睦月から如月にかけてVFRで2回のキャンプを敢行しましたが、1泊の野営の際の積載には現状装備で十分対応出来る事を確認しました。しかし、今後のオートバイでのグランド・ツーリングを考慮すると、積載能力に一抹の不安が残るのは確かです。まぁ、長期旅行の時はキャンプではなく宿に泊まると割り切れば問題はないのですが、せっかくなのでバイクでもGTらしいツーリズムを楽しみたいものです。さてどうしたものか・・・
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GT仕様へのハードル
同じような悩みを持つ方が多いのか、ネットで検索すると出るわ出るわ数多の積載テクニックがヒットします。アメリカンやオフロード、アドベンチャー、果てはスーパースポーツまで、各々の特徴を踏まえたキャパシティ拡張術はなかなか読み応えがありました。
VFR800は所謂スポーツ・ツアラーに区分されるオートバイでありますが、基本的にトップケースやパニアケースを装着する事を前提にしているような造りになっています。トップケースは既に装着済ですが、リアサイドの積載を可能にするパニアケースというのが中々の高額商品。ホンダの純正品は既に廃版となっているので、DAYTONA社のラインナップであるGIVIが対象となるのですが、ハードケースを固定するステーも合わせると軽く10万円を超える代物です(震)。
という事で早々にパニアケース案は廃案とし、元ライダー・現ライダーから情報収集。話を伺っているうちに幾つかの方法が浮かび上がってきました。
1.シートバッグの拡張
タンデムシートに載せているKOMINEの防水ザックにテントとシュラフを入れていますが、この上にシートバッグを上手いこと設置出来ればかなりの容量アップが見込めます。ザックの上に載せていた銀マット等の長物系もシートバッグに括り付ければ、より安定する事でしょう。
2.サイドバッグの追加
パニアケースが無理ならコストを格段に抑えたサイドバッグという手もあり。タンデムシートに挟み込んでぶら下げる構造であり、重心が低くなるのもメリットです。ただ、VFR800はセンターアップマフラーなので、走行時のマフラーとの接触に注意が必要です。
3.トップケースをホムセン箱に
バイク旅と言えばホムセン箱(そうなのか?)という事で、トップケースの容量拡張案としてRVボックスをリアキャリアに設える方法も考えました。トップケースに対しセキュリティ面は若干劣りますが、防水性は他の2案より優れており、ボックス自体が椅子やテーブルにも使えるというハイブリッド機構なのも魅力。重心がリア寄り&高くなるのがやや難点ではあります。
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インストール
私の場合、優先順位が高かったのは防水性能とセキュリティ面です。その点で言えば、既にあるトップケースはどちらも満たすギアであり、これを付けた状態での追加積載が可能なのは、シートバッグとサイドバッグ案。しかし、シートバッグを既出の防水ザックの上に取り付けると、トップケースの蓋を開ける際にシートバッグが干渉する事が予想されます。実際どうなるかは装着してみないとわかりませんが、現状で既に防水ザックの上に括り付けた銀マットが接触気味である事を踏まえると、その懸念事項は間違いなく露見する事でしょう。
続いて第二候補のサイドバッグを物色していると、TANAX社からツアーシェルケースという商品が販売されていました。一般的なサイドバッグはナイロンや合皮素材で作られたソフトバッグですが、シェルケースの外装は内側はナイロン生地、外側はポリカーボネート素材という珍しい組み合わせ。一見するとパニアのようなハードケース風の佇まいであり、ルックスとしてはVFRとの相性は抜群です。幸運にもバイク用品店に展示品があり試着してみると、リアキャリアのステーとグラブバーがサイドケースと接触する事でかえってマフラーとの離隔距離を確保する事が出来ており、若干ハの字にはなるものの固定ベルトを締めても問題はなさそう。その場では購入を見送りましたが、結局その後お店のネット販売で注文してしまいました。ケースのマフラー側側面には安全をみて耐熱マットを貼って対策完了です。
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トライアル
さて、新しいギアが手に入れば試してみたくなるのが人の性。自宅の駐車場でチェーンを掃除し荷物をセットして、V4エンジンを始動させます。サイドケースの装着・バランス調整は慣れが必要ですが、設置構造としてはシンプルなので私のようなド素人でも問題なく設える事が出来ました。
地平線から顔を覗かせた太陽をバイザー越しに眺めながら首都高を抜け、京葉道路で一路東へと向かいます。東関東自動車道へと乗換え、酒々井PAでサイドケースの状況をチェック。パッと見では朝出発した時のコンディションを保っており、ひとまずハイウェイ走行でのずれは心配なさそうです。
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屏風ヶ浦
富里ICから国道296号線へとスイッチし、成田空港へ発着するジェットエンジンを搭載したエアラインを頭上に感じながら県道74号線へ。交通量僅少のローカルロードをミドルクルージングで楽しみ利根川とぶつかった後は、屏風ヶ浦方面へとノーズを旋回します。
