2024年5月25日土曜日となりました、2日目の朝は紀伊山地の山奥でお目覚めです(汗
しかし、こんな何もないとんでもない山奥ですが…わかる人にはわかるスポットなのです(謎
2日目の旅程は結果的に…こうなりました。三県境をウロウロしながら最後は南紀白浜へ。
先に言いますと…実はこの5月25日というのは、数日前から天気図を見て狙っていました。
前日の朝の天気予想図はこんな具合でした。前線が南にあるので晴天ではあるものの、
ハッキリしない微妙な天気になることは想像がつきますよね。
そして、25日の朝は…初夏に於いて西高東低の気圧配置になり、前線が南へ離れます。
これは山の空気がかなり澄んで快晴になることが想像出来ますよね。冬型の典型です。
さらに翌日についてはオホーツク海にほぼ台風と変わらない低気圧が発達していきますが
日本列島は全体的に高気圧に覆われるので前日以上に好天になりそうです。
とは言え、3日以上後の予想図なので何とも言えませんけどね。
そして中国大陸の方から低気圧が迫ってきているので週初めは下り坂なのは決定的。
という具合に、出かける際は天気図を参照して、どこへ行くべきか?を決めています(^^;
今回、紀伊山地へ出向いたのも、本来この時期やたら雨になりがちなシーズンですが、
天気図を見る限り全然そんなことなさそうなので、このチャンスは活かさねば!ということで
久々にこちらの方へ出かけたわけですが、その中の1つの目的が…コレでした。
そうです、富士山ハンティングです(笑
数年前から富士山を眺められるスポットを求めて全国あちこち駆け巡って来てるんですが…
その中でも一番困難だと云われているのが富士山から一番遠い和歌山からの眺望でした。
それが見られるのがこの紀伊山地の山奥にある、大雲取山の近くの山なのは有名な話。
和歌山県から静岡県の富士山となると、距離にしてナント…322キロ!!んなアホな!
しかし、こうして地図で見ると…確かにうまい具合に富士山を遮る山々が無いですよね。
少し北上すれば南アルプスという壮大な「壁」があるので、和歌山県よりも断然近いはずの
愛知県からでは一部を除いてほとんど見ることが出来ません…。
富士山ウォッチャーとしては何としてもそんな最遠地から望んでみたくなっちゃいますよね!
因みに、同じく富士山ウォッチャーの方の話では、年に3~4回ほどチャンスがあるそうです。
勿論、そんなチャンスが訪れるとしても、急にこの秘境に機材を持って訪れるなんて到底無理。
当然ですが仕事だってあるし、往復するだけで10時間以上もかかりますしね…(爆
おまけにこんな山奥なので当日の天気が良いとされてても実際はどうだかわかりません。
こうした遠望には気温が低くて空気の澄んでいる冬の方が当然良いと思われるんですが…
いかんせん、こんな山奥なのでとても冬場にアクセス出来ません。死んでしまいます(大汗
あと、風が強いとカメラやレンズが揺れて撮影も出来ません。何せ300キロ以上も離れた先の
被写体を見て撮るワケですから…0.1ミリでも動いたらピンボケになってしまいますもんね(汗
夏は夏で毎年大雨の度に土砂崩れは発生するし、いつ通行止めになるかもわかりません。
秋は秋で気候的には良いものの、寒暖差で雲海が広がってしまったらもう見られないですし。
それに、当たり前ですが…和歌山から静岡まで遠望するので、いくら和歌山が晴れていても
静岡県が晴れて無ければ意味がありません。さらに通過する愛知県や三重県も晴天が必至。
そして、遠望地まで麓となるな那智勝浦町から1時間以上かけてとんでもない林道を走り、
さらにそこから重たい機材を背負って暗闇の中を往復1時間かけて登山する必要があります。
…というワケで、如何にこの富士山遠望が困難すぎるか、よくわかりますよね(^^;
撮影に成功しただけでフツーにニュースになるくらいなので、そんなとんでもなくレアな撮影を
初めて訪れて出来るとは到底思ってはいないんですが、まぁロケハンも兼ねて…と言うことで。
そう、それまで躊躇してましたが今は4WDのデリカミニもあるので林道も難なく走れますしね!
