!
その圧巻の棚田はちょうどこの県道40号線からもその様子がよく見えるんですよね。
これまでにも全国各地の棚田はちょいちょい見て来ましたが、丸山千枚田も素晴らしいですね。
棚田と言えば、この他にも石川県の白米千枚田や千葉の大山千枚田などが有名ですよね。
我が地元の愛知県であれば三河の鞍掛山の斜面にある四谷千枚田がワリと有名なんですが、
個人的にこれまで見てきた中で棚田と言うと新潟にある星峠の棚田が特に印象的でした。
棚田言うても200くらいしかないし棚田百選でもないんですが、初めて見た時は紅葉時期で、
この時もやっぱり星峠で車中泊してたんですが…深夜の夜空がまさしく無数に輝く星の峠で
夜明け前には棚田全体が雲海になって日の出と同時に雲海が一気に消えて現れたのが…
まさにこの写真の棚田だったんですけどね。まるで絵画にしか見えない…というかもう絵画(笑
さて、場所を移動して棚田の真上まで来ました。東屋と数台分の駐車場もあります。
ここから望む棚田もまたゲージュツ的で好き。夜も絶対キレイでしょうね。
ちょうどこの日は田植えの…イベント??何やらレクチャーされてる人達がみえました。
そしてここから…いよいよ秘境探訪もカオスと化していきます(笑
次に向かうのは丸山千枚田からさらに30分北上した場所にある日本で唯一の飛び地の村、
和歌山県東牟婁郡北山村です。和歌山県に現存する唯一の村でもあります。
人口は約350人と、離島を除くと国内でもトップ5に入るほどの人口も少ない小さな秘境村で、
村の97%が樹林帯となり村民は全員三重県境沿いに流れる熊野川支流の北山川岸に居住。
地図を見てみると複雑すぎて…まさに地図ヲタ&地理ヲタにとっては大好物な秘境ですね(笑
因みに和歌山県新宮市もオマケ的に一部飛び地になってますよね。この飛び地が面白いです。
飛び地と言えば…世界的に有名なのはオランダとベルギーですね、当然?自分は行きました(^^;
単に頭が混乱して迷子になるだけでしたが、方向感覚に自信がある人は是非、オススメです(笑
そして我が愛知県にもいくつか飛び地がありまして…特に謎なのは愛知県と岐阜県境のこちら。
飛び地となっているのは笠松町と一宮市に飛び地として接している各務原市なんですが…
何故か川の中だけ飛び地になってます…いや、さすがにこれは謎すぎるでしょ(爆
でも国土地理院にも公式に記されてますしねぇ…って、そこ何も無ぇーじゃん!(汗
衛星写真で見ると飛び地には陸地?というか、川砂はありましたね…雨ですぐ流されそうな(爆
閑話休題。
そんなワケで、どうしてそうなった!?感も否めないまま、北山村へ到着~。
そして、おくとろ公園内にあるこちらの吊り橋へ。はい、ドォーーーーン!!!
そうです、北山村の絶景…いや、絶叫スポット…北山川に架かる吊り橋、上瀞橋です。
渡渉に際しては重量1トン、高さ180センチの制限が記されてますが、基本的に普通車はNGで
軽自動車とバイクと歩行者のみ渡渉推奨だそうです。普通車でも極めて小型車なら大丈夫かも。
我がデリカミニは2シーター貨物で車重ちょうど1トン、高さは182センチでギリギリアウトですが、
実際のバーの高さは185センチほどあるので、標準車高であれば慎重に渡ればギリギリ大丈夫。
橋の長さは約200mもあり、足元には鉄板はなく、鉄網で出来ているので足元は丸見えです(怖
そして吊り橋なので、とにかく揺れます。ポケットからスマホを出しただけで揺れましたからね(爆
この橋を主に利用するのはこの先にある三重県熊野市の小森集落の住民くらいだと思いますが
数十人しか住んでいないそうなので、普段から滅多に渡る人はいないようです。県境ですしね。
とは言え、上瀞橋を使わないと集落まで3倍くらい距離も時間も増えるので非常に不便です。
ただ、この橋から約1キロ下流に現在奥瀞道路を造成中で、開通は5年以上先だそうですが
そうなるともう上瀞橋もさらに使われなくなってしまうし、撤去されちゃうかもしれませんよね(汗
紀伊山地はひと度大雨ともなれば増水、氾濫、土砂崩れ、といった災害も絶えないんで
工事する方たちも大変ですよね…放置してたらたちまち住めない世界に化けそうですよね。
さて、そんな背景もふんだんに織り交ぜたところで改めて、上瀞橋です(汗
誰も通らないし誰かが来る気配すら無いので…デリカミニ納車記念の撮影に興じます(^^;
何てことない吊り橋も…見事な絶景に!