高低差50mにも及ぶ海食崖は10kmにもわたって続いており、銚子ジオパークの中でも圧倒的な存在感を放っております。銚子マリーナにバイクを止めて、海風を感じながらコンビニのサンドイッチで朝ご飯。厳冬期真っ只中ですが多くのサーファーが波乗りを楽しんでおり、スムーズに海面をスライドしていく様を眺めながらビュースポットを満喫するのでありました。
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勝浦坦々麺
断崖上をなぞる県道286号線を走ったのち、案内看板に導かれるように飯岡刑部岬へ立ち寄り。展望台からは弓形に伸びる九十九里浜を遠くまで見渡すことが出来るとともに、夜景スポットとしても人気のようです。
県道30号線で房総半島のシルエットをなぞっていきますが、単調な市街地路で交通量も多く退屈であるため、県道138号線・85号線・176号線へとルートを変更。柔らかな日差しを受けながら長閑なローカルロードを数珠つなぎに渡っていき、勝浦坦々麺ののぼりが立つ海沿いのお店へ滑り込みます。痺れるようなラー油の辛さがクセになる一品であり、あっという間に完食。外に出てもジャケットを脱いで丁度良い位に体が温まっており、コンビニでお茶を買って喉を潤しクールダウンです。
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Across Peninsula
国道128号線から逸れて、ツーリングマップルを頼りに八幡岬へと寄り道。かつては勝浦城なる要塞が造られた場所のようで、城址からは綺麗な丸い太平洋を視界に収める事が出来ます。岩礁にポツンと佇む赤い鳥居が海面に浮いているように見えますが、勝浦遠見岬神社の創建時の社殿とのこと。食後の散歩がてら展望台まで登り、荒涼とした断崖で形成される雄大な自然美を鑑賞するのでありました。
VFRのエンジンに火を点け、ここからは房総半島を一気に横断する事に。ツアラー向けの形状をした県道34号線を駆け抜け、ノーズを北に向けて県道182号線もみじロードを北上します。リズミカルに現れる長短織り交ざったコーナーに心躍りつつ、引き締まった冬山の空気を存分に味わいながら駆け抜ければ、得も言われぬ甘美の時間が流れます。いつもは北側からアプローチする道ですが、南側から走ると結構印象が異なるのは気のせいでしょうか。
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花はなの里
志駒もみじの里で空いたペットボトルに湧き水を補給し、市内のスーパーで食材を仕入れたら、今夜の幕営地へと向かいます。前回初めて訪れた花はなの里オートキャンプ場に16時過ぎに到着。看板犬に挨拶し、五右衛門風呂も予約して幕を張ります。三方を山に囲まれているため風もなく穏やかな様相であり、他の野営者も家族連れ含め2組のみでした。
慣れないダートの坂を何とか登り棚田形状のサイトへ。色温度を失っていく西の空を眺めながら缶ビールを喉に流し込めば、得も言われぬ達成感が五臓六腑に広がります。
暗闇が深くなるにつれて気温は急降下していきますが、イージスプロのアウターを着込みアルコールストーブで暖を取れば、それ程寒く感じません。
夕飯を済ませた後は五右衛門風呂で体の芯から温まり、干し芋とピーナッツを肴に漆黒に包まれた空に光る星空を眺めるのでありました。
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鶏鳴の朝
青みがかった空のもと、コケコッコー!という号令とともに7時前に起床。朝方はさすがに底冷えし、ホッカイロを摩りながらフライシートの外へ出ます。三方を山に囲まれているため日の出は迎えているものの、陽が差し込むのは当分先であり、インスタントコーヒーを淹れて暖を取りつつ目を覚まします。サイト内を自由気ままに移動する犬や猫に癒されつつも、今日は午後から天気が崩れる予報なので、早めに撤収を開始。フライシートとタープは汗をかいたかのようにびっしょり濡れており、乾かしながらサイト内を歩いてみると、早咲きの桜が花びらを広げておりました。
春の足音を感じつつ、VFRにキャンプ・ギアをパッキングし、管理人にお礼を言って出発。オフシーズン中にもう1回くらいは訪れてみたいものです。
ガソリンスタンドでVFRに朝ご飯を食わせた後は国道127号線で北上し、羽衣のように白く光る乳白色の空に向かって伸びるアクアラインを疾走。空は徐々に仄暗い色に変わってきましたが、お昼前には自宅に無事到着となりました。
今回投入したTANAXサイドケースは、センターアップマフラーのVFR800でも何ら問題なく使えました。積載のキャパシティは格段にアップし、ロングツーリングに必要な着替えやお土産を収納するスペースは十分確保。これでVFRは晴れてGT仕様となったわけであります。
しかし、ホムセン箱をリアキャリアに載せた無骨な姿も捨てがたいのは確かであり、こちらは一旦保留として今後必要に応じて検討とする事にしました。
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VFR800 | 日記
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2017/03/15 21:39:51