さて、前置きが長くなりましたが…到着も遅かったのであまり眠れないまま深夜3時半に起床。
ヘッデンを装着して時折現れる野生の鹿に睨まれながら、フクロウの鳴き声に感動しながら、
GPSを確認しつつ、山の中へ入っていきます。初めて訪れるので不安でいっぱいです(汗
車を停めている林道からすぐ近くに山岳地図にも記されている熊野古道がありますが、
そちらへは入らず、国土地理院の地図にも載っていない作業用?の林道へ入っていきます。
序盤は舗装もされていますが…入るとすぐに、そこらじゅう落石しまくってます…(怖
笑えてくるほど真っ暗です。時折シカの目が光るのがホラーちっく。熊さんだけは勘弁やで。
しかし、ここで早くも凡ミス!3時半に起床して準備して4時過ぎには登山開始したんですが…
甘かったです。登り始めて少し開けた場所に出たらもう夜空がぼんやり明るくなってました(汗
それに、言うてもそんなに時間もかからないだろう~と思ってたら…思った以上に遠い…(汗
作業道路を進んで最後に崖に垂れているロープを探してそれを頼りに登っていくんですが…
ぼちぼち本来なら見えるハズの富士山は…シルエットがどんなに頑張っても確認出来ず。
しかし、紀伊山地の天気は確実に良いんです。ガスがあちこち溜まってはいましたが、
この朝は運良く雲海も出来ていません。雲海が出来てるといきなりアウトですからね…(汗
この日、この地域の日の出の時刻は4:50です。
そして、少し開けた場所なのでスマホの電波が届いたので富士山ライブカメラを確認します。
山梨県側は5合目以上は顔を出してましたが、山麓はかなり分厚いガスで覆われてます。
そして、和歌山から望むにあたり見えるハズのシルエットは静岡県側となるんですが…
え!?富士山が…見えてない!!薩埵峠からの富士山の眺望は、和歌山県から望むのと
ほぼほぼ方角も同じなので、このライブカメラ上で見えてないと物理的にアウトなのです(汗
あちゃ~、やっぱりビギナーズラックでもしかして!?と、淡い期待もあったのですが…
気がつけば周囲も明るくなってきちゃいました…
富士山ハンティングは失敗に終わったので、その先にある口色川富士見峠を散策します。
崖のところにこんな道標が倒れてました…え?ここ街道なの?なんで地図に無いんだろう?
というか、廃道ってことなのか…うーん、情報不足ですな、自分としたことが(汗
富士見峠は遠望地の山から少し先だったんですね。そしてこの先も道は続いていました。
うーん…このまま峠を下ったらどこへ出るんだろう??次回訪れたら散策してみるかな。
峠は少し開けていて、目の前に鉄塔が2本見えるのが大雲取山で、山頂の目印ですね。
しかし、明るくなってきたから良いけど…暗闇では一歩間違えば…落ちて死にますね(怖
そして、何トンあるのかわかんないくらいデカい岩もゴロゴロと落ちてます。怖すぎる…!
ま、休憩するにはちょうど良い感じのサイズでしたけどね(笑
何も無しで戻るワケにはいかないので…お約束のご来光でも撮影しときますかね。
本当ならこの矢印のところに富士山が見えるハズなのですよ。
因みに富士山ですが、他の遠望と違って322キロもの距離があるので、光の屈折現象で
地図で見たところとは少しズレた位置に現れます。頭の悪い自分には計算出来ませんが(汗
そして、遠すぎるので見えると言ってもシルエットだけで、それも薄暮を利用した影なので、
日没時間の数十分前には物理的に見えなくなるようです。要するにチャンスは4時半頃まで。
なので、そもそもこの日狙うのであれば3時には出て4時までには山頂にいるべきでした(汗
…ということは、ひょっとしたらあと30分早く到着して構えてたら見えた可能性が…!?(涙
見えてるとは言い難いレベルであっても、何となく富士山の影は見えてた気がするなぁ…
しょんぼりしながらご来光を迎えます…いや、これはこれで十分キレイですけどね、ええ。
こんなにめちゃくちゃ天気が良いのに…こんなに残念なことって…あります?(汗
さて、富士見峠から下山していきます。往きは真っ暗で全く様子がわかりませんでしたが…
落石してない箇所が無いくらい、そこらじゅう落石し放題ですね…怖っ。
フクロウがいたのはこの辺かな~??フクロウが鳴く時期ですもんねぇ。
舗装路になり、ぼちぼち停めてあるデリカミニが見えてきました。あ~、疲れた。
この辺は穏やかですが…山頂付近は思ってた以上に風もあって寒かったなぁ(^^;
無事に下山しました。もうこれで次回は安心して登れそうです。ロケハンは大事よね(笑
すれ違いも困難な山道ですが、ここは軽自動車3台くらい停められるスペースもあるので
車中泊は安心して出来そうです。但し、そこらじゅうにシカがいるのでビビりますけどね(汗
今回歩いた峠道は、国土地理院の地図を参照すると、このようになっておりました。
那智勝浦町も、基本的に管理されていない道路だし地図にないアクセス路となるので、
富士山が見えるかも?!と話題にはするものの、基本的に情報公開をしていません(汗
要するに、みんな大好き…自己責任ってやつですね!(笑
そして、せっかくなので、もう少し山の中を散策したいと思います。舟見峠へ移動します。
ここも何とか1台駐車しておけそうなスペースがあったので、そこに駐車します。
そしてこの右手に見える山の斜面を適当にガシガシ登っていきます(笑
めっちゃ崖ですやん…足滑らしたら車のところまで転がるやん(汗
しかし、こういう森は林業の方たちがピンクリボンをつけておいてくれるおかげで
おおよその道がわかるのでちょっと安心出来ますね~。
ただ怖いのは、伐採の目印としてリボンをしているケースも多いので、鵜呑みにしすぎると
逆に遭難しちゃうので…そこらへんは要注意で。自分はそれで2回ほど遭難しかけました(汗
山の稜線に出てしばらく歩くと何やら立派な東屋が。
多分、この辺がその昔あった舟見茶屋跡なんじゃないかな、と。実際に船も見えますしね(^^;
この場所は少し開けていて、眼下に勝浦港や太平洋がよく見えてました。
朝を迎えた那智勝浦町の市街地と勝浦湾、勝浦港ですね~。
そして勝浦湾の先の半島は…ホテル浦島ですよね~。ここは絶対に1度は泊まりたい!
