ついに年の瀬、2017年もすぐそこまで迫って来ましたが更新です(笑
さて、
前回のレポで目的地の1つである
栗沢山に登頂は出来たワケですが、
本当の目的地は、あくまでもその先にある
「アサヨ峰」でしたからね。
アサヨ峰って…なんじゃそりゃ?って名前ですが、この山の名前の由来は、
朝早くから陽が当たる山ってことらしいです…うーん、なんじゃそりゃ(笑
しかし、この朝早くから陽が当たるってのもミソでして。要するにそれだけ
開けてる山で、さぞかし展望が良いんだろうな、という期待が持てますからね。
高い所が超苦手と言いながらついつい高い所ばかり来ている感じがしますが(汗
実際、高い所が好きというよりも、単純に展望好き…ってだけな気がします。
少しでも良い眺望を…ってなると、やはり高い所に登るのが手っ取り早いですし。
天気だって当然、快晴の方が良いし、寒い方が空気も澄んでて良いのです。
また、東京ではスカイツリーの展望台がぶっちぎりの高さを誇っているので、
それまで人気だったサンシャイン60や東京タワーの展望台の人気が急落とか
色々言われてますが、そうじゃないんですよね。
逆に東京タワーなんかに昇るとスカイツリーも含めて絶景が望めたりするので
逆にそれはそれでまた素晴らしいものになるのです。山も全く同じですね。
快晴で視界抜群の富士山に登るのは幾らかある生涯の夢の1つなんですが、
そんな富士山を周囲の山々から最高の条件で眺めるというのもまた良いんです。
そんなワケで、アサヨ峰は非常にマイナーで大して整備もされてない山ですが、
数々の日本百名山が望めるということで、今回の山行を決行したんですよね。
…またしても前フリが長くならないうちに本題へ(汗
位置関係としては、下記のマップにある通り。こうして平面の地図で見ると
大したこと無さそうに見えるのがまさに山岳トラップ!って感じですね(汗
栗沢山の山頂で食事を済ませ、ひと通り写真撮影をし、他の登山客たちと
談笑して1時間以上過ごした後、いよいよアサヨ峰へ出発です。
ほんと、こうしてみると小刻みに走れば30分足らずで着けそうな感じ…
しかし、出発して5分でこんな山道です(爆
あまりにもスケールがデカくて、実際に近づかないとわからんもんです。
たかが…と思われそうですが、1度迷子になってしまい、引き返しました(爆
そういや別の登山者からルートが不明瞭で迷子になりやすいと聞いてましたが
まさか…といった感じです。出発後しばらくはハイマツ帯が続くのですが、
それらをかき分けて進むと、一方は山の南西側の崖っぷちになるのです(汗
看板とかも一切無く、かろうじて数か所に赤いリボンが樹に巻いてあるだけ。
なので、単純に早川尾根の稜線を歩いて行けば良い…というのは甘いかも。
東京へ行こうとして京都へ行ってしまう方向音痴な私だけかもしれませんが(爆
ルート修正して、ようやくハイマツ帯を越え、後ろを振り返ります。
先ほどまでいた栗沢山がだいぶ小さく見えてます。山頂から山頂への峰歩きは
一旦下って、再び登って…の繰り返しなので、ハッキリ言ってしんどいです。
それらをいくつも乗り越えて…
後ろを振り返ると、栗沢山もさらに小さくなってます。
右手に見える甲斐駒ケ岳の山容がさらによく見えて素晴らしいです。
そして、目の前はドドーン!とアサヨ峰の山頂らしきものがそびえてます。
やはり、近くまで来ると圧倒的にスケール感も険しさも増して来ますね。
まだこんなに登らにゃイカンのか?…と思いましたが、
実はこの見えてる頂きは…後で気づきますが、山頂ではありませんでした(爆
先にアサヨ峰へ出発していた若者たちが山頂らしき場所で記念撮影してる!
…もうあと少しでフィニッシュや!…っていうのもぬか喜びでした(汗
もう岩のサイズ感とか距離感とか傾斜具合とか…よくわかりません(涙
実際に近づくと…ゴッツゴツなのあります(涙
稀にズタボロな赤いリボンが縛ってあるので、ここを登れば良いんだな?
