リアブレーキリフレッシュ(のつもりが)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
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今まで触ったことがないリアドラムブレーキのリフレッシュにトライしました。
結果を先に言うと、助手席側のブリードスクリューのネジ山をナメてしまったため、作業は完結しませんでした。しかし、途中で安全上とても重要なことに気づいたので、途中経過として投稿することにしました。
まずはドラム外しですが、要領が分からずかなり苦労しました。結局、バックプレート裏にあるアジャスターをユルユルに緩め、ハブボルト穴にCRCを吹き込んで暫く待つとスルリと外れてくれました。
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ドラムが外れたところ。
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ブレーキシューを外すには、ドライバーなどでテコの原理で上側を開いて手前にずらせば簡単でした。
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不精者の私はブレーキフルードを抜かずに作業をしたかったので、漏れ止めのために内径7mmのシリコンチューブの切れ端でキャップを作りました。
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シリンダーの裏側に捩じ込まれている油圧パイプを外して、先ほどのキャップをハメました。
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次にブリードスクリューを外したのですが、先の方のネジ山が浅くなっていました。これが後の悲劇に繋がります。
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サークリップの外し方は色々試行錯誤しましたが、結局、隙間にマイナスドライバーを差し込んで広げる方向に抉ってやれば簡単に外れました。
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外れたシリンダー。これをバラして、その内部やピストンの状態を確認し、ゴムシール類を交換するのが今回の作業のメインな目的でした。
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バックプレートやハブは、浮きサビや汚れを真鍮ブラシで擦り落とし、パーツクリーナーで脱脂してシャシブラックで塗装しときました。
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バラしたシリンダーのシリンダー本体。内部はうっすらサビが出ているようです。
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外したピストンはもっとよろしくない感じ😓
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果たしてまだ使えるのかどうか、、
とりあえず、シリンダー内面とピストン側面を#1500のペーパーである程度均した後、ホワイトダイヤモンドで磨いてみましたが、ご覧の通り綺麗にはなりませんでした。
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まあ、一通りやってみようということで、予め買っておいたYouTube情報で互換性ありとされていたダストカバーとピストンラバーシールを組み付けてみることにしました。
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ただ、ダストカバーの形状が違いすぎたので(左が購入した新品、右がシリンダーから外したもの)大丈夫なのか不安になりました。
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ゴムが金属と触れる部分やシリンダー内面、ピストン正面にはWAKO’Sのシリコンラバーグリースを薄く塗布して組み上げました。
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組み直したシリンダーをバックプレートに差し込んだら、固定するためにサークリップをハメる必要があります。これも結構試行錯誤しましたが、簡単な方法が分かりました。
写真のようにクリップを置いて下側の爪だけ溝に引っ掛けておき、黄色矢印の隙間にマイナスドライバーを差し込んでクリップを開く方向に抉って、赤矢印の方向にドライバーを倒すように抑え込んで行くとサクッとハマります。ハマりが弱ければドライバーで爪の部分を上から押さえて確実に溝にハメ込みます。
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こんな感じでハマったので、マイナスドライバーを横方向から爪に当ててハンマー軽くコンコンやって、正規の位置になるまで回しました。
この後、ブリードスクリューを取り付け、油圧ラインも再接続しました。
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バックプレートに捩じ込んであるアジャスターのネジ山と、アジャスターを締め込んだ時に左右に押し出されるアジャスタータペットにグリスを多めに塗布しておきました。
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続いてブレーキシューの組み戻しです。まず下側のリターンスプリングだけ付けて、シリンダー両サイドの溝とサイドブレーキのプレート両端にセットします。シリンダー両サイドの溝にはグリスを塗布してあります。
その後、上側のリターンスプリングを取り付け、アジャスタータペットのところの溝に引っ掛けて完了なのですが、ここで冒頭に書いた安全上の問題に気づきました。
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これはブレーキシューに下側のリターンスプリングだけ付けた状態の写真ですが、赤○で囲んだ部分が削れて痩せているのが分かります。これはこの部分がホイールハブに接触していたため、ハブの回転摩擦で削れたものです。これを避けるには、スプリングの左右を逆にするだけで可能でした。
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これが左右を逆にして取り付けた写真です。前の写真と見比べるとシューとの位置関係が少し下がっていることが分かると思います。
これは、スプリング両端をシュー穴に引っ掛けるためのカギ状に曲がった部分の位置関係が偏っているために起こるのですが、それを知らずに逆に組んでしまうと前の写真のようにスプリングを削ってしまうことになってしまいますね。
ミニをメンテナンスされる先人の方々には、そんなの常識なのかも知れませんが、私が参考にしたYouTube動画ではスプリングの取り付け方向について何も語られていなかったので、万が一にもこの投稿を参考にされた方に危険が及ばないよう書いておこうと思いました。
ちなみに、後で改めてヘインズマニュアルを読んでみると「下側の後ろ側リターンスプリングは、ホイールハブ取り付け後にそれと接触しないように注意する」という記述があることに気づきました。
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ブレーキシューとブレーキドラムの内側をパーツクリーナーで改めて脱脂してから、ドラムを取り付けました。
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その後、サイドブレーキを下ろした状態でアジャスターを調整し、ドラムを手で回した時に僅かな擦れ音がしつつもスムーズに回転するところに合わせました。
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ブレーキフルードは、DOT4と同等とされているBF-4グレードをチョイス(買いに行ったホムセンにDOT4が無かったので)。
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シリコンチューブで作った簡単エア抜きチューブでエア抜きをしていたのですが、助手席側のブリードスクリューの根本からフルードが漏れるので増し締めしたところで、ネジ山をナメてしまいました😭
ブリードスクリューだけ買い直すか迷いましたが、あのシリンダーやピストンの状態を思うと、シリンダーごと新品交換した方が良いだろうと思い発注。届くまで作業中断となりました。
運転席側は上手く行っていただけに悔しい!
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