因みに手前に見えてる山が那智山ですかね?だとしたらその斜面に那智大滝がありますね。
その右手…お隣にはイルカ&クジラの太地町が見えますね。落合さん…いますかね?(笑
そして手前には広大な那智高原公園が見えます。当初はここで車中泊予定でした(汗
その公園のある山がこれから訪れる予定の阿弥陀寺のある妙法山です。
この妙法山がつい最近まで、日本で一番遠くから富士山が見える山として有名でした。
アクセスとしては、この公園から山頂まで登るだけですが、少し前に展望台が崩壊したらしく
現在は展望台は利用出来ないとのこと。富士山ハンティングが出来るかは不明です…。
というワケで、転がらないように下山して先ほど見た妙法山、阿弥陀寺へ向かいます。
まずは那智高原公園。ぶっちゃけ何も無いような公園ですが開けていて清々しいです。
車中泊勢にとってはトイレがあるのがありがたいですが…夜間は街灯1つ無いです(爆
富士山の遠望するにはこの山を登っていくんですが、この山頂から富士山までの距離は
約321キロで、先ほどの富士見峠から望むのと1キロしか違わないんですよね…(汗
正直、富士山の見栄え?というか、見やすさからしたら確実にこっちの方が良いと思われ。
誰よりも富士山大好きだぜぇー!って方は是非、富士山遠望チャレンジしてみて下さい(^^;
因みに自分がどれだけ富士山好きかと言いますと…
愛車のナンバーは当然?富士山だったりするし…
出勤前に富士山のてっぺんで昼寝しに行っちゃうくらい…大好きです(笑
そんなインバウンド的富士ヲタなジジイは、妙法山の阿弥陀寺にやって来ました。
ここも駐車場からいきなり絶景ですよね~(笑
日差しがまだ穏やかで涼しげな石畳の階段を昇っていきます…。
石段の表面に緑々と苔むしてる光景がほんと、日本!って感じでステキです。
境内からの眺めも素晴らしいです。眼下の那智勝浦町がさらにしっかり見えますね。
さらに向こうには那智勝浦の旧下里町の町並みや浦神半島も少し見えています。
この写真では若干見切れてますが…この浦神半島にロケット発射台もあったりします。
一番先の方だと紀伊半島のまさに最南端、串本町の紀伊大島までハッキリ見えてます。
少しズームしてみると…樫野埼灯台や航空自衛隊の串本分屯基地も見えました(^^;
前回最南端にある串本の潮岬や橋杭岩は十分満喫していたので今回はパスです。
そういやこの阿弥陀寺、山の斜面にとんでもなくデカい卍文字を設けてたんですよね。
ずっとここから海を眺めてたのに…ソーラーパネルか何かと勘違いしてました(大汗
阿弥陀寺を後にする際に気づきました…ってか、デカ!!麓からよく見えそうですね。
って思ってたのに麓に戻ってから…完全に確認するの忘れてました、ポンコツすぎる(涙
さて、昨日は空模様も訪れた時間も微妙だったので…那智の滝へ再訪したいと思います(^^;
妙法山を下っていくと中腹あたりに立派な満願成就の菩薩像がありました。
次に訪れた際は富士山が見えるように願っておきますかね(^^;
因みにここは和歌山県朝日夕陽百選となっている那智山見晴台にもなってるようです。
というワケで、まだ2日目始まったばかりで朝の8時なんですが…
既に記事がいっぱいいっぱいなので次回へ、と…つづく!!