ってことがかろうじて判るんですが…いわゆる百名山や観光山とは違って
看板もあるワケがないし、ペンキ塗りの目印やロープの類も一切無しです。
どこの岩に手や足をかけたら良いのかイマイチわかんない状態ですが…
多分コレで良いだろう?と思しき岩に手をかけながら恐る恐るって感じ。
足元を見てしまうと今にもがけ崩れを起こしそうな雰囲気でスリル満点。
しかし、ここを越えたらすぐに山頂だぜ~!と、ピークを乗り越えると…
まだ全~然先やんか~!(;´༎ຶД༎ຶ`)
いや~完全に騙されましたね、ええ(激疲
ってか、この時点で2人組の登山者が戻って来られてたので訊ねてみました。
私「この先、頂上までどれくらいあるんでしょうか?」
客「実は途中で諦めて引き返してるんですよ~。」
私「マジか。」
客「でも、あの先なら富士山がまだ見えると思いますよ。」
私「マジか。」
…ってな具合で、途中で引き返す方も何人かいる中、私は当然…向かいます(笑
…とは言うものの、果てしなく谷底が…ハイマツが邪魔で足元不案内(涙
…で、まだまだ…次の難関?
ロッククライミングしに来たんとちゃうし…(涙
思わず自撮りしちゃいましたよ、ええ(笑
「ちょっと、誰かこの岩どけといて…」と思いつつ、仕方なしに登ります。
何とか乗り越え、今度こそ?山頂っぽいところが目と鼻の先っぽくなり…
後ろを振り返ると…!!
おお~!朝から雲に遮られてた
八ヶ岳がようやく姿を現してくれました!
この3週間後に再び紅葉巡りで訪れることになるとは思いませんでしたが(汗
しかし、今度こそ!!と期待して岩を乗り越えたら…

え?何!?どこが本当の山頂なのよー!!(泣
恐るべし、早川尾根…もういくつもの山の頂を越えないといけません(汗
恐らく一番遠くに見えてるのが標高約2800m、アサヨ峰ではないかと。
その手前にあるピークを越えないことには富士山を拝むことが出来ません。
きっと先に諦めて戻って行った登山客も、この距離で諦めたのでしょう…。
それに、1日4~5本しかない帰りの林道バスの時間もありますからね(汗
この時点で時間は13時を過ぎておりました。最終バスは16時なのです。
16時までに北沢峠のバス停まで下山しないと…野宿決定なのです、はい(爆
しかし!気を取り直してテクテクと先へ進んでいくと…ついに…!!
おおー!!!富士山~~!!\(^O^)/
正面には栗沢山~アサヨ峰~ミヨシノ頭~鳳凰三山へと続く早川尾根が。
元気があったらあの先まで行けたんでしょうが、今の私には到底無理です(涙
思わずパノラマ写真をiPhone7でパシャリ。
※画像クリックでFlickrのパノラマ専用フォトサイトの画像へジャンプします。
左から…御嶽山、乗鞍岳、穂高連峰、正面に甲斐駒ケ岳、八ヶ岳…と続き、
早川尾根の先に鳳凰三山、さらにその右の奥に見えるのが富士山です。
この1枚で恐らく270度くらいの視界になるんじゃないですかね。
富士山が拝めたことで若干疲労が失せました。頂上まで今度こそあとわずか。
最後の岩をよじ登ったら…唯一の案内板?が足元に落ちてました…(大汗
ん~…確かに仙水峠はこっちの方角だけど…完全に放置しすぎやん(爆
しかし、今度こそ…
アサヨ峰に登頂!!ヽ(^。^)ノ
とりあえず、三角点を探します…。
お、あった、あった。鳳凰山って何故か間違って刻印があるんですけど(爆
国土地理院さん、修正しなくて良いのでしょうか。それとも実は…??
やっとの思いで辿り着きましたが…寝不足、仕事の過労、体力の低下、等々
いろんなマイナス面が多すぎますね。やっぱりジムで筋トレ再開しないと。
それにしても…あまりの絶景に言葉を失いますねぇ、毎度のことながら(笑
さすが、知る人ぞ知る絶景展望スポットだけあって、凄い眺めで満足です。
午後になってちょっと雲が出て来ちゃいましたが、十分視界はクリアです。
※画像クリックでFlickrのパノラマ専用フォトサイトの画像へジャンプします。
日帰りでこれだけの眺めが堪能出来るのであればもう十分ですよね、うん。
360度、見渡す限り山ばっかりで…何だか地球が丸いのを実感します(笑
天候、日和、時期など…これだけの好条件が揃っているにも関わらず、
やはりマイナーな山だけに登頂者はあまりいないようで…勿体ないですね!
