
10月の連休は能登半島へ。
台風直撃のニュースが飛び交う中、若干の不安を抱えながらの出発でしたが、得も言われぬ素晴らしいツーリングとなりました。
前日の仕事が長引き目が覚めた時には外はすっかり明るくなっており、時計を覗くと長針は9時を指していました。わざわざ渋滞の中に飛び込むつもりはないので、1日目は移動と割り切り遅めの出発です。
暖気を済ませたスープラを始動し、流れの良い関越自動車道へ。嵐の前の静けさなのか、スッキリとした青空が広がっており、気分良く順調に進行。上信越自動車道佐久平PAで休憩&昼食を取りましたが、思いのほかスムーズに進んでいることもあり、寄り道をしていくことに。東部湯の丸ICで降り、県道62号線を通って北側から美ヶ原高原を目指します。
アプローチとなる県道464号線は荒れた舗装の屈強なヒルクライム。ツインターボの力を借りながらぐんぐん標高を稼いでいきます。美ヶ原に近づくにつれて両側の木々の色は徐々に赤みを帯び始め、いよいよ秋本番の顔を見せています。道中猿の群れに横断を許しつつ、美ヶ原高原美術館に到着。頂上の駐車場からの雲上の景色は少し霞んでいましたが、中央アルプス連峰が見せる雄大なパノラマビューは、前日の仕事の疲れを吹っ飛ばしてくれました。
引き続きビーナスラインをトレースし、扉峠の売店のおばちゃんにソフトクリームを押し売りされたけど意外と美味しかったことに満足しながら、松本市の市街地へ。ここから安房峠越えを狙いましたが、連休ということで流れは良くなく、夕闇が刻々と迫ってきました。ここは宿への到達を優先し、有料道路の安房峠道路を使うことに。既に暗闇となった国道158号線はハイスピードクルージングが楽しめる林間路で、日中に走ったらなお気持ち良いだろうなあと再訪を誓いつつ、アルプス越えルートを一気に走り抜けました。
翌日の早朝6時。宿泊地の飛騨高山の空には綺麗な満月が映っていました。
静まり返った森の中エンジンスタート。東海北陸自動車道で北上し、五箇山ICで一般道へ降りた後は相倉合掌造集落を訪れました。
世界遺産にもなっている日本の原風景は、いつ見ても心が和みます。早朝ゆえ観光客はほとんどおらず、着いた時にちょうど山間から朝日が差し込み、燦々と輝く藁葺屋根の街並みを堪能しました。それにしても世界遺産にも関わらず、ここは普通に宿として利用することができるとの事。次は是非宿泊して心ゆくまで堪能してみたいものです。
ここから能登半島へとエントリーします。国道160号線でのアプローチを選択し能登島大橋を渡って、能登島へ上陸。入口には上陸した車両台数のカウントボードが設置されており、私の車は1,028台目。まだ午前中の早い段階にも関わらず意外と多いことに驚きです。
多くの車両はのとじま水族館方面へ右折していきます。直進を続けると、その先は緩やかなアップダウンと様々に変化するワインディングが織りなす快走路。こんな離れ小島でこんな素晴らしいドライビングロードを発見した事に大満足しながら、能登島を一気に周遊しました。
本島に戻った後は、国道249号線でシーサイドドライブを堪能します。サイドウィンドウ全開で潮風の薫りを感じながら悠々と気分よくラン。出来れば屋根も全開にしたい位ですが、日本海を横目に見ながら一気に見附島まで湾岸線を走破しました。
見附島は別名「軍艦島」とも呼ばれているそうで、30mにも及ぶ断崖絶壁の岩がポツンと鎮座しています。シャッターをお願いされた老夫婦ははるばる岡山から来られたとのこと。観光名所ということで、その後も多くの観光客が訪れていました。
県道28号線をトレースしていき、能登半島の突端部へと迫ります。地図上では海岸線を走るルートのように見えますが、海沿いと山間を連続的につないでおり、かつ高低差・幅員が多彩な抜群のツアラーロード。所々に展望スポットもあり道路のアメニティもしっかりしています。
やや風も強くなってきましたが、青色で統一された空と海を眺めながらアクセルを開けていきます。ここまで100km近く日本海沿いを走っていますが、これだけ走っても飽きないのは常に変化し続けるロードコンディションのせいなのか。これぞツーリングの醍醐味であり、ドライビングプレジャーを炸裂させながら駆け抜けました。
木ノ浦海岸で一休みした後は、白米千枚田へ。ちょうど稲の刈り取りの時期で、農家の方々が作業に追われていました。おそらく水が張っている時期の方が景観美としては良いのでしょうが、収穫の秋を象徴するように多くの観光客で賑わっていました。
午後も回り、ここからは半島を南下していきます。県道をつないでいき、能越自動車道無料区間「のと里山海道」を利用し、能登半島ドライブ最後のスポットへと向かいました。
千里浜なぎさドライブウェイは、砂浜を一般車で走ることができる文字通りのシーサイドロード。本来であればスタックしてしまうはずの砂浜をセダンやミニバン、果ては観光バスがスルスルと走り抜けていく情景は呆気に取られてしまいます。
白波が立つなだらかな砂浜はミシッと音がするような硬い質感で、アクセルペダルをラフに踏み込んでもホイールスピンしません。試しにトラクション・コントロールをOFFにして再度踏み込んでみましたが、ほとんど空転しませんでした。
広々とした砂浜は通行エリアと停車エリアがアバウトに分かれており、波打ち際ではSUVがここぞとばかりにスプラッシュドライブを楽しんでいます。
刻一刻と陽が傾いてくると、空はみるみる色を変えていき、海と砂浜は1日の終わりを告げるかのように夕日に照らされ綺麗なシーサードビューを演出してくれます。
東京からビーナスラインを経由し、能登半島を満喫し、ここまで辿り着くのに約900km。能登半島をドライブで訪れるのは初めてでしたが、これだけのドライビングロードがぎっしり詰まっているエリアはなかなかのものです。
夕暮れの中で夕ご飯をたしなむサギにお別れを言い、ここから新潟の宿泊地へと向かうのでした。
さあ、明日はどの道を楽しもうか。
Posted at 2014/10/19 18:52:32 | |
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スープラ | 日記