
お久しぶりです!しばらく更新サボってましたが
ぼちぼち復活しようと思います~
さてカタログ紹介、今回は昭和40年代モノから
ホンダ1300、昭和44年のデビュー当時版と思われます。
「偉大なる失敗作」として語り継がれるホンダ1300。競合ひしめくこのクラスに
脅威のスペックを引っさげて参入、性能面では他社を凌駕するも扱いにくさが勝り、
商業的には失敗に終わりますが、この失敗がなければ現代に続く発展は無かったと
まで言われるほど、以後のホンダのターニングポイントとなったクルマでしたね。
語り草は4キャブの99シリーズですが、ここではシングルキャブの77シリーズを
扱ってます。とはいえそれでも100psはスゴイんですけどね(汗)。99の丸型に対し
角型ヘッドライトのおとなしい佇まいは、スカイラインGTより羊の皮をかぶった
狼感がありますね~。ちなみになぜ「77」「99」なのかは未だに分かりません(謎)
当時ではまだ珍しかったFFの採用による、足元空間の広さをアピール。
高性能車らしく全車スポーティーな丸眼メーターを採用。
ウッド調のパネルやステアリングが豪華ですね~
足回り。タイヤは偏平率77%でも当時では「超偏平」タイプを履き、
ブレーキは全車(!)にフロントディスクを装着。サスは前マクファーソン・
ストラット、後は独特なクロスビーム・リーフの4独。アクスル長を
車幅いっぱいに取ることでキャンバー変化を減らそうとした為だそうですが、
これらを持ってしても強大なエンジンパワーに負けてしまっていたのだとか。
大型のリヤコンビランプはウインカー・ストップ兼用の所謂レッドテール。
燃料計が三眼メーターの一つを陣取り視認性を重視。やはりピークパワー時の
燃料消費がハンパなかったのかな?
透視図。まるでバイクのようなフィンを持つ空冷エンジンを横置きし
前輪を駆動するという独創的なメカニズムが見て取れます。
そのエンジンは、当時参戦していたF1のそれからフィードバックした
DDACと呼ばれる独自の強制空冷システムとドライサンプ式オイル冷却により
直4OHCで1300ccながら100ps/10.95kgmを発揮。当時の2Lクラスも脅かす
スペックを叩き出す代償にその複雑さで重く、さらにはFFだったこともあり
とんでもなくフロントヘビーだったらしいですね~パワステも無い時代、
オーナーさんはさぞかし曲がる時は苦労したのでは?
ラインナップは全4グレードでミッションは全車フロア4速MT。
普及グレードの77デラックス(当時価格56.8万円)。
ヒーター、ラジオ、リクライニングシート等最低限の快適装備を備え、
外装では2速ワイパー、メッキウインドーモール、ホイールキャップ&
ホワイトリボンタイヤ、内装では木目調インストパネル・ハンドル・
シフトノブ、センターコンソール等の装備・加飾が付きます。
スポーティー仕様の77S(当時価格60.5万円)。
砲弾型ミラー、専用デザインのホイールキャップ&ブラックタイヤ、そして
「S」のフロントエンブレムで精悍な外装となります。内装もブラックに統一、
タコメーター、電流計、油圧計、助手席側シートベルト等のアイテムを装備。
最上級仕様の77カスタム(当時価格63.5万円)。
外装はサイドモール、オート(!)アンテナが付き、ホイールキャップのセンターが
赤くなります。内装ではSのタコ・電流・油圧計、助手席側シートベルトを装備、
さらにハンドルロック、キー付きグローブボックス等の装備も加わります。
最廉価の77スタンダード(当時価格48.8万円)。
外観ではメッシュグリルに丸型ミラー、内装でも助手席ヘッドレストや
センターコンソール等がレスとなり質素な趣です。
そしてチラッと紹介されている99シリーズ。スタンダードを除き77と同様の
グレード展開で、精悍な丸目顔が施されます。4キャブが誇らしいエンジン。
スペック。ここでは99シリーズ分も掲載されています。
最後にカラーバリエーション。
不評を受けてデビューから半年ほどでデチューンを余儀なくされ、さらに翌年
追加されたクーペに後を託して、わずか1年余りで99シリーズが消滅。残った
77シリーズも大幅なフェイスチェンジや水冷エンジンへの転換という憂き目に
あった挙句一代限りでその生涯を閉じました・・・
そんなホンダ1300で聴きたい昭和44年当時のヒット曲。
風/はしだのりひことシューベルツ
はしだ氏って、ホント童顔ですよね~