大抵の人が栗沢山に登頂して甲斐駒ケ岳を展望して下山してしまうようです。
逆にガチ登山な方は、これより先の鳳凰三山を泊りがけで目指すようだし(汗
さて、
山座同定も兼ねて360度パノラマ絶景を詳しく見て行きましょう。
まずはとても間近に見えている日本国内第2位の標高を誇る
北岳から。
このアサヨ峰より400m近く高いだけあって、さすが迫力が違いますね。
北岳のすぐ隣にはかなり低めに
間ノ岳が見えてますが、これも遠近の違いで
実際には北岳と間ノ岳の
標高は4mしか変わらないんですよね、不思議です。
標高3193m、北岳をズームしてみましょう。
小太郎山頂より北岳山頂に向かって小太郎尾根の道が続いていますね。
写真中央付近に立派な小屋が見えてますが、
北岳肩ノ小屋になります。
死ぬまでに1度でいいから泊まってみたい小屋の1つでもあります。
また、高山にしか生息しない
ライチョウの宝庫で、保護観察などもしてます。
他に南~西方面の山を山座同定。北岳の向こう側にある
間ノ岳をズーム。
地図で見ると近いんですが、それでも北岳から3時間くらいかかります(汗
間ノ岳の山頂から手前にはその尾根の山道がハッキリと見えてますね。
因みに、間ノ岳との中間地点の山頂となる中白峰が画像の中央に開けています。
北岳、間ノ岳、農鳥岳の
白峰三山のうち、農鳥岳は残念ながら隠れて見えません。
次に…その奥に続く南アルプス、赤石山脈をズーム。
正面に見えるのは
塩見岳ですね。右肩(西)に見えるピークが恐らく天狗岩。
逆に左肩(東)に見えるのが北俣岳でしょうかね。大きなカールが目立ちます。
塩見岳はもう静岡県静岡市になんですよね。静岡市が目前って…不思議(爆
さらに塩見岳の奥に見えているのは…多分、荒川三山の
悪沢岳か、と。
赤石山脈を含めて南信州方面を眺めると、どこまでも山が続いてますが、
ちょうど
中央構造線が走ってる箇所なんですよね。この日に一番遠くに
目視で確認が出来たのは飯田市付近、南州地方にある山々でした。
これが、もう少し高い場所からだと、写真の右端あたりに恵那山なんかも
見えて来ると思うんですが、仙丈ヶ岳が邪魔していて望むことは出来ません。
因みに栗沢山からの山座同定はこんな感じになりますかね。
今度は西の方角を見てみましょう。
すぐ隣にそびえるのは
仙丈ヶ岳、3033mになります。
昔から甲斐駒ケ岳が王様で、この仙丈ヶ岳は女王様と云われています(汗
小仙丈ヶ岳のあたりには登山道がクッキリ見えてますね。この道を下ると
栗沢山の登山口と同じ、北沢峠に出るんですよね。
こちらも、それぞれズーム。まずは小仙丈ヶ岳。
よく見ると、山頂付近で休憩してる人々が見えるんですが、わかりますかね(笑
次に、仙丈ヶ岳の奥にある"大"とはついても仙丈ケ岳より低い大仙丈ヶ岳(汗
さらにズーム。
そして、仙丈ヶ岳の山頂のズームです。
千畳敷カールと構造が同じですよね。
やはり、このすり鉢状のカールも、遠い昔の氷河がもたらした地形なのですね。
この日は土曜日。山頂で大勢の登山客がヤッホー!してるのが見えてます(笑
次に、仙丈ヶ岳の北の肩から覗いている中央アルプスも見てみましょう。
今年の5月に登頂した
木曽駒ケ岳や千畳敷カールがしっかりと見えてます。
さらによく目を凝らすと、千畳敷のロープウェイ、ホテルまで見えるんですよね。
それにしても…1m以上積雪した冬山の急斜面をよくまぁ登ったもんだなぁ、と
自分でも改めて感心してしまうほどの光景です、滑落したのも過去の思い出(汗
そして、この中央アルプスのすぐ北側には…
いつも名古屋市内から眺めている
御嶽山がクッキリと。最高峰は剣ヶ峰です。
よく見ると、御嶽スキー場までしっかり見えます…って、見えすぎですかね(汗
因みに、去年の11月に開田高原から望んだ御嶽山はこんな具合でした。
この日も相変わらず噴煙は上がってました。登頂再開はいつになるやら…。
御嶽山から右へ視線をズラせば、
乗鞍岳もしっかりと見えてます。
こちらもいくつかの山が連なって乗鞍岳を構成しているので巨大ですね。
目印としては…観測所でしょうかね。白くて丸い物体が見えるのがミソです。
さらに北の方角へ目線をズラせば…
こちらも、今年の7月に登頂したばかりの北アルプス、
焼岳が見えてます。
しかも、南峰と北峰とピークが2つあるというのも確認出来ますね。
