
カタログ一発屋シリーズ、今回は2冊まとめて。
スズキ・エリオ、平成13年1月発行のデビュー時版と
平成16年4月発行の末期版。
まずはデビュー時版から。スズキ小型車の代名詞だったカルタスに代わり登場。
「ミニバン・セダン・ステーションワゴンの良さを融合した新発想パッケージング」。
まさにいいトコどりなクルマを目指した訳ですね。
ダッシュ周りは左右対称の独特なデザインにデジパネ採用の
新世代カーを思わせるもの。2トーンなのもイイですね!
コンパクトなサイズに充分な居住性、優れた乗降性等
使いやすいパッケージングが重視されてます。

デビュー時の搭載エンジンは、新開発のオールアルミ製
直4・1500DOHC・VVT(110ps)1機種。
サスは前後マクファーソンストラット、ブレーキは前ベンチレーテッドディスク&
後ドラム、フルタイム4WDも用意されています。
ラインナップ。グレードは上からX、GでXには4WDも設定。
ミッションは全車5速MTと4速AT。
上級のXには時間調整間欠ワイパー、MD/CD付カセット&4スピーカー、
電動格納ミラー、UVカット(前ドア)&スモークガラス、ルーフスポイラー、
カラードミラー&ドアハンドル、195/55R15タイヤ&アルミホイール等を装備。
またサイドエアバッグをOP設定。加えて4WDにはヒーテッドミラー、
前シートヒーターも装備。
Gにはオーディオレス&2スピーカー、185/65R14タイヤ&ホイールカバーの他
全車標準として運転・助手席エアバッグ、ABS、ブレーキアシスト、リヤワイパー、
エアコン、パワステ、パワーウインド、パワードアロック、キーレス、
チルトステア、リヤリクライニング&分割可倒シート等を装備。
ボディカラーはXに6色、GにレッドP・ベージュMを除いた4色を設定。
カルタスの看板を変えてまで意気込んだエリオですが、そのいいトコどりが
かえってつかみどころのない中途半端な性格に捉えられ、地味な存在に・・・
でもその後の変更でツッコミどころの多い萌えな車になっていきます(^^;)
続いて末期版カタログ。 平成15年のマイナーチェンジで1800を追加しますが
エアロパーツ装着で全幅を1720㎜と3ナンバーに。たった20㎜のオーバーとはいえ
コンパクトを謳ってきたコンセプトからは逆行してますよね~
また、デビュー同年に遡りますが、セダンを融合したコンセプトのはずなのに
独立トランクを持つセダンを追加。もはや当初のポリシーは見えません・・・

地味な印象を払拭すべくスポーティーなイメージに振られましたが
それが一番顕著なのがダッシュ周り。デザインが一新されデジパネも廃止、
当初の面影は全くありません。
追加された1800エンジンは1500と同じく直4・DOHC・VVT(125ps)。
ラインナップ。グレード体系はグレード名が排気量表示のみになり
エリオとセダン各々に1.8・1.5を、さらに両者に4WDも設定。
ミッションはMTが無くなり全車4速ATのみに。
1.8にはオートエアコン、フロントツイーター、本革ステアリング、
オーバーフェンダー&サイドスプラッシュガード、前後大型バンパーを、
セダンにトランクスポイラー、195/55R15タイヤ&アルミホイール
(エリオは全車標準)を、4WDにはデアイサーを装備。
1.5にはマニュアルエアコン、185/65R14タイヤ&ホイールキャップ(セダン)、
また全車標準で運転・助手席エアバッグ、ABS、ブレーキアシスト、時間調整式
間欠ワイパー、パワードアロック、キーレス、電動格納ミラー、パワステ、
パワーウインド、オーディオレス&4スピーカー、チルトステア、リヤ分割可倒
シート等を、エリオのみにリヤワイパー、リヤリクライニングシート、
スモークガラス、ルーフスポイラー等を、4WDにヒーテッドミラー、運転・助手席
シートヒーターを装備。
カラーバリエーションはモノトーン系の4色に絞られてます。
大幅なテコ入れも効果は薄く、この年にエリオが、翌年にはセダンが消滅。
後継のSX4に後を託します。
発想は良かったんでしょうが、やはりどっちつかずなスタイルがその良さや魅力を
引き出しきれなかった感がして残念・・・でも後のやや迷走?気味な方向転換は
自分的には萌えましたよ~
当時のCM。デビュー時。
マイナーチェンジ後。CMも迷走気味(^^;)