風が無ければ北山川のすぐ下流に小森ダムがあるので真っ赤な吊り橋もリフレクションします(^^;
しかし、この揺れまくりな吊り橋の上に愛車を放置して橋の袂まで戻るって…めちゃ怖いです(汗
何故普通車だとアウトなのかよくわかりますよね…車を降りるにもスペースがギリギリです(汗
いや~、怖い!やっぱり自分は高所恐怖症なんだな、と改めて痛感しましたよ(涙
一応軽自動車も渡れるような吊り橋なので大丈夫かと思いきや…足元スッカスカやん!(爆
どれだけ怖いかって言うと…
以前単身登頂した長野県にある戸隠山にある蟻の塔渡りとどっこいどっこいの怖さです(爆
多くの登山者が怖すぎて腰が抜けてしまう高さ200m以上の平均台のようなナイフリッジ(爆
そういや去年もここから落ちて200m以上下の谷底で遺体が収容されてましたよね…(震
自分は一度屈むと腰が抜けて二度と立てなくなると思ったのでひたすら立って歩きましたが(^^;
あ、でも吊り橋みたいにグラグラ揺れない分、そこは正直怖さが半減するので…大丈夫かも?
だから命綱とか無くても平気なのか…いや、それ以上に絶景でテンションMAXだったからかも(笑
絶景が見れなかったら高所恐怖症のジジイがわざわざこんな危ないところ来ないからね(笑
それにしても良い眺めだなぁ…これ、紅葉最盛期だったらぶっちぎりで凄いんだろうなぁ。
真後ろから望遠レンズでズームイン!車幅が結構ギリギリなのがよくわかりますよね(^^;
そして、よく見ると吊り橋が…ミシミシと撓んでいます(怖
というワケで、愛車の撮影も無事出来ました。橋はその後も歩いて渡りましたが…恐怖でした(泣
橋の幅は一応2m以上はあるし、両端もガード?はあるし、足元スッポ抜ける事もないだろうけど、
当然ですが吊り橋なのでとにかくめちゃくちゃ揺れ続けるのが怖いのなんの。スリル満点でした!
ただ、そうは言うても…吊り橋は美しいですよね。真っ赤な鉄骨に背景の新緑が相まって…。
こりゃ紅葉時期よりも新緑の方が吊り橋としては良いかもしれませんね。でも秋にも来ます(笑
無事に渡れた上瀞橋を後にして、再び国道169号線を西へ。瀞峡方面へ向かいます。
途中、オトノリ園地にも立ち寄ります。やたら立派な公衆トイレと広い駐車場があるだけ…
ですが、この駐車場から北山川へ下りていくことも出来ます。かつては筏乗場だったのかな?
その昔、筏師は筏で上流からこの川を下ってきて、そして歩いて山へ帰っていったそうです。
なので熊野古道とは別に筏師の道もこの河川や森の中にいくつか残ってるらしいです。
オトノリ園地から少し移動して小松トンネルを手前に三県境の看板があります。
そこでちょっと寄り道…工事中の奥瀞道路の南端の近くに何やら集落があったので(汗
この瀞峡の周辺はいろいろ入り組んでて不思議な地形をしてますよね。
そんな北山村と三県境となる瀞峡周辺を国土地理院の地図で見てみるとこんな感じです。
これだけズームアップしても…河川も山岳も集落もごちゃごちゃしてますよね、さすが秘境(爆
国道169号から小松集落へ続く1本道を走っていくと集落で行き止まりとなるんですが…
その途中、こんな立派な真新しいトンネルがあります。上滝トンネルとありますね。
竣工は約20年前、長さは461mで2車線道路ですが…まるで利用されてる形跡はなく(汗
そしてトンネルを抜けるとすぐにまさかの行き止まり!こんな立派な道路があって何故!?!?
実はこの周辺は筏をはじめ遊覧船なども多く、万が一ケガ人などが出た場合に
迅速に救助対応出来るようにわざわざ作ったんだそうです、約15億円を投じて(^^;
だから川岸まで下りられるようなアクセスも作ってあったんですね。それにしても贅沢な話(汗
再び国道169号線を西へ走っていくと、瀞峡です。三県境のイラストが何だかかわいい(笑
看板のある手前が奈良県で右手に和歌山県、左手に三重県という三県境ですね。
まぁここも次回は船で遊覧する時間を作って楽しみたいですね!散策はその機会にでも。
そして、何度も県境を越えながら国道311号線へ入り、丸山千枚田方面へ走ると…
今度は車ごと北山川へ下りられるスポットへ出ます。今度は三重県と和歌山県の県境(^^;
天気が悪かったら絶対に入れないこの河原、勿論、4WDじゃないと絶対に走れません(汗
水量もかなり下がってるのでちょっとだけオフロード走行を楽しみつつ、ここでも愛車をパシャリ。
デリカミニのオフロード性能を試してみたい方は是非。いつ来ても誰もいなさそうですし(^^;
とは言うものの、ジムニーのような本格的なオフローダーではないのでソロリソロリと走る(汗
…というワケで、次回は最近ホラー映画の舞台にもなったという謎の限界集落へ!…つづく!!