そして!!登山家が富士山よりも憧れる北アルプスの
表銀座がズラ~リ。
こちらはもう言うまでもなく、
槍ヶ岳が見事なランドマークを果たしてます。
穂高連峰は日本でも特に険しい山々で有名です。私には到底登れませんが、
それでもいずれはチャレンジしたいと思ってます、思うだけですけどね…(爆
毎年大勢の登山者が命を落としていることでも有名。もはや名物のようなもの。
またこの冬休み中にも何人か遭難して人生を終わらせていくのでしょうね…(涙
それでも毎年凄い数の登山客が集まってきます。私は正直、怖いのは嫌です(汗
さらに北の方…となると、カメラでズームしないと山座同定は厳しいです。
手前の赤茶けた山稜は甲斐駒ケ岳の近くにそびえる
鋸岳です。
その鋸岳の肩から穂高連峰よりも北のアルプスの山々が見えています。
頑張って目視で確認が出来たのは…立山連峰あたりまででしょうかね。
鋸岳の北側にあたる右肩には富山~新潟方面の山々がかろうじて見え隠れ。
この日は度々雲で覆われていたので、見えても一瞬…って感じでした、残念。
そして、目線を真北へ向ければ…甲斐駒ケ岳に戻ってきます。
ちょうど東から雲が流れてきて、宇多田さんのCMの様な雰囲気になりました(笑
3000m級の山々が壁となって、流れてきた雲はそのまま消えていきます。
これが、条件次第では山頂から滝から落ちる川のように流れたりするんですよね。
この1週間後に訪れた四国カルストでまさにそんな現象を目撃したところです。
次に、東へと目をやります。甲斐駒ケ岳のすぐ右側には
八ヶ岳連峰が見えてます。
午前中は半分以上雲間に隠れてましたが、午後になって全容が見られました。
八ヶ岳もいくつもの山からなる連峰ですが、とてつもなく歪なのが判りますね。
こちらはこの3週間後に訪れることになりますが、次回は是非登ってみたいです。
そして、さらに東へ目線をズラしていくと…山梨県~北関東の山々が見えて来ます。
しかし、この日は東の方角は遠景にはイマイチで、比較的距離の離れていない
御座山あたりまでしかハッキリと見受けられませんでした…ちょっと残念(汗
この御座山の並びで臨むと、ちょうど真東あたりに
御巣鷹山も見えてきます。
御巣鷹山と言えば、飛行機事故至上最悪な
ジャンボジェット機墜落で有名です。
もう30年以上も前の事故ですが、未だに飛行機のカタチに尾根が剥げてます。
因みに実際に墜落した場所は御巣鷹尾根ですが
高天原山という隣の山です。
また、この御座山あたりは非常にゴツゴツしたコブ岩だらけな山が多いですね。
この先にある妙義山や荒船山もそうだし、
瑞牆山や
金峰山も似たような雰囲気。
そして…いよいよ南側の山々になります。
ドドォーン!っと、ダイナミックですね!山座同定の便宜上、アサヨ峰の山頂より
少し下った場所から撮影した写真ですが、山頂からの光景とほとんど同じです。
アサヨ峰のある早川尾根を伝ってミヨシノ頭があり、その先に
鳳凰三山があります。
地蔵岳、観音岳、薬師岳の3つを鳳凰三山と呼びます。また、地蔵岳の先には
オベリスクと呼ばれる地蔵仏があり、ランドマーク的な存在にもなってるようです。
正面に見える一番高い山が鳳凰三山の1つ、観音岳で、その右隣が薬師岳。
そして、地蔵岳の隣に見える巨大な尖塔があるのが地蔵仏(オベリスク)です。
パッと見だと、冠雪してるかのようですが、これは山頂が花崗岩に覆われている為。
甲斐駒ケ岳も花崗岩により山肌が白く見えますが、鳳凰三山はもっと強烈です。
そして、鳳凰三山の脇からは…
富士山です!
お~!!やっぱり富士山があると全然違いますね!さすが、日本一高い山!
しかも、午後にも関わらず雲が消え、山麓まで見事に見えてます。まさに奇跡的。
うーん、デジイチのズームやフォーカスが故障していなければよかったんですが、
どうも1年近く使ってきて早くもガタついてきた為、ピント合わせもおぼつかず(涙
それでもしっかり拝むことが出来ました。まだ冠雪前なので地味ですけどね…(汗
いや~…名残惜しいですが、これから下山、バス移動、そして名古屋まで帰宅、
さらに翌日は仕事で朝5時起きという、相変わらず超ハードな予定もあるので(涙
ひと通り満喫したところで、そそくさと帰路へと向かいます、はい。
さて…。
ものすごく中途半端ですが、あまりに長くなったので続きは
後編で!(爆